こんにちは、ばしです。
今月は1000円未満しか買わない。
という縛りを設けた9月。あまり遠出はせず、近所のいつものセカストの雑多な靴コーナーのみを徘徊しておりますが、眺めておりますと、掘り出し物か否かを問わなければ安いのもそれなりの数はあるようです。
ただ、スマホでぴぴっと検索したら、アルバイト君でも名のある品はそうと分かる時代ですので、「誰が見ても掘り出し物」という分りやすいものはあまり期待はできない。そりゃあね、そんなやつには激烈に安い値札はつきませんて。
結局、ともすればクズみたいな安いペアの中から「実はそれなりにハイクオリティなんです」というアンノウン扱いなやつを探しださねばなりません。ま、実際は探し出すことも困難で、偶然の出会いを期待するのみ。ま、それもたまには悪くない。と思っておりましたところ、
So good なやつに遭遇。
きれいなデッキシューズ。
サイズ表記は「7」。
どこ製かは不明。
黒ずみ汚れが目立つものの、
内側にシミなどあるものの、
アッパーは草臥れておらずソールの削れも僅か。
造りは割と本格的できちんとしてる風です。
「◎」のロゴはどんな意味なのか知りませんが、「DARJEEING DAYS」というのは読めます。「ダージリンデイズ」というのかな。
なにゆえ紅茶みたいなネーミング?
アッパーの橙色を紅茶で染めたとか?
あるいは製造がMADE IN INDIA とか?
リユースショップのスタッフさんになった気分でスマホで調べてみましたところ、こんなやつらしい。
DARJEEING DAYS
2005年に創立した日本のファッションブランド。取扱会社は1989年10月2日設立の株式会社ユナイテッドアローズ(UNITED ARROWS LTD.)。時間を掛けて成熟し、ライフスタイルのひとつにまで浸透した「紅茶」のように、人生の豊かな時間を楽しむためのアイテムを提案。2007-2008 A/W を最後に、ダージリン・デイズ(DARJEELING DAYS)の店舗営業を終了。
こちらから引用させていただきました。
ユナイテッドアローズさんが45歳~60歳前後の年齢層をターゲットにした大人のメンズブランド、だったのだそうです。へえ、そんなラインがあったんですね。1969年生まれの私はその頃ちょうど三十代後半。おお、ターゲット外だったようです。知らないわけです。
これって、UAのハイエンドライン「SOVEREIGN(ソブリン)」と客層かぶったりしなかったのかな。ドレスとカジュアルとか、方向性が違うものだったのでしょうか。アパレル業界やブランドのことは詳しくはないですが、ニュースとしての話題性だけでなく優秀な社員を処遇するためにも、このような新しい動き・新しい組織・新しいポストが常に必要なのかもしれないなあ。
ところで、
ターゲットの年齢層のオッサン連中って紅茶よりも珈琲が多数派だと思うのですがどうなんでしょう。だとするならば、酸いも甘いも噛み分けたオッサン向けは「キリマンジャロデイズ」といったイメージかな。
ダージリンティはオッサンには上品過ぎたか、あるいは女性的なイメージが強すぎたせいでブランドが短命で終わってしまったんではないかな。そんな余計なお世話な勝手な想像をしながらも、「今は亡きブランド!」の品と分かり、ホクホク顔で拾ってきたのでした笑。
よし、とりあえず儀式です。
いつもと違って今回は右足から。
まずはこの黒ズミ汚れを落とす。
この手の奴には消しゴムが効く。
ゴシゴシやりますと、
おお、随分きれいになりました。
このあともう少しゴシゴシです。
うん、ほとんど目立たなくなりました。
LEXOL
汚れは軽微なのですが、甲にうっすらとシミ汚れぽいのがありまして、いつものやつを軽く。
RenoMatt リムーバー
甲を中心に強烈リムーバーをかる~く。
あんまり変化ないので再度消しゴム投入。
まあ、このままでもいいくらいなんで、
まあ、このままでいいでしょう。
むしろ、色を足してすっきり誤魔化そう。
サフィールクレム
アッパーよりも少し濃いめの色を入れてみました。
ほんとに、気持ち濃いくらいです。
で、このくらいならムラになりづらいでしょうし、色目も秋らしくて良い。
どうよ。
すみません、薄い色目の靴って、写真が上手く取れないんですよね。
そんなときは、白いオブジェを加えると比較的ちゃんと映る。
左右ともメンテ済ですが、どうでしょう?
