こんにちは、ばしです。
ゴールデンウイークですね。
大型連休の方もおられるでしょうね。私はカレンダー通りで今日も仕事です。たまには何日も連続した休みというのも嬉しいものですが、今年のように4/29(祝)だけが飛び石で休み、というのも悪くはない。週末に着手した靴メンテを週の半ばで仕上げることができます。次の作業まで丸1週間待つのは長いな、というせっかちな私には程好い間隔です。
今回のペアはまさにそんなです。先週末にメンテに着手し、一昨日「昭和の日」に完結、その翌日である昨日に早速履き下ろしてみました。前回のパチョッティに続きまして、今回も石上神宮からの帰り道にゲットしたペアのご紹介です。
こんなやつ。
スタイルはダブルモンク。
右足の腰裏にダメージありますが程度は軽微です。ノーダメージが望ましいわけですが、中古の靴ですのでやむを得ない面もあります。まあその分、1300円+税と安かったし。ダブルモンクの靴は何足か持ってますが、この色は持ってません。明るい茶の色目がとてもチャーミングです。
ストラップのバックル側。付け根ゴムではなくオールレザー。アッパーに乗せてがっつりと縫われています。
アウトソールはオールレザー。縫い目が見えませんがヒドゥン仕上げのようです。
サイズ表記は「7 1/2」。UK?US?
アッパーは結構分厚くて柔らです。
内側はオールレザーのライニング。
中敷きに縫い目がありません。マッケイではなくグッドイヤー製法のようです。ソックシートにはロゴが消えずに残ってます。こいつ、どこの何者かと言いますと、
ALPHLUS
アルフラス?アルフルス?
なんて読むのか知りませんが、イタリア製のようです。「1924」とありますので百年ほど前にスタートした会社なのであろうと思われますが、調べてみても詳しいことはよくワカラナイ。
ぱっと見にはイギリスかフランスかスペインあたりの靴かと思っておりましたが、イタ靴でもこんな仕様の靴があるんですね。そもそもダブルモンクは大好きなスタイルなのですが、分厚いアッパーに分厚いアウトソールで全体的にがっちりとした造り。この色目にとてもマッチしているように思う。で、なぜこのペアを持ち帰って来たかと言いますと、
決め手はこのお尻です。
大変グラマラスなバックシャン。これまでの経験によりますと、有名無名に関わらず、バックシャンがグラマラスな靴は造りがしっかりとした上質なペアであることが多いです。加えて、今回のこいつは合わせ目の両サイドがミシンで縫われている。1960sのフローシャイムの靴のように手が掛かってます。
磨きこんで育てるのが楽しみな色目のアッパーにはキズやダメージもなし。うむ、これは思いのほかいい買い物したかもしれません。儀式です。さくっときれいにしときましょう。
いつも通りまずは左足から。
LEXOL
コバ周りの汚れを掻き出す。
あとでコバインクも塗ろう。
RenoMat リムーバー
強力リムーバー投入。
スッピンになりました。
デリケートクリームもどき
百均のヒト用クリームで保湿。
まあいつも通り。
TAPIR レダーオイル
油分補給&頑固な汚れ落とし。
甲は少し色濃くなった。
トゥはあまり浸みない。
マスタングペースト
浸透力ナンバーワンと言われるオイルクリームをがっつり投入。
ぐんぐん浸透します。
トゥまで色濃くなってきた。
さて、同じ手順で右足も行きましょう。
指でしっかりと塗り込む。
お、バックルの裏側にブランド名が。
これ見よがしでないのが奥ゆかしくて良きかな。
右足、塗布完了。
あれま。先に塗り込んだ左足はすっかり浸みてしまった。
左右ともに二度塗り重ねる。
トゥと甲の色めの差異が気になるが、まあ、いたしかたなし。やっちまったものはしょうがない。靴メンテにバックギヤはないのです。
しばらくこのまま寝かせる。
ここまで、4/19(日)のことでありました。
★
さて、翌4/20(月)夜。様子を確認です。
おおっ、しっかりすっかり浸透した模様です。
気になっていたトゥと甲の色の差異もなし。
すべすべとした手触りです。
このあと追いオイルしてさらに寝かせる。
★
★
さらに2日後。4/29(水)。
おお、良さげです。
爪先までしっかり浸透している。
色の濃さも当初ほどは気にならない。
マイムーブのマスタングペースト。
今更ながら、そもそもなぜこんなに時間をかけて油分を入れるのか。それは、古靴は乾燥しがちで「水分」「油分」がともに不足しがちだから。乾燥し過ぎてとアッパーが裂けたなんてことも。
革靴にとって渇きは大敵です。で、渇きには潤いを与えねば。水分補給も大切ですが、水は簡単に蒸発します。油はそうではない。長く留まって抜けるまで時間がかかる。なので、どちらも行いつつも最近は油分補給に重点を置くようになり、1週間程度かけてじっくりと浸透させることにした、との経緯です。
