Florsheim Imperial Split Toe Derby

こんにちは、ばしです。

 

今回は7月に届いたペア。
ようやくメンテいたしました。

こいつ。

 

 

Florsheim Imperial 2S-3396 Split Toe Derby

大阪のビンテージショップ・ACORNさんのWEBショップにて購入したフローシャイム。見ての通り、踵履き口にダメージがあるため、アンダー1万円とお安め価格なのに永らく売れずにおりましたもんで、私が拾うことにいたしました。

2S 3396」。

カタログ等に掲載のない品番で、個人のオーダーではないかと巷で言われている「特殊品番」と呼ばれる類のものです。サイズは8.5E。私には若干大き目ですが、中敷き1枚でサイズ調整が利くであろうとの予想です。

いつもの緑の小窓。ソックシートにもいつものロゴ。

ファイブネイルはあるのですが、ヒールトップはCAT’S PAWに交換されてます。

再度内側。

見えづらいですが、アルファベット2文字は「LB」。Lが12月、Bが西暦の下1桁が「1年」を表しています。1971?1981?1991?  

タン裏はこんな感じ。ざらざらしてます。ソックシートの前方はV字ではなく、スパっと一直線です。

このペア、1981年12月製のようです。

メンテを先延ばしにしてきた理由は特にありません。

あえていうなら、この濃いめのタンカラーの色目でしょうか。この手の色目の靴はすでに持っております。ドレスコードは緩い職場なのでこの色目や形は何の問題もないのですが、合わせるパンツやシャツ、ジャケットの色目をどうすべきかいつも悩む。結果、大体いつも黒いパンツにジャケットなり、変化がなくてつまらない。

仕事履きを前提にするのがいけないのでしょうか。確かに、形も含めカジュアル履きが向いてるのでしょうが、こいつにデニムなんか履いた日にゃなんの工夫もないただのオヤジになってしまいそうで。

そんなことを考えておりましたら、すっかり秋の気配。

いい加減履き下ろそうと、2週がかりでメンテに着手した次第です。それほど古いペアではありませんが約40年前の個体です。丁寧に行きましょう。

 

ステインリムーバー

左右同時に進めてます。

ワックスやクリームは無い感じで、渇きもそれほどではなさそう。

 

LEXOL

コバ周りは歯ブラシで、他は布にとって。

水分を吸ったせいで少しばかり色目が濃くなりました。

縦の縫い目部分、色が剥げてます。補色せねば。

 

グリセリン保湿

念のため。濃度30%のグリセリン水で保湿しときます。

ミイラ男の完成です。

一晩寝かしましょう。

 

☆★☆★☆

 

翌日、月曜夜。

なんかもう普通な感じです。

TAPIR レダーオイル入れてみます。

結構吸い込みます。

両足完了。

 

翌日夜。

なんか、元通り。

クリストフポーニーレザーセラム入れます。

スポイトにとり、

指で塗り込む。

なんだか、これでよかったのかどうか。

 

さて、週末の土曜日。

まあ、普通な感じです。

見た目は普通なのですが、触ってみますと羽根周りなど、アッパーの柔軟性がかなり改善したようです。ただ、経年のせいでしょうが、アッパーの色目にムラがあります。特に甲の横皺あたりが強いかな。まあ、いいや。

さて、仕上げてきましょう。

 

リッチモイスチャー

まあ、なんというか、念のため。

アッパーのムラ感が増す感じです。まあ、しょうがない。

 

コロニル(茶)

補色を兼ねて。

おお、いいですね。綺麗です。だけど、面白くないな。

 

コロニル(濃茶)

ノリと勢いでやってしまいました。

磨くとこんな感じに。

色ムラが酷くなりました。やめときゃ良かったかも。ですが、もう後戻りはできません。

 

コロニル(茶・ニュートラル)

再度、最初の茶を入れ、その後さらにニュートラル(無色)を投入してみました。

うーん、どうでしょう。アンティークぽい、というには無理がありますね。

とりあえず両足完成。

 

M.モウブレイ トラディショナルWAX

ごまかす目的でワックス入れましたがなんだかイマイチです。よし、元に戻る。

 

TAPIR レダーオイル

色目を取り除く目的でレダーオイルを投入。

さて、明日再度仕上げのやり直しです。

 

☆★☆★☆

 

さて、日曜日。

なんだかね、もう、すみません。

 

再度色を入れます。

濃いめの色を入れる、ということ自体は誤ったことではないと思うんですよね。ただ、入れた色が濃すぎた。なもんで、混ぜることにします。

多めに作っときます。途中でなくなってしまって、作り直した時に色目が変わると嫌なので。

で、昨日はいつも通りクリームを指で直接入れましたが、今回はブラシにとってしっかり刷り込むように入れることにします。

側面から、様子を見ながら、いってみる。

どうだ!

