こんにちは、ばしです。
2020年の第1四半期。
コロナに始まりコロナに終わった3カ月でしたね。
事態はまだまだ収束の見通し立たず。手洗いとうがい。不要不急の外出は控える。
緊急事態宣言の有無に関わらず、私も家族ともども、より一層徹底せねば。
仕事はどうしましょう。先週の木曜と金曜、テレワークやってみました。納品業務などを除けば、事務所に何人かスタッフがいれば在宅でも問題ないことが分かりました。出社は交代制で人数は最小限。職場では外食せずに弁当食べて、通勤は車がいいんでしょうね。
また、そもそも、体調を整えて免疫力を高め、維持することも大切です。
しっかり食べる。しっかり栄養を摂る。しっかり寝る。気分転換には靴磨き。
あと、笑うのも免疫力を高めるのにいいらしい。
そんな2020年の第1四半期。
私は、1月に7足、2月に9足、3月に10足、靴を買いました。
馬鹿に拍車がかかってます。ほんと馬鹿です。自分でも笑えてしまいます。
あっ、今すこし免疫力あがったかも(笑)
まあ、500円とか1000円とかの靴もありますし、そこまででなくとも、基本的に数千円前後のお安い中古靴がほとんどです。収支的には毎月ご報告しているとおり、お遊びの範囲で楽しんでます。
とはいえ、多いな。転がせばいいとはいえ買い過ぎかも。
91日間=13週で26足ですので、週に2足買っている計算になります。
来世は靴屋をやろう(笑)
で、そんな風にたくさん拾って来てしまってるもんで、メンテが追いついてません。
2月に買ったのをようやく先週あたりからぼちぼちメンテしてます。
今回はこいつ。
もち、ばりばりのビンテージなやつ。
WEYENBERG Massagic Air Cushion Shoe
ぱっと見に古そうなウエインバーグ。年季入ってそうです。
最近ちょこちょこおじゃましているJR鴫野駅近くのアンティーク&ビンテージショップ「ODDMENT STORE」の谷口オーナーからの情報で、オッドメントさんでではなくKINDALでお安く拾ってきました笑。
我が家にやってきた3足目のウエインバーグです。
1足目のミントコンディションなやつはでかくて履けず。メルカリに出品したら秒速で旅立っていったヴァンプローファー。
そうそう、こんなやつでした。マイサイズならいうことなったのですが、儲かったしまあいいか。
2足目はこいつ。
甲がぼこぼこしてたのをリシェイプを試みた3穴なやつ。中敷入れて履いてみましたが、やはりサイズ10Cは私にはでか過ぎました。メルカリで買って、きれいにメンテして、メルカリに出品中。キャッチアンドリリースを体現する粋なやつです。
で、今回はというと。。。
「670」とあります。
「6」がウイズ、幅です。1がA、2がB、3がC・・・6はEEウイズ、です。
「70」がサイズ。7.0インチです。
な、な、なんと、7です!
小さい、なのに、素足でジャスト、なぜか履けてしまう。EEウイズだから?