まあ、こいつはビンテージというほど古くはないでしょうからここまでやる必要があるのかどうかわかりません。現時点では別にやらなくても大丈夫な気がしなくもない。ですが、この先、時間を経たときに「やっててよかった」と思えるはず。そう信じよう。信じる者は救われる。
さて、仕上げましょう。
コロニル1909(無色)
指でたっぷり塗り込んで、ブラッシングののちウエスでしっかり磨きました。
最近読んだ記事によると、ブラッシングは物理的にクリームを平坦にするだけでなく、摩擦熱も加わることで光りやすくなるとかなんとか。さもありなん。
コバには元の色目通り濃茶のコバインクを。
すっきりです。アウトソールはこのままで。というのは、ソールトニック切らしてまして。爪先が削れて縫い目が少しばかり顔を出している。やはりヒデゥン仕上げのようですね。右足も同じ手順を施してメンテ完了させましょう。
【BEFORE】
【AFTER】
意図したわけではないけれど、少しばかりアンティーク調に仕上がった。とはいえ、メンテ直後ゆえのことで、時間が経てば濃淡の差は少なくなるわけですが。
【BEFORE】
【AFTER】
まあ、それを差っ引いても、色は全体的に濃くなり、艶やかになったかな。
【BEFORE】
【AFTER】
なかなかに美しいと思う。
実は転がすつもりで拾って来たのですが、手元に置いときたくなってきた。
いや、それをいうなら足元か。
いずれにせよ、
拾って来てよかった。
そんなダブルモンクストラップシューズは、1945年に英国のウィンザー公(エドワード8世)が、John Lobbにビスポークした靴が起源だそうです。ストラップを1本から2本に増やすことで、従来のシングルモンクと比べ重厚で華やかな雰囲気となった。なのでついつい手が出る足が出る。
手持ちの黒と記念撮影。
ダブル・ダブルモンクだな。
赤いオーストリッチも加わると、
トリプル・ダブルモンクか。
ややこしい。ややこしいついでに、
前列がダブルモンク3足。後列がシングルモンク。シングルモンクも加えて6足で記念撮影。
あれれ?左奥に見慣れぬ奴が。
おお、踵にダメージ。こいつ、エドワードグリーン製のBROOKS ENGLISHです。自分でDIYリペアするつもりがいつの間にか2年が経過してしまった。いい加減手当せねば。
DIYリペアの方法論と手順はおおむね検討済で部材も調達済みです。このGW中に実施したいな。皆と一緒に出番は近いはず。そう、夏までにモンクストラップWEEKを実施の予定です。
と、その前に、
昨日早速履き下ろしてみた。
分厚いダブルソールは安定安心の履き心地。分厚いアッパーも柔らかく優しい履き心地でふ。色の濃淡はなくなり全体的に均一な色目に落ち着きました。
サイズ表記は【UK7.5】なのですが、中敷き一枚足してサイズ調整しました。特段大きいわけではないのですが、履き口に若干のゆとりがある。どうせなら埋まって欲しいな・・・、
いや、ちょっと待て。
デジャブでしょうか。このフレーズはつい最近も呟いたような気がする。何だったかと振り返ってみますと、
そうそう、こいつ。
先に仕上げたマイファースト・パチョッティ。
こいつが正しく似たようなサイズ感なのです。
ピックアップ時の風景。
どちらもセカスト天理店の雑多な靴コーナーから救出してきました。どちらもイタ靴でどちらもグラマラスなお尻のペアなわけですが、ひょっとしたら元の持ち主も同一人物なのかもしれないな。いや、間違いなくそのように思える。
なぜなら、
右足の腰裏のダメージが、
全く同じ位置にあります。
大きさ・程度もほぼ同じ。歩き方の癖が同じでなければ同じ個所にダメージは発生しないと思う。おお、なんと図らずも、縁もゆかりもない天理付近の御仁のペアを譲り受けることになったようです。思えば、意識してなかったけれど、2足ともモンクストラップシューズです。
タンカラーのこいつ。
こちらだけ転がすつもりで拾ってきたのですが、こりゃぁダメですね。同じ持ち主の靴を2足まとめて連れ帰ってきましたので、こいつらは2足揃って2度目の靴人生を歩ませたほうが良さそうです。大阪で私の元で、か、もしくは、転がす際も2足揃ってにしましょう。いや、転がすのは、それはなかなか難しいかもしれない。
気に入ってしまったわ。
【お知らせ 】
GW中お仕事の方には恐縮ですが、
拙ブログもGW中は休暇を頂きます。
仕事はカレンダー通りですので、
せめてブログは大型連休頂こう。
次回の更新は
5月12日(火)
となります。
ごきげんよう。
(おしまい)
























































