FILOGRANAにハイシャインプライマー

ばしです。

 

新年あけましておめでとうございます。

年末年始、皆さんいかがお過ごしだったでしょうか。折角の九連休でしたが、当方、体調がイマイチな年末年始でありました。クリスマス明けにインフルインザ陽性となり2日前倒しで正月休みに突入。丸5日経過してインフルからは脱するも、その後右の鼻だけ花粉症状態。

まあ、私のあとに発熱した家内の代わりにおせち料理にトライしてみたり、高校の部活の仲間との新年会を楽しんだりとそれなりにイベントも満喫したわけですが、他はほとんどごろ寝状態。夫婦そろって睡眠を取りまくった年末年始となりました。

インフルエンザですので熱が下がっても隔離状態。テレビもそんな観るものないし、YouTubeでシューシャインの動画などを観ながら過ごしたわけですが、その影響もあって早速買ってみました。

 

こいつ。

「ハイシャインプライマー」

であります。素人でも手早くハイシャインが可能と言われる秘密兵器。プロのシューシャイナーさんも使うことがあるとのことなので、私が使ってもバチは当たらんでしょう。

まあね、別にハイシャインに積極的に取り組みたい、というわけではないのですが、あまりにも光らせるの下手で自分のスキル不足に辟易気味でありまして・・・。

少しは光らせたい。光らせたいときにはきちんと光らせたい。腕が未熟な分は道具の力を借りよう、てなことで年末にゲットした次第です。で、一通りイベントの終了した正月休みの最終日に早速使ってみました。被験者はこいつであります。

 

 

 

FILOGRANA フィログラーナ

(「なんちゃってSHANGHAI(2)」より)

 

一見するとチャーチのシャンガイっぽいこいつ。最近のイタ靴のようです。年末にメンテに着手しました。写真は前回記事の最後の状態です。クリストフポーニー・レザークリームを投入して一晩寝かせるつもりが、その後発熱したために一晩どころか正月の間放置プレイ状態でありました。

 

さて、10日後のおとといの日曜日。

まあ、浸透は十二分にしたでしょう。このカジュアルっぽいスリッポンをドレス感をアップして履きたい、とのことで、まあいうなれば怪我の功名です。ハイシャインプライマーを投入してトゥをがっつりと光らせることにいたしました。

さて、少しくらいは光ってくれるのでしょうか。
早速メンテの続きです。

 

 

LEXOL

とりあえずLEXOL。
年末に塗り込んだクリームの浸み込んでいない余分なのを除去です。

まあ、なんともかんとも。
さて、次いで、

 

ハイシャインプライマー

黒とニュートラルがあるらしいのですが、色んな色に使えるニュートラルを購入しました。早速こいつを塗り込んでいくわけですが、動画を色々見たはずが記憶が曖昧で・・・。改めてM.MOWBRAYのホームページのブログで使い方を確認しながら作業を進めました。

とりあえず指に取って塗り込む。
ハイシャインの「下地」ですので、革の凹凸をこいつでいい感じで埋めてなだらかにするのが目的です。通常はワックスを何度も何度も塗り重ねるべきところこいつなら手早く時短で仕上がる、らしい。

クリーム自体は柔らかくて伸びやすい印象ですが、指で塗り込んでいくとだんだんと指先が引っかかる感じがしてきて、「きゅっ」と音がするようになってくる。

余談ですが、この「引っかかり」と「きゅっ」という音はリンカーンワックス(ムショク)の使用感に似てるような印象です。ただ、伸びやすさと柔らかさは断然こちらの方が使いやすい。まあそもそも比較すべきものでもないのかもしれませんが、印象として記しておきます。

で、指に引っ掛かりを感じるようになったら、さらに2度目を塗り重ねる。あまり何度も塗り重ねると折角塗った下地が棄損しかねないみたいで、2、3度程度で十分なようです。また、プライマーのみでオーケーで「水を垂らして磨く」といったことはむしろやらない方がよいとのこと。

今回は2度塗り重ねました。
ほんのり光ってきましたが、さてさて、これでいいのかどうか。何分初めてのことゆえ判断がつかないまま、いざ次のステップへ。

 

 

サフィール・ビーズワックス(茶)

