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自分でネクタイを幅詰め(1)

こんばんは、ばしです。

 

昨年から「オールドグッチのネクタイ」を漁り始めました。

月曜から金曜まで、日替りでグッチのタイを締め、”オールドグッチWEEK” なんてことで楽しんでおります(過去記事)。漁場はもっぱらメリカリさんです。リユースショップもチェックしておりますが、出会いはあまりなし。ネットの方が効率的との印象です。

オールドグッチのネクタイの何に惹かれているのか。

兎にも角にもデザインが素敵です。適度にレトロ、なんだけどレトロ過ぎない。時代を感じさせるものもありますが、若い人が締めても違和感ないものも少なくいのではないかな。似たようなのを新品で探してもあまりなさそう。で、ハイブランドなんだけれどあくまでユーズドです。頑張り過ぎてる感も薄くて気軽に締めやすい。

買ってみて、締めてみて。そんな印象です。

で、そんなビンテージがお買い得なんですよね。中には1万円前後の高価なものもありますが、2000~3000円の価格帯で検討しても相当な数が出品されてます。最近のモノよりも旧いやつの方が安い。で、大切に扱われてきて状態の良いものも少なくない。新品の気に入ったネクタイを探すよりもコストパフォーマンス&タイムパフォーマンスともに大変よろしい。

なもんで、ついつい、ポチポチっと、ね・・・。

 

昨年秋、8本になったところで一旦休憩。

休憩というのは「締めるのを休憩」という意味です。寒くなってきてワイシャツの上からベストやセーターなんかを羽織るようになったらネクタイも休憩。折角のネクタイが見えませんので、必要ないでしょう。夏と冬はネクタイをしない私です。

ただ、締めなくとも「買い」は通常モードです。素敵な出会いは逃せない。ただ、セーブしませんと次から次へと買い進めてしまう。ということで、その後は月に1本だけと定めて買い進め、「オールドグッチWEEKその②」に備えてまいりました。

そして、いよいよ春、やってきました。待ちに待ったネクタイのシーズン到来です。私の新顔オールドグッチ・タイたちの出番がやってきました。と、その前に。

一つやらねばならないことがあるのです。

 

 

 

ネクタイの幅詰めをDIY

 

メルカリで旧いネクタイを購入する際の注意点はいくつかあります。

素材。シミやスレ等の有無と程度。特に、大剣の先の擦れによる破けと、結び目に相当する部分の黒ずみは要確認です。そして、長さ。で、最後に何より重要なのが「幅」。

ネット上の情報によりますと、

・7センチ以下がナロー
・8センチ前後が標準幅
・9センチ以上はワイド

とのことのようです。

規格は0.5センチ刻みで、最近は7.5~8センチがトレンドなのだそう。ワイドとはいえ9センチがくらいなら「少し太めかな」なんて思いながらもそれほど気にはならない私ですが、昔のネクタイって、10センチオーバーといった極端に太いやつとかあるんですよね。

そう、昭和四十年代頃のドラマなんかで昔の俳優さんがでっかい襟のシャツにでっかいノットで締めてるような、あんなぶっといやつです。いくら有名なブランドのもので、色柄が素敵で気に入ったとしても、太すぎるのはさすがにレトロ過ぎて使えない。

なもんで、説明文をしっかり確認するか、記載がなければ質問するようにしているのですが、お気に入りな奴に出会うとついつい気が急いてしまって確認を怠ることも。まあ、確認し忘れたからといって必ずしも失敗するわけではないのですが、遂に1本、巡り合ってしまいました。

 

年代はわかりませんが、割と旧そうなやつです。

こいつ、テニスのラケットとボールがモチーフなんですよね。週末テニスプレイヤーの私にこそふさわしいオールドグッチです。

そんなやつがなんと送料込み990円。
おお、お買い得です。色目も渋めのエンジで締めやすそう、と、お思いでしょうが、おっとどっこい。

太いです。
左が8センチ。
標準的な太さなわけですが、比べてみると赤は明らかに太い。

重ねてみれば、もうね、一目瞭然です。

測ってみましたところ、な、なんと、11センチ!! いくらなんでも太すぎです。そりゃあ、お安いわけです。そんなの誰も買いません。いや、買っちまったんですけどね。で、買ってしまったものはなかったことにはできないし、右から左に転がすのも難しそうです。もう、これは自分で締めるしかありません。

調べてみましたところ、リペアのプロによる「ネクタイの幅詰めサービス」なんてのもあるようなのですが、税込み2200円(送料別)といった具合で結構なお値段です。

「昔懐かしい思い出の一本」とか「今は亡き祖父のお気に入りの一本」など、失敗が許されないやつを蘇らせるには値打ちがありそうですが、990円で買ったユーズドのネクタイにかける費用ではないな。2200円あれば代わりのを買えてしまう。

