黒いスエードのクロッグ

こんにちは、ばしです。

 

今回はうまく行かなかったお話です。

週に数度のペースで行うリユースショップ探索。週末に、仕事帰りにと、自分のモノだけでなく、息子・娘・家内の分まで拾って帰ってしまうわけですが、なんだか、家族の中で家内の持ってる靴の数だけ少ないような気がする。これはいけません。で、彼女にいいのがないかとレディスの雑多な靴コーナーも入念にチェックするわけです。娘にばかり拾ってくるのは不公平というもんですからね。

家内にどうかと、夏向けのこんなの、拾ってきました。

 

 

EXPERT のCLOGS

「EXPERT」というメイカーだそう。1959年創業。スウェーデン南部の片田舎の小さな工場で、家族経営でサボ(木靴)を手作りしているらしい。

なるほど、ソールは「木」です。レディースの、サボ、クロッグです。メンズではあまり見かけない形状ですね。サボとクロッグって、何がどう違うのだろう。調べてみたら、英語だと「クロッグ(clog)」、フランス語だと「サボ(sabot)」、ということだそう。

そんなエキスパート。

薄汚れてます。

というか、汚いです。

ですが、ダメージは無さそう。で、な、なんと!

ぎょ、ぎょえー、250円+tax! 

おお、拙ブログ始まって以来の最安値です。ああ、なんと不憫な。まあ、確かに汚いし。でもこいつ、まだまだ履けそうです。きちんと綺麗にして、クロッグとしての天命を全うさせねば。でないとMOTTAINAI。家内か娘か他の誰かに履いてもらおう。

ということで持ち帰ってきました。

 

綺麗にしましょう。
いつも通り、まじは左から。

 

 

ステインリムーバー

いつも通り、といっても、アッパーはスエードです。スエードだけど、いつも通りやってみました。ですが、汚いのはどちらかというと木の本体部分です。ホコリだらけ。アッパーだけでなく全体的にホコリや汚れを除去しよう。

 

LEXOL

レクソルは流石にアッパーにはなしで。底面・側面・爪先、歯ブラシでしっかりと掻き出す。

 

【BEFORE】

【AFTER】

 

【BEFORE】

【AFTER】

まあ、多少はきれいになったかな。

サイズ表記は「35」。さて、家内か娘か、サイズは合うのでしょうか。。

 

さて、白っぽく薄汚れたアッパー。

以前購入したスエード用の黒いスプレーがまだ残ってましたのでこいつで補色です。

アッパー以外にかからぬよう、バックルにはサランラップ。ソックシート部分はテープでマスキングです。ソックシートに色が着いちゃうと履きづらいし、何より折角のロゴが消えたら台無しです。

よし、準備万端。紙袋に入れた状態で、

ぷしゅー。
ぷしゅー。

ストラップ部分にもしっかりスプレーして、少し乾かしたら、

マスキングを取り除く。

んっ??

ぎゃっっ。なんとソックシートの表面がうっすらと剥がれてしまいました(汗)。ああ、折角のロゴが・・・、台無しです。ま、まあ、もともとそんなきれいでもなかったし。大したことないし。良しとしちゃいましょう。

 

しばし乾燥させて、さて、どうでしょう。

黒くはなったな。

指先もな。

 

コバ、というには面積の広い側面。

ここも黒くしよう。こちらには黒のクリームを塗り込む。

うん、まあまあかな。

アッパー、多少黒くなりましたが、まだまだ黒さが足りない。加えて、表面も毛羽だっていてあまり綺麗でない。ということで、

 

サフィールクレム(黒)

黒はより黒く。ということで色を入れちゃえ。

少し黒さが増しました。が、しかし、毛羽だった様子がなんだか垢抜けません。

 

クリストフポーニーレザークリーム

「クリーム」とのネーミングですがこいつ、オイルです。塗り込んで「オイル・ド・ラフアウト」してみました。

まあ、ましにはなったような、いまいちなような。

とりあえず、右も同じ手順で。と思ったけど、オイル入れたら黒くなりますので、右はスエードスプレーは割愛。

うーん、なんか左右で趣が異なる。

なんだかわけがわからなくなってきました。よし、こうなったらなんでもかんでもぶち込もう。

 

コロニル1909(ムショク)

スエードっぽさをなくしてしまおう。いつものクリームを塗り込む。

指先でしっかりと、

ストラップ部分も。あ、写真撮ってませんが、両サイドの毛羽立ちはこの後ライターで炙りました。

うーん、なんかね。まだ黒さが足りない。

 

コロニル1909(黒)

仕上げに再度、物理的に黒を足してみました。ビフォーアフター。

 

【BEFORE】

【AFTER】

まあ、汚いのは改善されましたし、黒くもなりはしました。が、

やはり、アッパーの感じが左右で異なります。

オイルとクリームを入れることで、スエードの起毛を潰したわけですが、右足(写真では左側)のほうが綺麗に仕上がりました。左足の方がつぶれ切っていなくてムラがあります。ただ、スエードスプレーをした左足の方が黒さは深い。

うーん、難しい。なんだんだか。

 

☆★☆★☆

 

なんかね。もう、後半からは少しやけくそ気味になってきてしまいました。黒の深さはさておき、仕上がりの印象でいえば、スエードにオイル入れたりクリーム入れる場合は、スエードスプレーは入れない方が良さそうですね。

というか、スエードの扱いは難しいですね。4月に買ったレディスのGRENSONも丸洗いしたら酷いことになってしまいました。その後まだ放置したままです。。。

 

結局、今回のクロッグは家内も娘も履いてくれないらしい。ああ、折角の作業時間が・・・。まあ、しょうがないですね。どこかのリユースショップにタダでもいいから引き取ってもらいましょう。きっと誰かが履いてくれるかも。

 

いやまあしかし、今回はダメダメでした。で・・・、

「今回は」、なんて言いながら、実はこれ、5月のことなのでした。記事にはしたものの、いざアップと思うものの躊躇われて・・・。もうこのまま闇に葬ろうかとも思ったのですが、記録は記録、きちんと残すことにいたしました。ま、こんなこともあるでしょう。

で、あらためて思いますいますに、スエードのメンテは難しいですね。素人には手に負えません。失敗したらそれで最後だし、不可逆的だし、誤魔化しも効かなそう。

スエードの中古靴。とりあえず手を出すのは当面はやめときましょう。

 

当面は、ね。

 

(おしまい)

 

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