こんにちは、ばしです。
12月はまあまあ売れてます。
まあ、靴はちょこちょこ。コートを3着売りに出したら皆売れた。なので、まあまあ買っておるわけですが、最近やや歯止めの効かなくなりつつ私であります。
ですが、それに拍車をかけるのは私ではなく靴の方。よくもまあこんないろんな靴があるのね、それもマイサイズで、と思うくらい出会いが多い。
最終的には転がす運命にあるやつが大半なわけですが、「世界で一番いろんな靴を履いた男」を目指してる私としましてはマイサイズのお買い得なやつは捨て置けない。ええ、先月あたりから目指し始めました。これまで何足履いて、この先何足履いて、最終的に何足になるのか、そのうち指折り数えてシミュレーションしよう。
で、数えるのはいつでもできる。まずは履かねば。そのためにはメンテナンスです。訳あって今週中に履き下したくて、平日夜にメンテに勤しみました。
こいつ。
FILOGRANA Wingtip Slip-on
まずはソックシートのロゴから。
FILOGRANA フィログラーナ、というらしい。
1948年創業。アーバンリサーチが引っ張ってきたイタリアのメイカーなのだそうです。近所のセカストで遭遇しまして、買うかどうか1週間ほど悩んだ結果、一度履いてみようと思い持ち帰ってきました。
どこかでみたようなスタイルのこいつ。
そんな高級そうには見えません。と思ったら、新品の販売価格は2万円前後なのだそう。高級ではないけれど、造りはそれなりにちゃんとしていてコスパの高いイタリア靴、との触れ込みだったようです。今も販売されているのかどうかは不明。
このペアを拾ってきた理由は3つ。
安かったから、というのが一つ目。
税込み1760円です。傷みや汚れがないのに定価の十分の一程度の価格なのは、知名度がないことと、一般的にはやや癖のあるデザインの所為でしょうか。ドレスコートが厳しめの職場では少しばかり履くのに勇気が要りそうです。
ふたつめはサイズ。
EU41=US7.5くらい。メイカーやスタイルによって誤差はありますが、ローファーやスリッポンハーフサイズダウンがちょうどなことが多い私です。今回はトゥが丸っこい余裕のある形状ということもあり、ほぼほぼジャストサイズなのでした。
そして3つ目の理由、それは、
チャーチの【SHANGHAI シャンガイ】ぽかったから。シャンガイはU-wingスタイルのツートンカラーですので、今回のものとはディテールは異なるわけですが、まあ、似たような同じカテゴリーの靴と言ってよいでしょう。
ちなみに、オリジナルはこちらです。
studio. CBRさんより画像拝借しました。
新品なのにビンテージ加工を施したシャンガイは、上海が英国の半植民地だった時代である1929年のモデルの復刻版です。イタリアで製造されたこのラインは今では中古でしか手に入らない。かつ、お値段もそれなりに高い。
以前シャンガイを模したスタイルの靴を持ってました。
なんちゃってSHANGHAIのその1は「Francesco Benigno フランチェスコべニーニョ」なるイタ靴なのでありました。ちなみに、このペアは「UK7.5」。ロングノーズなこともあいまって私には少し大きすぎてすでに転がして手元にありません。
別のスタイルのShangaiを1足持ってました。
Uウイングのレースアップのシャンガイ。
こうしてみますと、シャンガイとはU-wingスタイルが基本のようです。とても素敵なマイサイズのこいつもすでに転がし済み。ラバーソールの「CHURCH.CO」の文字が誇らしげです。売らなきゃよかったな。ちょぴり後悔してます。
今回はレザーソールです。厚手のシングルソールで、軽く柔らかな感じ。重厚感はありませんが傷みもなくてコンディションも良好です。
ところで、今回このペアを取り上げた理由について。クリスマスを含む12月最終週の今週は「スリッポンWEEK」を予定しておりました。
【月曜】MARIO VALENTINO スリッポン
【火曜】Berluti のローファー
【水曜】Brocktonian のローファー
【木曜】???
【金曜】Nitoel のローファー
週初めの予定がこんな感じ。
木曜日は別のスリッポンを履く予定だったのですが、どうせであればまだ履いてないやつにしよう。「スリッポンWEEK」あらため「スリッポン履き下しWEEK」。おお、なんかいい感じ。木曜日はこいつを履き下そう。てなことで、聖なるクリスマス・イブにメンテに着手いたしました。
まずは、
このキルト部分。接着されていたはずが剥がれてます。
糊で補修です。
うん、まあ、いいんでないかな。
多少撚れてる方が雰囲気あっていいかも。乾燥したら「くしゃっ」と癖付けしてみよう。てなことで、いつもどお通りアッパー行きましょう。
今回は両足一遍に進めました。
LEXOL
汚れもワックスもなし。
キズも傷みもさほどなし。
デリケートクリームもどき
そんな乾いてる風でもありませんが、
まあ、いつも通り。
クリストフポーニー・レザークリーム
油分補給。
しっかりと塗り込む。
アッパーはこのまま翌日まで放置です。
ソールのケア
立体感のあるレザーソールです。結構厚手で、堅い重厚なモノではなく軽くてスカスカしたっぽいですが、値段を考えたら十分よくできてるのではないかと思う次第です。
コバインクも入れました。
乾いたらアッパー同様にがっつりと磨こう。
ええ、そうなんです。
今回はしっかりと光らせたい。チャーチのSHANGHAIはあえてビンテージ加工を施したモデルですが、このペアを同様にビンテージライクに履きたい、というわけではない。むしろその逆で、さほど高級ではないこいつをがっつり磨いて高級靴っぽく履いてみたい。安っぽいやつをビンテージライクに履くとただのぼろい靴になってしまう。当初からそんな心づもりで拾ってきました。なので、今回はがっつり色とワックスを入れます。
てことで、ここまでがクリスマス・イブ。
丸1日経過後のクリスマスの夜、作業再開です。
順次仕上げて行こう。と思ったら。
おお、発熱であります。気合いで下げよう。
翌朝。37度ちょっとまで下がった。やれやれ。念のためかかりつけのクリニックにニトエル履いて赴いたところ、先生曰く、
コロナではないけどインフルだね〜。
とのこと。かかりつけの先生はいつも検査結果が陽性のほうが楽しそうに見える。まあ、そんなことより困ったね。年末の予定が、予定が、予定が・・・。
ブログも今年は年末年始も通常モードで更新の予定だったのですが、ちょっと無理のようです。今年はこれでおしまい。年始は1月7日(火)より再開いたします。尻切れトンボみたいで大変恐縮なのですが、まあ、そんな時もあります。笑ってお許しを笑。
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てなことで、
今年も一年間お付き合い頂きありがとうございました。来年も引き続き宜しくお願いいたします。
来年もまた我々にとって素敵な出会いの多い一年になることを願いつつ、今年はこいつ、nitoel ニトエルで締めよう。
Let’s hope 2025 is a good year without any fear♬
(おしまい)