ならば。

と、自分でやってみることにしたのでした。実施にあたりましてはこちらの記事を参考にさせていただきました。この場をお借りして御礼申し上げます。有り難うございました。

 

 

手順はざっくりこんなです。

・細くする部分をほどく
・芯地を細くカットする
・もどして縫い合わせる

道具は「針」「糸」「ハサミ」「アイロン」「厚紙」があればOKです。
早速やってみました。

 

 

①仕上がり寸法の型紙を作成

まずは幅詰め後の寸法くらいの型紙を作成しました。

今回はこのネクタイと同じ太さにします。用紙は厚手のほうが良いです。310~350g/平米くらいあればOKです。型を取ってハサミで切るわけですが、まずは鉛筆で線を引いて、その線をマジックでなぞって。いきなりマジックを使って大切なネクタイを汚すことのないよう注意です。で、ほんの少し小さめ、マジック線の内側に沿って切るのがよいかと思います。

 

②ほどく

次いで、細くするネクタイの大剣部分の糸をほどいていきます。

まずはタグを外します。
次いで、縫い目を切ってほどく。

今回のネクタイはこんな感じで等間隔に縫い合わせてありました。ほかのネクタイもおなじなのかどうかは分かりませんが、とにかく、細くなるあたりまでほどきます。

ほどきました。

大剣の先は縫い合わせてありますが、その上の方は縫い合わせがなし。袋状になっているようです。この中に芯地が入ってます。

 

③芯地を細くカットする

ほどけたら芯地を抜き出しましょう。

抜き出しました。

黒い芯地で二重になっているようです。

先ほどの型紙に沿って切る。切れ味の良い裁縫用のはさみが良いでしょう。娘が小学校の家庭科で使ってたのを拝借しました。

糸くずが出てますが、中に戻しますので気にしない気にしない。

 

④芯地を元に戻してまち針で留める

この時点で、元あった幅よりも芯地がだいぶ細くなってます。袋状の中に戻しても右に左にと容易に偏りますので、慎重にセンターにあわせて、ずれないように留めます。糸で留めてもいいのかも。今回はまち針で留めました。

 

⑤アイロンをかけて新しい折り目をつける

ここで冒頭の型紙が活躍します。センターに合わせ、軽く引っ張った状態でアイロンをかけます。

いきなりアイロンは怖かったので当て布しましたが、裏側だし、直接でも問題ないみたいです。

強く当たり過ぎるかも、縮んだりするかも。とのことで、今回はスチームは使ってません。

反対側も。おお、重なり部分が大きい。合わせ部分がセンターからずれてますので、余分な部分はカットしましょう。と、その前に、

センター揃えになるよう折り目をアイロンでつけます。

ここでもスチームはなし。どなたか一度スチームありだとどうなるか試してみてください。問題ないのかもしれない。僕は試しませんが。

新しい折り目が付きました。

余分な部分をカットオフです。さて、いよいよ終盤です。

まずは、この作業の最難関。

 

⑥針に糸を通す

一応、軽く老眼です。この作業はなかなかに難しい。ですが、遠近両用のコンタクトレンズを装着しているおかげで2分程度でクリアしました。

 

⑦縫い合わせる

玉結びを隠すように内側から針を入れます。あとはもう適当で。3センチ間隔くらいで縫い留めました。

中で撚れたりしないよう、芯地も一緒に縫った方がよいかと思われます。この際、あくまでも中の芯地だけ、表側まで突き抜けて一緒に縫ってしまわぬよう注意しましょう。

3センチ刻みくらいで縫い留めました。
端まで縫う必要は必ずしもないのかな。
まあ、適当に。

 

⑧仕上げのアイロン

再度、形を整えました。

 

⑨タグを縫い留める

最初に外したタグを元通り縫い留めます。

元あった位置がわからない場合は、他のネクタイを参考に。

四隅だけでいいでしょうね。まあ、適当に。ちなみに、今回は茶色の糸を使用しました。理由は、手持ちの中でエンジ色に一番近い色だったので。ですが、タグは黒い糸に変えた方が良かったかも。まあ、内側だし、締めたらわからんやろ。

そんなこんなで、
おおよそ1時間弱の作業もこれにて完了!

 

【BEFORE】

【AFTER】

あ、すみません。
これだとよくわからんですね。
これならどうでっしゃろ?

 

【BEFORE】

【AFTER】

おお!
いい感じです!
グッジョブ!俺!

なのですが、

完全なシンメトリーにはなってません。
なかなかに難しいなぁ。
まあ、締めたらわからんやろ。

 

てなことで、早速お披露目です。
先週は「オールドグッチタイ&キャップトゥWEEK」にしてみました。

なのですが、、、

あまりに記事が長くなりすぎたのでいったん区切ります。

続きはまた明日。

 

(つづきはこちら

 

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