ちなみに、BEFOREはこちら↓
気持ち色が濃くなったかな。
汚れはそもそも軽微でしたので、これで十分でしょう。
この「ダージリンデイズ」は、
中高年向け=高めの客単価が見込めるライン、ということでしょうから、価格帯も品質も一定の水準以上であったであろうず。と、推察しておりましたが、そう思って見回してみますと、この手のデッキシューズにしてはなかなか凝った造りです。
まず、ソール。
忍者のマキビシを踏んづけたような模様のラバーソール。
ビブラムにこんなのあるんですね。#7666ていう品番のこいつ、マキビシではなく星らしい。いずれにせよ、甲板の上でも滑りづらそうで、まさにデッキシューズに相応しい感じです。
メンテ前の右足の写真ですが、踵部分には分厚いコルクが仕込まれてます。
フォクシングステッチぽい踵には、
釣りこんだ跡。
左右ともにありますので、間違いなさそうです。デッキシューズなのに釣り込まれたのでしょうか。それって一般的なのでしょうか。そもそもモカシンの作成って木型要らないんでないの?詳しくないのでよくわかりませんが、ちゃんと作ってる風に思える。
内側はオールレザーライナー。で、タンというか、甲の部分、というか、は、厚手のクッションが仕込まれており、大変柔らかなタッチです。
結構分厚いです。
デッキシューズのこの部分って、厚手のアッパーでアンラインド、というのが一般的かと思うのですが、大変手がかけられています。
大変上質で出来のよい出来シューズ、
もとい、デッキシューズであります。
早速履いてみました。
甲に仕込まれたクッションが柔らかで大変履き心地が良いです。色目もとても綺麗で、秋の足元としてもしっかりと収まりそうです。けど、サイズが素足でジャスト。靴下履いたら窮屈っぽいな。
てなことで、履き下ろしたばかりで悪いのだが、今年の出番はあと1、2度かな。来年の春まで置いとこうかとも思ったのですが、なんせ履き心地が良くて、本格的な秋の到来の前に履き下ろしてみたのでした。
若い頃デッキシューズは何足か履きつぶしましたが、それらとは全く別物、大人の履物、といった履き心地です。こんなのが1000円未満で手に入る、というのが、リユースショップ巡りの醍醐味ですね。
今月は「1000円でどんな靴がゲットできるか」チャレンジ中です。
先日の日本製「MATSUBA」が1足目。
どこ製か不明の今回のペアが2足目。
昨日五百円で拾ってきたのが3足目。
ええ、3足目、すでにゲット済です。この週末にメンテして近々ご紹介予定なのですが、こいつもなかなかの掘り出し物なんですよね。サイズもギリオーケーそうな、なかなかに素敵な奴なんです。乞うご期待。
さて、今月も残り10日弱ですが、
4足目、5足目との出会いはあるのでしょうか。11月には毎年恒例の「ブログ開始の周年記念のペア」を買わねばなりません。今年は何にしようかな(ワクワク)。それなりの支出が見込まれますので、来月10月も継続して質素倹約、大人しく過ごすべきなのでしょうか。
いろいろ悩み中ですが、いずれにせよ、こんな素敵なのがお安くゲットできるのなら来月も再来月もその次も、この先ずっと「千円縛り」も悪くないかもしれないな・・・。
心にも無いこと言ってみた。
(おしまい)