2足目のFOOT-SO-PORT

こんにちは、ばしです。

 

2月初旬。

カナダからの荷物が洋上に何足か。まあ、どれも安くゲットしたやつばかりです。いつもなら船便で6週間ほどで届くのですが、12月2日に発送されたはずのペアがもう2ヶ月も経つのに届かない。

聞くところによると、アメリカからの船便はコロナによる人手不足等の影響で一部大幅に遅れているらしい。おお、そうなのね。アメリカからがそうなら、カナダからの荷物も同じ状況かもね。

今年は買い控える予定の私。ではありますが、それは買わないのではなく、沢山売って処分して手持ちの数を減らすことが主眼です。月に数足程度は新しい古いやつを愛でたい。うーん、カナダからのは一体いつ届くのだろう。待ち切れない。なんて思っていたら、メルカリで魅力的なやつを発見。待ち切れませんでした。

思わずぽちっと。

こいつ。

 

FOOT-SO-PORT

・SIZE:9B
・1988年2月製(?)
・Made in USA

1990年代に火災でラストが消失、生産を終了してしまったFOOT-SO-PORT。ビンテージ靴好きには周知のメーカーですが、いかんせん、流通量が少ない。私にとって2足目となる今回は、同社のペアではあまり見かけたことのないアデレードのプレーンなペアです。

今回は「Supreme」との文字がありません。ありとなしで、何がどう違うのでしょう? サイズ表記は9B。「288」とありますが、1980年代は製造年月が逆に表記されているらしい。「288」→「882」ということで、1988年2月製の可能性が高そうです。

今年はサイズに縛りを設けよう、8と8.5しか買わない、と決めた矢先の9B(笑)。そこまでして欲しいか、フッソーポー。というより、Orthopedic Shoes(矯正靴)の専門メーカーであるここのサイズ感、1足目の経験からなんともあてにならないということで、検討の俎上に乗せたのでした。

 

1足目は茶のVチップ。サイズは表記は10.5A。

なのに、手持の他のペアの8.5より長さが少し長い程度。爪先に捨て寸で履くと、幅と高さはジャストなのでした(関連記事「マイファースト FOOT-SO-PORT」)。

10.5AでもOK。であるなら、9Bだとどうなんだろう?流石に内羽根でBは少し窮屈か?と思っていたら、出品者さん曰く、「表記はBだがC~D程度のウイズ感」、とのこと。よし、それならばなんとか大丈夫そうと、安さもあって思い切りました。

 

ウエルカム、フッソーポー。
まずは儀式です。

いつも通り、まずは左から。

 

ステインリムーバー

出品者さんは、このペアをデッドで購入されて1年ほど履きこんだとのことでした。皺は深いですが、目立った傷やダメージはなし。

 

LEXOL

いつも通り、コバ周りもしっかりと。

アッパーの踵内側部分、黒い汚れがなかなか取れません。こいつ、ゴムです。歩行時に、反対側の足のトップリフトが当たって汚れのようになったものです。何度も擦って、時間をかけてついたものなので、なかなかに頑固です。

 

Reno Mat

強力リムーバー投入。布にしっかり吸い込ませて、優しく撫でるように。強力だからといって、少しだけつけて強く擦る、のはNGです。決して強く擦ってはいけません。少量でも強く擦ると汚れ以外の部分の色が抜けてしまいます。むしろ、多めにつけて、優しく撫でる、を繰り返して、少しずつ取り除く。

もしくは、たたくような感じで汚れの上に載せて、少しだけ時間を置いてから別のきれいな布で拭き取る、くらいでちょうどよいかなと。擦るから取れる、のではなく、化学反応によって綺麗になるのではないかと推察しております。

黒なら、色が抜けても黒くすればいい。ですが、黒い靴だとそもそも気づきもしない汚れです。茶色だからこそ、かつ、薄めの色目だからこそ気になる汚れです。デリケートに扱いましょう。

随分ましになりました。まだ少し残ってますが、この後のプロセスでもう少し綺麗になるかと思います。

他の部分にも気になる汚れがありましたので、アッパー全体を優しくレノマットしてみました。

 

デリケートクリーム

保湿&栄養補給。なのですが、アッパーはガラスです。上手く浸透しているのかどうか、良くわかりません。

 

