Scotch Grain のストレートチップ(Mコロ③)

こんにちは、ばしです。

 

今回は久々の「Mコロ」です。

MOTTAINAI やつをコロコロ転がすPROJECT

略して「Mコロ」。見た目が草臥れているだけで手入れすれば蘇るのに、二束三文扱いでリユースショップの雑多な靴コーナーに追いやられた不憫なやつ。そんなのを綺麗にメンテナンスして新たな持ち主に送り届ける、という、お節介な企画の第三弾であります。

参考「Mコロ」記事一覧

折しも時は4月。ということで、今回は「フレッシュマン勝手に応援企画」です! スーツに靴にネクタイにと、初任給の支給前から何かとモノ要りな新入社員諸君へ、だいぶ歳上の先輩からアドバイスとしては、

 

「靴は最低3足以上あった方がいい」
「シューツリーは買ったほうがいい」

 

です。

同じ靴は2日続けて履かない。で、履いたらシューツリーを入れて、丸1日以上は休ませる。木製のものが望ましいですがプラスチック製でも構わない。何もないよりずっといいです。型崩れも防げるし、結果的に長持ちします。

2足目にどんな靴を買えばよいかは、1足目にどんな靴を買ったかによるわけですが、おそらく、1足目は黒が多そうですね。就活時に買ったものであれば黒のプレーントゥが多数派でしょうか。

で、今後は1日おきに履く前提であれば、2足目も黒がよい。3足目に茶色。黒2足と茶が1足あれば、会議に商談にプレゼンを「黒2足」でこなしながら、カジュアルフライデーに「茶」となる。

まあね、

今どきはカジュアルフライデーどころか職場によっては毎日ノーネクタイもオーケーみたいですから靴くらい好きなの履けば良いのですが、大人な男にはビシッと決めないといけないときもあるわけで、そんなとき用な黒いフォーマルなやつを拾ってきて早々にお安く転がしました。

 

今回はこいつ。

内羽根のストレートチップです。仕事はもちろん冠婚葬祭もこなす大人のオトコは1足は持っておいた方が良いやつです。

「人気ブランド」なんだけれど1600円(税込)と良心価格です。どんなブランドかといいますと、

SCOTCH GRAIN

スコッチグレインです。みんな知ってるスコッチグレイン。リーガルよりもちょっと値段高めなスコッチグレイン。なるほど、確かに人気ブランドですね。

今回はセカストでもトレファクでもなく、もう少し価格低めのリサイクルショップで拾ってきました。

「キングファミリー」なる古着屋さん。クルマ通勤時に必ず前を通るのですが、年に数回しか足を運びません。先週金曜日、そんな店に、なんとはなしに寄り道して久々に中を覗いてみた。

 

店内はこんな感じ。

数百円で服が買えます。こちらは「服に人生を全うさせる」ことをミッションとされているそうです。持ち込まれた不用品の服で程度の良いモノは「1Kg100円」で「計り買い」して店内で販売し、そうでないものは1円買い取って、まだ使えるものは海外途上国等へ物資として送り、それ以外はリサイクルの資源として活用する、ということで徹底した有効活用を行っているらしい。

なので、ブランド物などはほとんどありません。純粋に「単なるリサイクルショップ」でかつ激烈に安い。なもんで、店を覗くとお客さんは大体いつも高齢の方々がほとんどで、爺さん婆さんが楽しそうに服などを物色している、そんな店です。

 

そんな店なので、

爺さんはこんな靴はたぶん履かない。

餃子みたいな形のスリッポンとかの方がニーズありそうです。なので、置いといてもなかなか売れないでしょうね。

けれども、若い人であれば欲しい人はいる。この春に社会に出たばかりのフレッシュマンの中にはすぐにでも欲しい人がいるかも。ということで、僕が持ち帰ってそんな若者に届けることにしたのでした。

 

まずはサイズ感と状態の確認です。

サイズ表記は「25」。

リーガルさんと同じサイズ感であるならば表記よりやや大きめの「US7.5」程度であると思われます。足を入れてサイズ感を確認してみたところ、

あれま。

素足ではありますが余裕で履けてしまう。薄手の靴下履いていても普通に履けちゃいそうです。ロングノーズなスタイルゆえのことでしょうが、恐らく【US7.5E】~【US8.0CかD】当たりのサイズ感のようです。いわゆるゴールデンサイズですね。

