ワックスでTRADING POSTを磨きその後炙ってみた

こんにちは、ばしです。

 

今、カナダからのペアを2足、到着待ちです。

1足は1月10日に、もう1足は1月26日に発送されました。私が頻繁に買っているカナダのセラーからの荷物はいつも船便です。普段であれば6週間前後で届くのですが、最近はコロナの影響もあってか、かなり遅れ気味。2月到着分はなんと10週間かかりました。ま、別に急いでいるわけではないので、全然かまわないんですけどね。

で、この3月。順当に行けば2足とも、かなり遅れたとしても1足は確実に届く。
で、1足買ったら2足手放すのが今年のルールです。なもんで、確実に手放すペアが最低2足必要です。よし、早めに準備しとこう。

こいつら。

 

 

黒い内羽根プレーントゥ

手放す上での優先順位は、「米国&英国製以外のもの」から、となるのですが、それ以前のこととして、「マイサイズでないやつ」というのが最優先となります。

今回の2足は、でかい&ちいさい。どちらも私の足にはフィットしません。よし、メルカリで売りに出しましょう。で、月内に売れない場合はリサイクルショップで引き取ってもらおう。おお、2足とも残り1ヵ月弱の付き合いですな。

早速メンテです。

まずは左のペアから。

 

 

TRADING POST

今回のメンテ、メインはこいつです。トレーディングポストのペア。どこ製なのかは分かりませんが、きちんとしたペアであることは間違いないやつです。
なのですが、転がす目的で拾ってきて1年以上、クローゼットの奥に突っ込んだままでした。理由はこれ。

爪先、銀浮きしてます。だから安かった笑。で、銀浮きは水でしっかり濡らすのが効果的らしいのですが、面倒なんでとりあえず左だけサンドペーパーでやすってみたのでした。が、あまりうまくいかない。で、そのあと結局放置したままでした笑。

1年の時を経て、再度の取り組みです。前回同様、まず#1000、ついで#2000のペーパーを右にもかけてみました。

うーん、あんまり綺麗ではないね。ですが、きっと大丈夫。ワックス入れてポリッシュしたらきっと綺麗になるはず。以前はアッパーにはワックスをほとんど入れませんでしたが、今年の私は一味違います。ニヒ。

と、その前に、いつも通りのメンテです。
まずは左から。

左上から時計回りに、ステインリムーバー、デリケートクリームもどき、TAPIRレダーオイル、コロニルです。

爪先はまあ、だめなままです。見れたものではありません。
これが、我が新兵器・ワックスできっと蘇るはず、ふふふ。

 

SAPHIR ビーズワックス(クロ)

指でしっかり、5回くらい塗ってみました。

うーん、どうなのでしょう? 

色は着いたけど、いまいち光らない・・・。

 

SAPHIR ミラーグロス(ムショク)

こいつできっと綺麗になるはず!と思ったけど・・・。

うーん、だめですね。いけてません。
よし、やはりここは炙るしかない!
これまで炙ったのは茶の靴ばかり(参考記事「Crosby Squareを炙ってみた」)。
黒も炙ってみよう。

再度ビーズワックスを入れて、炙ってみました。

 

・・・うーん。ましにはなったような気がしなくもないですが、劇的な変化はなし。だめですね。うまくいきません。と、そこで、「はた」と思い至ったのでした。

 

 

真打登場

20代の頃、ちょこちょこ炙りました。
当時は煙草を吸っていたので、手元にはいつもジッポー。がっつり塗り込んで、ジッポーの炎でゆらゆらと炙ると、表面でワックスが溶けて、若干染み込んで、ぬらっと光る。

なのに、このところ炙っても、染み込んで「ぬらっ」となるあの感触がありません。で、思い返してみますと、その当時使っていたワックスは、今のような海外モノのこじゃれたやつではなく、「KIWI」のワックスだったのでした。

うーん。ぬらっ、とならんのはひょっとしてワックスの所為ではないのか?
ということで、手持のKIWI、パレードグロス(クロ)で再度やってみました。

KIWIを塗って、炙って、磨く。

どーんっ。

お、さっきよりもいい感じかもしれません。
よし、この調子でもう少しやってみよう。要は凹凸が少なければ少ないほどいいのだから、やすってもまだ凹凸のある銀浮のトゥをかっさ棒でこすってみました。