TAPIR LEDER OIL

ガラスの手入れって、どうするのがいいのかよくわかりませんが、まあ、いつも通りで。

踵内側、だいぶ綺麗になりました。油分補給&保革がメインですが、このオイルは取り切れないしつこい汚れも綺麗にしてくれます。

余談ですが、グレーの布はTAPIR専用です。毎回おんなじ布に、オイルを都度継ぎ足して使っているので、何もつけずに磨いても光るくらいです。柑橘系の香りがしっかり染みこんでいて、癒されるやつです。

 

サフィールクレム ライトブラウン

タンカラー系のペアには必ずこれです。なぜって、ほかに使い道がないから。

 

コロニル

サフィールのあとに必要か否か、良くわかりませんが、ルーティンです。光り方、透明感が若干増したような気がします。いつも通り。いい感じです。

 

ソールトニック

出品時の写真をみて一番気になっていたのがソールです。結構へたってるように見えたのですが、OKです。全然大丈夫でした。ハーフラバーの必要も当面なさそうです。

踵内側の汚れもほとんど気にならなくなりました。今年はワックスを試すことにしてますが、まあ、こいつにはいらないでしょう。

がしかし、左右で随分色目が異なります。色は左右できちんとそろうのでしょうか? 右も同様の手順で仕上げて、メンテ完了です。

どーん。

やはり左の方が若干明るいですが、先ほどよりはましになったかな。

 

【BEFORE】

【AFTER】

皺が強めですが、ま、それもいい味出してます。

今回はメリハリつけて引き締めるため、コバインキも投入しました。
別の角度から。

 

【BEFORE】

【AFTER】

うん、良い感じですね。
目立っていた黒ずみ汚れがすっかりなくなりました。

踵内側の黒ずみもなくなりました。片方が白っぽいのは、レノマットの威力の所為ではなく、最初からこんな感じでした。まあ、目立たないところなんで構わんでしょう。

明るい色目がこれからの季節に活躍しそうです。仕事もOKですが、デニムでも行けそうですね。ついでに1足目のVチップもさくっと磨きました。

記念撮影。

どちらとも、オン・オフどちらでも行けそうですね。

まあ、考えてみますと、このメーカーのペアで、黒いストレートチップなどフォーマル寄りのものをあまり見かけたことがありません。矯正靴の必要な人にとっては、靴のスタイルはオンオフどちらでも履けるものの方が都合がいいのかもしれない。

 

などと考察しておりましたら、遅れていたカナダからの荷物が10週がかりでようやく届きました。

左。旧チャーチのシャノン。似たような色目です。と思ったら、

右。もう1足、同じ色目の旧チャーチ。マイファースト・チャーチです。モデル名は不明ですが、こちらは色も形もそっくりで兄弟みたい笑。

はは、なんか似たような靴ばかり。なんていったら、他も皆そんなやつばかりです。

ですが、履き心地は全く違います。FOOT-SO-PORTは独自で開発したインソールの「arch support system(アーチ・サポート・システム)」と言う特許を持っています。

土踏まず部分の盛り上がりが、見た目にも、履き心地でも独特なやつです。
足を入れてみました。

うん、相も変わらず独特です。土踏まずあたりが突き上げられるような感じ。

サイズ感ですが、8Dの私には長さは少し長め。8.5くらいのイメージです。幅も広め。爪先周りはEウイズくらい、余裕のある幅広さ加減。なのに、土踏まずあたりは細身で甲は低くタイトフィット、Cウィズくらいの印象です。

甲の低いやつはすぐに紐が緩んでくるんですよね。
なもんで、一番上だけ2回通しにしてます。そうすることで解けにくく、緩みにくくなります。

こんな感じです。2回通すため、その分長めの紐が必要となります。85センチの平紐を調達済みです。

なのですが、もともとの紐が少し長め、80センチほどだったので、2回通しでも問題なし。というか、ちょうど良い長さです。少しぼろいけど太めなのがいい感じ。交換はせずこのままでいこう。

 

来週履く靴はもう決めてしまってます。
その次の週も。

半月も待てない。
こいつのデビューは休日ですかね。
早速、この週末にでも履き下そうかな、楽しみです。

 

皆さんも素敵な週末をお過ごしください。

 

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