ちなみに、私の足はZOZOマットによりますとこんなです。
ウイズ小さ目。踵周りが特に小さい。で、数値はないですし、ZOZOの足型が実際とどのくらい近いかは不明ですが、私、爪先部分が普通よりもおそらく細い。ロングノーズな靴は通常よりツーサイズくらい下でないとブカブカなのはたぶんその所為かも。外反母趾ではありません。成長期である高校時代に細身でタイトめのサッカーシューズ履き続けた所為かもしれません。
で、今回のウエインバーグ。
左。EEウイズな上に、トゥがスクエア気味です。だからでしょうか、普段US8D(のはず)の足が、素足なら捨て寸なしで普通に入りました。
右。色目が・・・。変色してしまっております。まあ、あまりに気にしない、気にならない性質です。そもそもビンテージ靴ですしね。
で、どのくらいビンテージかといいますと、、。
ハウス型ユニオンスタンプです。FACTORYナンバー130もくっきり。
その昔、アメリカでは労働組合(UNION)に入っている企業の靴には「union made」であることを示すスタンプが押されてました。そうでないものは不買運動されたり、といったこともあったらしい。で、そのスタンプが写真のような家の形をした「ハウス型」なのは1960年代まで。スタンプの形状はおおよその年代特定の大きな手掛かりとなっています。
土踏まず部分。パテントナンバー入ってます。
こちらの方が分かりやすいですね。
「U.S.PAT.2.464.159」。アメリカの特許番号を調べることで、年代判定にもつながるらしい。
で、今回のペアいつ頃かと調べていたら、同じペアのサイズ違いを見つけました。
WEBオンリーのビン靴ショップ・Nardさん。これまで3~4回(足)お世話に
なっていて、いつも大満足なショップさんです。
余談ですが、最近自分自身の靴の入手先を結構オープンにしてます。実は、結構勇気いるんです。折角内緒にしていた(つもりな)のに、競争相手が増えて買えなくなる可能性もあるし。で、何より、なんだか、裸を晒してるような気分になります。
パンツまでは、脱がさないでね。
で、写真、勝手にお借りしてきました。「190」なので、このペアは9Aと細身なデッドストック。ユニオンスタンプの横には「300-9」の数字。その上には「553155」。
あらためて今回のペア。同じ「300-9」の数字です。Nardさん曰く、Nardさんのペアが1950年代~1960年代初期との見立てとのこと。今回のペアもおおむねその頃のペアでしょう。6桁の数字は今回の方が大きい(「553155」と「576169」)ですから、おそらく今回の方が新しいと思われますが、いずれにせよ、1960s。1969年生まれの私よりも年上なやつです。
ひゅ~(口笛の音)。
まあ、そんなこんなでメンテしときましょう。
ステインリムーバー
左右同時で進めてます。汚れやワックスはほとんどなし。
リッチデリケートクリーム
いつものDAISOの「もどき」でも良いのですが、本格ビンテージに敬意を払ってみました。いつも払えってね笑。
TAPIR レダーオイル
色目が濃くなることで左右の色の差異が軽減すれば・・・。と、淡い期待をもってましたが、泡と消えました。ですが、いい艶感です。
コロニル1909
仕上げ。
ビフォーアフター、こんな感じ。
【BEFORE】
【AFTER】
メンテナンスの有無に関わらず、メンテ前・後、いずれの写真からも素晴らしい革質の雰囲気が伝わってきます。Nardさんのコメント通り、ほんと、アッパーのカーフは極めて上質かと。モチモチとしていて、柔らかい。で、分厚くはないのにしっかりしてます。
折角なんで底も綺麗に磨きました。
【BEFORE】
【AFTER】
ソールトニックのあと、写真には写ってませんがモゥブレイのクリームナチュラーレ、で、最後にニュートラルのパレードグロスでピカピカに。土踏まずあたりの膨らみ・立体感は、この時代のペアのクオリティの高さを感じさせます。オリジナルのヒールトップも8割くらい残ってます。
再度、全景。
いやはや、素晴らしい。今、靴ショップに出向いてこれと同じような靴が欲しい、と言っても、ほぼ入手はできないでしょう。こんなのにお安く出会えるのが、古靴漁りの醍醐味です。
爪先のステッチ。直線でないこの手のステッチを初めて見た時には、「西部劇みたいで古臭い感じ」なんて思ってたのですが、慣れとは恐ろしいものです。今では全く違和感を感じなくなりました笑。まあ、それはそれで気をつけないと。当初の感覚は忘れてはいけません。
ビン靴好きの皆さん、このステッチは素晴らしいけれど、あくまでも愛でて素晴らしいわけであって、一般の方には違和感を感じさせるステッチです。だって、良くも悪くも古いです。時代錯誤のただの靴オタクにならぬよう、TPO考えて履かねばなりません。間違っても仕事でスーツに履いてはいけません。それは、外し過ぎです。
アップ。傷はさておき、この艶感。真一文字のキャップトゥ、端がへり返しされてます。革質の素晴らしさと、職人の技術の高さが窺えます。
アッパーが柔らかいから、足を入れた感じもソフトで気持ちいいです。
靴下履いては履けません。素足でちょうど良いサイズ感。
なもんで、春・夏・秋の週末限定です。
長く履けるよう、大切に履こう。
何十年後か、いつかこいつも、次の靴馬鹿に引き継ぐやつです。
それまでは、売らない。自分で履こう。
そんな、ザ・ヴィンテージ、でした。
おしまい。