KIWIを指で塗り込んで、かっさ棒でがしがしと念を入れて擦る。

こんな感じに。で、ライターで炙る。

おー、この感じです。こんな風に、なんか油膜が張ったみたいになります。
で、磨く。

小さな斑点が削った銀浮の跡ですが、だいぶましになりました。
同じ手順をもう一度繰り返してみました。

うん、良い感じで光ってます。斑点もだいぶ改善されました。
3回炙りましたので、次のステップへ。ミラーグロスで仕上げましょう。こちらも3回、塗り重ねました。

うん、いい感じではないでしょうか。良しとしましょう。
紆余曲折ありましたが、なんとかなりそうです。右も同様に、KIWIで炙り、ミラーグロスで仕上げました。
ビフォーアフター。

 

【BEFORE】

【AFTER】

おお、すっきり光ました。これなら履けるかな。

 

【BEFORE】

【AFTER】

炙ったワックスはどの程度定着しているのでしょう?
リムーバーでどの程度除去されるのか、今度別のペアで実験してみようと思います。

ダイナイトのソールもヒールも7割がた残ってます。ヘビーローテーション向きではないでしょうが、たまの冠婚葬祭や雨の日用としてはまだまだ活躍できそうです。5500円で出品してみましたところ、さっそく値下げ希望のコメントが飛んできました。さてさて、着地はどの程度でしょう?

 

さて、もう1足残ってます。昭和の頃のジャパンビンテージです。

 

高橋

「高橋」とのネームタグ。高橋さんの靴です笑。
こいつは履いてませんし、傷んでもいないし、爪先だけミラーグロスをサクッと塗ってみました。

ハンドソーンウエルティッド。カラス仕上げのヒデゥンチャネル。化粧釘にVcleat3個。矢筈仕上げに五連ステッチ。T字の充て革には釣り込みの跡。ヒールカップはとってもグラマラスです。

なかなかに貴重な史料かと思い、大事に保管しておりましたが、まあ、靴は履いてなんぼですし、私が持っていてもしょうがない。ということで、白羽の矢が立ったのでした。

昭和のビンテージ靴のコレクターさんか、25センチ相当サイズの高橋姓の方が履いてくれたら嬉しいかな。こいつは3000円で出品中。着地は、、、まあ、いくらでもいいや。ていうか、そもそも売れても3000円だし、送料手数料に段ボールとプチプチ代、そもそも儲けなんてしれてます。

そんなことより、早いとこ転がれ!
・・・って、念じておりましたところ、ぽちっ。誰かが購入ボタンを押しました。

 

おお!幸先良いです!
ありがとうございます、明日発送しますね、なんてやりとりをしていましたところ、
「ひょっとしてFREEK2FREEKのばしさんですか?」
「いつもブログ拝見してます」
とのメッセージが。

おお!そうです!ビンゴ!
いや、そんな返信はしてはおりませんが、購入頂いたのはなんと、日本製ビンテージ靴のブログ「日本古靴資料館」を運営されている@japan_shoes_1870 さんだったのでした。

 

日本古靴資料館さんといえば、

昨年、この茶の日本製古靴を拾ってきた際、風変わりなレザーソールの正体解明などでお世話になったブログです。

(参考記事「ジャパンビンテージ・Chest Nut INDOOR SHOES」)

そんなご縁もあって、いやいや、こちらこそ、ブログにインスタ、いつも拝見しております、ありがとうございます、などと、思わず楽しいやり取りをさせて頂きました。

日本古靴資料館はブログだけでなく、川越にリアルな資料館も作られたとのことで、いやはや、収まるべき場所へと旅立ってゆきました。やはり、ヒトもモノも、本来あるべき場所にあるべきだと思います。今回は送り出す側としてもとても嬉しい結果となりました。
目出度し、目出度し。

 

 

ということで、残るはトレポスです。

さてさて、売れるのでしょうか。別に儲けは無くても構わないですが、力いれて頑張りましたので、手間賃くらい出たら嬉しいな。まあ、売れなきゃ近所のリサイクルショップゆきです。こいつ、買い取ってもらえるのかな。折角手をかけたし、フォーマルないい靴だし、店頭に並んでくれたら嬉しいですね。

さて、
長々とつらつらと書いてきました。しかし、そもそもいくらで売れるとか売れないとか、そんなことはどうでもいい。そういう趣旨ではありません。メンテナンスの話です。

普通の靴なら、炙る必要はないんだと思います。いや、負荷もかかるでしょうから炙らないほうが良い。普通に根気よく磨けば必ず光ります。ですが、今回のようにささくれてしまって、普通のやり方ではどうにもならない奴には、ワックス&ライターは効果的です。

今回の結論。

「炙るならKIWIのワックス」。

 

だな。

 

(おしまい)

 

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