ハイシャインプライマーの上に塗り重ねるワックスは柔らかめのものがいいらしい。とのことでビーズワックスを投入。個人的にはKIWIのパレードグロスも柔らかくて好きなのですが、あちらは匂いがかなり強い。屋外で作業する分には平気なのですが、屋内だと匂いが部屋に籠って翌日くらいまで残ります。屋内ではKIWI使うのは休止中な私です。

で、

指二本使って薄く塗り込む。二度ほど塗り重ねて、ウエスで撫でるように磨いてみる。

おっ。簡単に光ってきた。強く磨くのは折角の下地が崩れるのでよろしくないらしい。

さらに2度ほど塗り重ねて再度優しく撫でるように磨く。

おおっ。結構光ってきた。力を入れて何度も時間をかけて、という作業は必要ないからお手軽であります。

アッパーの革質はそもそもかなり凹凸がありますので、このくらい光ったらまずまず、個人的には十分です。

踵。もう少し念入りでも良かったかも。
まあ、デビュー戦ですしこんなもんで。
右足も同様にハイシャインプライマー&ビーズワックスで仕上げてメンテ完了です。

 

【BEFORE】

【AFTER】

おお、いい艶感です。
ドレス感も多少はアップしたように思える。

 

【BEFORE】

【AFTER】

色目もかなり濃くなりました。
ブラウンからダークブラウンへ。これはハイシャインプライマーではなくクリストフポーニーの所為かと思われます。要は油分が入って色が濃くなった、ということではないかと。

 

【BEFORE】

【AFTER】

おお、こうしてみたら別の靴みたいになりました。「鏡面」というにはまだまだ程遠いわけですが、まあ、十分光ってるかな。たまにはこんな感じも悪くないね。特に、今回のように凹凸や風合いのあるアッパーがツヤツヤ光ってるのが好みです。

加えて、黒ではなく茶であることも満足度が高い。

うん、いい感じです。

「チャーチの靴です」といったら、へー、そうなんだ、流石カッコいいね、ってなるかも、ならんかも。いずれにせよ、私のスキルではワックスだけではこうはなかなかならない。予定通りの仕上がりで満足です。

 

で、間に合ってよかった。

昨日の仕事はじめ。大阪は生憎の雨でしたが、昨年中に履き下すことを断念した時点で、2025年のスタートはこいつで切ると決めていたのでした。

そんなトレス感アップしたわけではないですが、カジュアルさはかなり軽減したのではないかな。いつもの私の磨きならデニムに合わせるのが関の山のところ、まあなんとか仕事で履いてもおかしくない程度にはなった(と思う)。

で、履き心地はと言いますと、ありがたいことにジャストフィット。踵まわり甲周りは大変いい塩梅。爪先は気持ちワイドなのがストレスなくて大変いい感じ。アウトソールの返りも良く、総じてなかなかの履き心地でした。

年始はいつもスーツなことが多いのですが、今年はいつも通り、ジャケパンにしてみた。特段理由はないのですが、年始だけスーツにすべき理由も特段ないわけで。

ネクタイはグッチのアクセコ。ビンテージ・フリークらしくネクタイもオールドグッチでスタートです。

さて、年始一発目なので新年の抱負を。

2025年はトゥをいつもより少しだけ光らせよう。いつもと違うことは楽しいことであります。で、他はいつも通り、これまで通りのやり方で古靴ライフを楽しんでいきたいと思います。

 

本年もこれまで通りお付き合いのほど、
何卒なにとぞ、よろしくお願いいたします。

 

(おしまい)

2件のコメント

  1. こんばんは
    いやぁ、画像では上出来のように見えます。新投入のハイシャインプライマーの効果絶大ですね。やはり下地処理が大事ということでしょうか。

    僕も鏡面磨きは未知の領域でして、道具ももっていませんが、たまたま先日「日本一わかりやすい革靴の磨き方」なる本を図書館で借りてきたところです。
    今回の記事も参考に僕もトライしてみたいと思います。

    1. 三十郎さん
      お疲れ様です。ありがとうございます。
      今にして思えば、ハイシャインプライマー「あり」と「なし」で比較しておけばよかったなという気もいたしますが、それはまた別の機会でやってみます。プライマーはほんとお手軽っぽくて便利そうです。私も今年は様々手を広げてみようかと。プライマーなしでも多少は光らせるよう研究してスキルアップも図れるようがんばります!

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