蛇革フローシャイム

こんにちは、ばしです。

 

金運を上げたい。

常々そう願っている、わけではないのですが、いや、もちろんそうなれば当然に嬉しいわけではありますが、さておき、持ってるだけご利益ありそうなやつに遭遇しまして、嬉々として拾ってきましたのでご紹介です。10月にゲットした何足目か。

こいつ。

 

 

Florsheim Barletta 

見慣れぬ布タグのフローシャイム。

こいつは「Barletta」という1980-90年代に展開されたもののようです。このバルレッタのシリーズはイタリア製のイントレチャートやエキゾチックレザーなど個性的なスタイルのペアが多いらしい。ググってみましたところ、なるほど、ebayなんかでもそれなりに出品されているみたいです。

写真拝借しました。
やはりエキゾチックレザーが多いな。
風替わりで個性的なやつばかり。
今回のも大変個性的です。

なんせ、ヘビです。

蛇革です。で、スリッポンですが形も個性的です。はっきり申し上げますが、流石にこれはよう履きません。特に、

甲の外側にあしらわれた楕円形の「F」のチャームみたいなやつ。こいつがイマドキではなさ過ぎて。昭和の時代にオッサンやジイサンが履いてた靴みたいです。そんなやつなんだけど、

貴重そうだし、税込990円と激安なこともあり持ち帰った次第です。なんせ、エキゾチックレザーは様々持ってます。どんなペアかは最後に一覧ご紹介しますが、ヘビは今回が初めてなんですよね。そう、今回は記念すべきマイファースト・蛇革であります。

え?フェイクではないかって?

genuie snake

との金属プレートまで装着されておりますので、恐らくリアル・スネイク・レザーであろうかと思う次第です。で、「よう履きません」といったものの、サイズはおおむねマイサイズだったりします。

【8.5D】とのこと。

品番は30202。下段には「MADE IN CHINA。こいつ、イタリア製ではなく中国製のようです。で、「CA」とアルファベット2文字もちゃんと記載があります。いつもの年代判別法に照らしますと、こいつは「1980年」もしくは「1990年」もしくは「2000年」の「3月製」ということになる。

うーむ、いつ頃の品なのでしょう。思いますに、ヘビ革どころか中国製のフローシャイムの存在を知ったのが今回が初めてなわけで、これまでビンテージマニアの琴線に触れずに来たことを考慮しますと、一番年代の新しい「2000年3月製」の可能性が高いように思える。

布タグであることを考慮しても1990年代以降。やはり2000年製が濃厚ではないか。で、このペア、フローシャイムにしては珍しくアーチサポートが装着されているのですが、

なんと、そのアーチサポートもヘビ革です。なんという贅沢というべきか、なんという意味不明な意匠というべきか。

掃き口がやや広めで爪先にかけてシェイプされているせいで、かなり太っちょなフォルムにも見える。ヘビと言うよりはツチノコか。

バックシャンはワニっぽくも見える。ただ、太っちょに見えるのはそもそものスタイル・木型がそうだから、というわけではなさそう。

分りますかね?

アッパーの蛇側とライニングがぴったりフィットしてなくて、内側に空間ができたようにところどころ膨らんでるのであります。旧い安物のゴルフシューズや合皮の靴なんかでこんな状態のものを見かけたことがありますが、まさにそんな感じです。

ライニングの素材の所為か、ヘビ革との相性か、はたまた縫製の問題か。3つが絡んでのことのように思える。ただ、コンディションは決して悪くはない。

履き口のパイピングはところどころ劣化して剥げてますが、アッパーにキズや鱗の剥がれた個所などはありません。とはいえ、このまま放置すると状態はさらに悪化して、せっかくのリアル・スネイクも劣化は免れない。

ということで、さくっとメンテしました。ヘビ革のメンテは初めてですが、エキゾチックレザーに入れるクリームとしてはこいつ一択でしょう。いつも通りまずは左足から。

 

 

コロニル1909シュプリームクリームデラックス(ムショク)

指にたっぷりとって塗り込んでみた。

おお、差は歴然です。

触った感触、感想としましては、鱗が乾燥するとその縁から捲れ上がるようで、鱗と鱗の隙間が空いてくる。捲れ上がった鱗の端が何かに引っかかるとそこから剥がれ落ちたり、ということになるように思える。

乾燥は鱗自体なのか、鱗が張り付いてるベース部分なのか、その両方なのか。よくワカラナイのですが、鱗と鱗の隙間にもクリームがしっかり染み入るよう、いつもよりたっぷりとクリームを取って優しく塗り込んでみた次第です。

 

【BEFORE】

鱗の端がやや捲れ上がりベースの薄茶が顔を出してます。いかにもヘビ革、といった趣です。これにクリームを塗り込むとこうなった。

【AFTER】

鱗の色目が深まり色艶もよくなりました。隙間の薄茶の色目も少し濃くなり、比較してみますと乾燥していたのが潤ったことがお分かりいただけるかと思います。

インスタで動画も上げてますのでよろしければそちらもご覧ください。

 

 

【BEFORE】

【AFTER】

今回が初めてのことなので過去の経験との比較はできないわけですが、状態としては結構乾燥していたように感じました。結局、左右とも、たっぷりめのクリーム塗布してウエスで優しく拭ってブラッシング、を3度ずつ行いました。

結構吸い込みまして、見た目にも結構変化した。

 

 

【BEFORE】

【AFTER】

やはり艶やかになったように思う。

パイピングにはコバインク塗っといた。

・・・。まあ、何もしないよりは良かろう。

ブルーデニムになら合わせられるかな・・・。

いや、よう履きまへん、なわけですが、茶色だからまだ履ける可能性もあるのではなかろうか。これでもし黒とかっだら、そりゃもう素人には完全にお手上げです。全身黒ずくめでパンチパーマスタイルとかでないと履きようがないでしょう。ですよね、流石にこれで黒はないよね。

なんて思っていたら・・・、

おお、なんと黒がebayに出品されているではないか。

これはこれでありかな。

いや、何が有りで何が無しなのか、ずっと眺めていたら何が何だかもうわからなくなってきました。

よし、いったん蛇から離れましょう。

同じく茶色で同じく990円ですが、

こいつは亀、シータートルであります。メンズコーナーに鎮座してたのですが、日本ではカメもまた縁起物ということで持ち帰ってきた次第です。

娘にと思ったけど、一瞥して「要らん」とのこと。

今は要らなくとも、十年後、二十年後、三十年後・・・に欲しくなるかもよ。とりあえずこいつにもコロニル塗り込んどいた。

 

そんなことでして、

結論。

爬虫類系のエキゾチックレザーにはコロニルがいいかも。
ただし、自己責任でお願いいたしたく。

 

(参考)エキゾチックレザーの記事一覧

【サメ】Footjoy(USA)
【ゾウ】PALVIS(日本)
【ワニ】FLORSHEIM(USA)
【ワニ】McHale(CANADA)
【トカゲ】Shetland Fox(日本)
【ラクダ】HARTT(CANADA)
【ハラコ】HENDERSON BARACCO(ITALY)
【ハラコ】RAINBOW HORSE(日本)
【アザラシ】Church’s(UK)
【レイヨウ】GRENSON footmaster(UK)
【レイヨウ】DACK’S(CANADA)
【アオウミガメ】G.B.H(MEXICO)

次は【カバ】か【エイ】だな。

(おしまい)

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