こんにちは、ばしです。
今回はzazaさんから譲り受けたペアのご紹介第3弾です。一昨日メンテしまして、昨日早速に履き下ろしました。
では早速。
Nettleton Traditional Black PTB
ソックシートにはロゴがくっきり。
ネトルトンの「トラディショナル」のラインです。
シボ革の黒いPTB。
サイズ表記は【10.0】。ウイズA/AAAのコンビネーションラスト、ということかと思います。「B2」とありますのは年代表記と思われます。ビンテージ靴の一般的な年代判別に倣えば「19X2年2月製」ということになります。ちなみに「B」が2月です。で、ネトルトンのトラディショナルラインは1970年代のモノが多いようですので、1972年2月製、との可能性が高いかな。私より三つ年下なやつです。
アウトソールにはコマンド風のハーフラバーとトップリフト。減りも僅かでまだまだこのままガンガン行けそうです。
状態は総じてグッドです。シボ革のアッパーにはキズ等はなし。サイズ10は私には大きめなのですが、ロングノーズ気味に履けてしまうはず。メンテして早々に確認しましょう。手入れは行き届いてますので、さくっとだけ。
LEXOL
ワックス等はなし。
コロニル1909(ムショク)
いつものクリームで栄養補給。
コバに部分的に革の茶が見える。
折角なんで塗っとこう。
コバインク(黒)
スキなくすっきり。
ま、こんな感じで。
右も同じ手順で、
どんっ。
うん、グッドです。
迫力と安定感を感じるダブルソール。
ストームウエルトは踵まで360度。
いわゆるダブルウエルトというやつです。頑丈そうな出し縫いのステッチと合わせとても堅牢な印象です。
ちなみに、
zazaさんが入手された時点のヒールはオールアイ仕様だったのだそうです。オリジナルはそれはそれで素晴らしいわけですが、コマンドソールを装着することでいつでもどこでも出動可能、そんなヘビーデューティ印象が堪らない。好きです、このスタイル。ええ、僕も同様にカスタムしてたりしてます。
僕の一番の相棒であるアレンのディクソン。
BONTAさんで装着してもらったのですが、雰囲気似てますね。ていうか、ハーフラバーの角に釘2本、と言うのも同じ仕様だな。と、思ったら、zazaさんもリペア等はBONTAさんに持ち込まれているのだそうです。道理で。
よし、今週はこいつでスタートしよう。
でもって、PTB-WEEKにしよう。とのことで、もう1足、茶のシボ革のPTBも併せてサクッとメンテしてみた。
並べて記念撮影。
右の茶のペアはLloyd&Haig。サイズは9.5Cです。こいつも大きめサイズをロングノーズ気味に履いているわけですが、見た目の印象が結構異なります。足を入れてサイズ感を比較してみた。
アウトソールの長さはかなり違いますね。
足を入れた印象も当然異なるのですが、正直なところフィット感が良いのは右の今回のネトルトンです。10.0Aのこいつは指先に余裕はあるのですが甲周りがジャスト。窮屈でなく緩くもなく、ほんとに心地よい。
それに比べて9.5Cの茶はかなりタイトです。甲周りは問題なのですが、爪先がかなりナローな造りで、厚手の靴下だと窮屈に感じるほどです。
うん、やはりだいぶスリムですね。踵側の2分の1は同じようなシルエットなのに、前半分、特にボールジョイントあたりの幅の広さが全く異なる。まあ、茶も普通に履けてましたので全く問題ないわけですが、ネトルトンはどうだろう。大きすぎなければよいが。
などと思いながら、
昨日丸1日履いて過ごしました。
結論としては、非常に心地よいです。ロングノーズ気味と言いながらも爪先を持て余すことはない。先に履き下ろしたサイズ105Aのアルゴンキンと履いた印象はほぼ同じです。不思議だな。
念のため黒のネトルトン2足も大きさ比べてみた。
踵の位置を合せる。アウトソールからのアッパー踵の張り出しも似たような感じの2足です。なのですが、爪先はといいますと、
ぐおお、差異の程度が激しいです。向かって左、今回のトラディショナルの方がコバの張り出しが大きい。アッパーの爪先の位置は同じくらいですが、アルゴンキンの方がシェイプが効いている。
PTBが【10.0A】でアルゴンキンが【10.5A】。
なのですが、うーむ、どちらかといえば【10.0A】のPTBの方が大きく見えるくらいです。ただ、丸一日履いて感じた印象は、どちらもほぼ同じくらいのサイズ感なんですよね。
米国ビン靴は年代が旧いほど表記サイズより小さめなことがありますが、ひょっとしたらアルゴンキンの方が旧い所為でこのような状況になっているのかもしれない。私にとってはありがたい。
で、ということは、TRADITIONALの10.5Aサイズはひょっとしたら私には少し大きいのかもしれません。うーむ、複雑だ。サイズ選びって一筋縄ではいきませんね。で、結論。
【10.0A】のネトルトンは普通に履ける。
私にとってネトルトンとはそんなシューメイカーである、ということが判明した昨日でありましたとさ。ちなみに、zazaさんから譲り受けたネトルトンはもう1足あります。で、そいつが一番年代的に旧そうなやばいビンテージなんですよね。近々記事にてご紹介予定です。
お楽しみに~。
(おしまい)




