甲の皺はひどいですが、単にシューツリーを入れるなどのケアをされてなかった所為なのでしょう。

ラバーソールは使用感はあるもののまだまだ問題なく履けるレベルです。何より、

内側もオールレザー・ライナーです。ラバーソールだからグレードの低いものかと思ってましたがあながちそうでもないのかも。よし、君には早く出番を作って進ぜよう。てなことで、まずは旅立つ前の儀式です。整えましょう。

いつも通りまずは左足から。

 

 

ステインリムーバー

汚れやワックスの類は軽微。

アッパーの革質もさほど悪くはない。
フレッシュマンにうってつけです。

 

 

LEXOL

汚れ落とし第二弾。

コバ周りをブラシでしっかりと掻き出す。

 

 

デリケートクリーム

最近はこれ。スタンダードプロダクツのデリケートクリームを投入。

このままでもかなりキレイにひかるのですが、手抜きはなしです。

 

 

コロニル1909(無色)

いつものクリームで仕上げ。

かなりキレイになったかも。

同じ手順で右もメンテ完了。

おお。きれいになりました。

このままでもいいような気もするのですが、

折角なんで爪先だけ少し光らせましょう。

 

 

サフィール・ビーズワックス

左足のトゥに5回くらい塗り重ねてみた。

少しだけですが、艶やかになった。
右足にも5回ほど塗り重ねたらメンテ完了です。

 

【BEFORE】

【AFTER】

元から状態は悪くはなかったのですが、まあ、しゃきっとしたかな。

サイドビュー。

美しいシェイプです。

スワンネックが効いてます。

今回はシューキーパー入れてメンテしました。

木製のシューキーパーをおまけしたいところですが、なんせ安く転がしますのでご勘弁を。プラスチック製ですが、あるとなしでは大違いですので、万一次の持ち主が何も持ってない場合に備えて付属させよう。ちなみにこのシューパー、先月買ったアレンのBrewsterに付属してたおまけのやつです。僕もおまけをつけよう。善意のバトンタッチ。

ヒールにだけ若干のキズがありますがキズはこれだけ。トップリフトもまだまだこのままで行けそうだし、何よりもお尻が大変グラマラスです。お尻の形の格好いい靴は大概いい靴であることが多い。

ラバーソールで天候を選ばないし、軽くて履きやすくて、それでいて本格派。なんだけれど安い。こいつ、4500円で旅立ちました。

収支はといいますと、

・購入価格1600円
・メンテ代1500円
・梱包資材  100円
・送  料  850円
・手  数  料  450円
——————————-
・販売価格4500円

と、相成りました。「端数の500円値引き希望」「3000円になりませんか?」てなコメントが来ると想定していて、3000円以上なら即オーケー出して旅立たせるつもりだったのですが、期せずして儲かってしまいましたわ笑。

金曜日に拾ってきて土曜にメンテして出品したわけですが、その後値引き依頼のコメントもなしでその日中に売れてしまった、との経緯です。まあ、ユーズドとはいえスコッチグレインのこのペアが4500円ならまずまずお買い得と言えるのかもしれませんね。

日曜日に発送して月曜日には到着してるはずなので、早ければ昨日の火曜日あたりで初登板してるかもしれない。おお、怖いくらい目論見通りスムーズにお届けできました。グッジョブ、俺。

 

 



 

 

フレッシュな若者相手に思いがけず儲けが出てしまいました。趣旨とは若干外れるわけですが、まあね、こちらはそのつもりでも実際に購入頂いた方が若者だとは限りませんし。

ただ、春ですね。新年度、新しい生活をスタートした方が多い所為でししょうか。この週末だけで3足旅立たせました。他の2足は私には少し大きめサイズで息子も履かないとのこと。2足合計で数千円のマイナスとなりましたので3足トータルではプラマイゼロとなりました。

けっこうな値引きを伴う指値をスルーしようかとも思ったりもしたのですが、売れないまま我が家でいつになるとも分からぬ出番を待たせるのも不憫ということで、もうね、思い切ってしまいましたわ。結果、マイナスも出ちゃいましたが後悔はない。いや、むしろ良かったと思ってます。なぜなら、

 

やはり靴は履いてなんぼですから。

 

(おしまい)

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