とりあえず塗り込みました。このまま少しばかり寝かせましょう。その間に右も同様に塗り込む。

おお、なんか右足のほうがしっかり万遍なく濡れています。やり方は同じです、アッパーの状態によるのでしょう。

皺になる部分など、アッパーの銀面が弱っていそうなところに濃い入れ目がより色濃く入るのではないか。ただ、今はとりあえずクリームを乗せただけの状態です。磨きこんだらどのような変化があるのかないのか。

ウエスで磨いてみました。

どーん。

おお、ムラムラです。ムラムラします。違うか。

新品の平紐に交換しました。で、先ほどの色目ですが、右のほうがしっかり塗り込めたように思ったのに、仕上がりは左の方が濃いです。理屈は分かりませんが、左の方が染みた、ということなのでしょう。

で、皆さんお気づきかもしれませんが、

コバ部分に糸が2本あります。出し縫い糸に1本、ストームウエルトに1本。こいつ、見た目にはノルウィージャン製法です。ただ、フローシャイムのこの手の奴にはフェイクのものがあるらしい。今回のがどちらなのか、よくわかりません。まあ、どっちでも構わないんですけどね。

 

さて、ちと怖いですが、ビフォーアフターで確認です。

 

【BEFORE】

【AFTER】

どうでしょうか。ムラ感以外は悪くないような。

 

【BEFORE】

【AFTER】

やはり仕事には色が濃い方が合わせやすくて良いかなと。

 

【BEFORE】※濃茶を入れる前

【AFTER】

おお、濃茶、なくても良かったかもね。ですが、濃くしたことに後悔は少ししかありません。少しだけです。

 

さて、サイズ確認です。8.5Eはどの程度大きいか。

おお、やはり少し大きいです。薄手ではない、普通に厚さのある中敷き1枚でちょうど良さそう。百均のを調達せねば。

サイズ感はそんな感じ。で、見た目の雰囲気は、やや大きめサイズゆえ、羽根と羽根の間が狭いです。羽根は狭く閉じるのが私好みです。その点では見立て通りです。

ただ、左右の色目ですが、、、うーん、微妙に違う。まあ、だれもそんなジロジロ見ないでしょう。ていうか、見ないでね。

角度によっては色ムラも目立たないんですけどね。

あ、いや、やはりそんなことはなかったですね。

少し引き気味だと、、、

かなり引いた方が良さそうですね。

で、どうでしょう?
アンティークぽくないですか?
ないですね。。。

もうね、
アッパーのムラ、大目に見てね。
で、できるだけ、遠目に見てね。

 

さて、こいつのこれから、ですが、

履き口のパイピングの割れ、修理に出そうかと思っておりましたが、少し様子をみることにいたします。売りが順調でなくて、入院費用が足りません。まあ、このまま履いてもすぐにどうこうなるという訳でもなさそうです。

で、色目ですが、うーん、やはり重ねて塗って育てていくしかなさそうです。個人的には茶や紺のワックスを厚塗りして、火で炙って、なんてことをやりたいところですが、まだ履き下ろしてさえおりません。無茶は厳禁です。

濃茶を塗り重ねたいところですが、ダメージのある部分にだけ染み込んだりするとますますムラ感が拡大しかねない。当面は当初の普通の茶色を重ねていきながら様子を見る予定です。

 

 

しかしまあ、なんと言いますか、思い通りにはなりませんでした。ま、人生なんてそんなもんです。ハプニングがあるから、思い通りにならないから面白い。それに、やってしまったものはどうしようもありません。復水盆に返らず。

「It’s no use crying over spilt milk」

です。あ、だから

「SPILT TOE DERBY」 なんですね。

うーん、微妙に違う。

 

ま、ぼちぼちと、気長に行かせてください。

 

(おしまい)

 

2件のコメント

  1. ばしさん

    お疲れ様です。フローシャイムのスプリットトゥ、だんだん見なくなってきてますよね。マイサイズなら即ゲットでしょう。
    よく「昔の靴に使われているのは自然なベジタブルタンニン仕上げ」とか言われてますが、50年代から60年代の靴って、クロムとか顔料仕上げがかなり多いですよね。とくにフローシャイムは顔料ぽいのが多い。そして、古いものですと、実際にクリームを入れてみませんとどれくらい入るかわかりにくいという(^-^*)。
    やや暗めのお色に仕上がりましたが、革質は良いので、たぶんなじんできますよね。
    色がなじんできたら、またアップ楽しみにしています!

    1. しんのすけさん
      お疲れ様です。そうですよね、私もずっといいのがあればと探してたのですがなかなか出会いえないこともあり、踵のダメージと少し大き目なことには目をつむっていってみました。
      今回のは年代はそれほど古くなさそうなのですが、おっしゃる通り顔料ぽいです。上手く馴染んで育つのか若干不安ですが、頑張ってみます!

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