旅立った靴たち(その1)

こんにちは、ばしです。

靴棚に空きスペースを作るべく、手持ちの靴を絶賛売り出し中の私。
ようやく、めでたく2足ほど、次の持ち主へと送り届けることができました。

 

CROWN WINDSOR BY BOSTONIAN SHELL CORDVAN

・SIZE:7(DかC)
・茶色のシェルコードバン
・内羽根ウィングチップ(フルブローグ)
・1980年前半のペア

以前紹介(過去記事)した、私には少し小さかったこいつ。

旅立ちの朝。記念に、朝日を浴びて輝くところを写真に収めちゃいました。なんてったって、米国ビンテージ靴の一角を担うブランドのシェルコードバンです。美しい。

購入後1年弱。当初の思惑が外れ、眺めるだけで一度も履くことのないまま、靴棚に鎮座させてしまいました。

某フリマアプリに出品して1週間ほど。値引き購入のオファーが。どうしようかと一瞬、逡巡しましたが、靴棚から溢れる靴たちを放置するわけもいかず、ご購入頂く運びとあいなりました。

私としてはかなり奮発して買ったこいつ。フリマ会社さんへの手数料と、当初購入時の消費税分だけマイナスとなりました。

が、考えてみれば、買主さんの負担額は私が買ったのとほぼ同額。結局、指値(さしね)を頂いた額が極めて妥当な額で、わたしのフリマ出品デビュー戦は赤字ながらも納得の取引となりました。

大きいサイズがほとんどの米国ビンテージ靴の世界の中で、比較的小さめサイズのこいつ。ああ、ほんとは自分で履きたかった。それだけが心残りですが、めげずに、このペアのマイサイズを探してみたいと思います。

昨日お届けしました。サイズも大丈夫そうだとのこと。良かった!

でもって、なんと!この拙ブログの読者の方でした。わお!びっくりです。重ねがさねありがとうございます。で、昨日の今日ですみません、早速記事にさせて頂いてます(笑)

「ビンテージの良い靴は、買った値段で売れる」

今回、そんな世界があるということを実践を持って家族に示せたことは、私にとっては非常に大きなことです。

大きな声では言えませんが、おかげで、アンノウンのお買い得な拾いものだけでなく、お高いモノにもこれまで以上に手を出しやすくなりました。うししっ。

・・・って、嫁もこのブログ読んでるし。

 

えー、気を取り直しまして、もう1足がこいつ。

 

MARUZEN マナスルシューズ

・SIZE:25.0センチ
・鹿革のモカ乗せUチップ
・三交製靴さんmade

 

実際はこちらを先に手放しました。1カ月ほど前に次の持ち主へと届けたこのペアも、私には少々小さかった(過去記事)。売りに出すつもりが、忙しくてもたもたしていたところ、ブログをご覧になられた方から「まだ売れてないなら譲って欲しい」とのオファーを頂きました。

トリッカーズをメインとしながら、茶色のマナスルシューズ2足を愛用されておられる十数年来のファンの方。

黒を1足買い足そうとされて三交製靴さんの廃業を知り、途方に暮れておられたとのこと。私よりも若干小さめのサイズの方で、ご愛用の2足のうちの1足がこれと全く同じモデルで茶色の色違い。

こいつのアッパー、鹿革だそうです。教えて頂きました。どおりで、今まであまり見たことのない、柔らかさときめ細かさ、だったんですね。

履き慣らせばちょうど良い感じに育ちそうなサイズ感、とのことでした。一ヶ月ほど経ちました。いい感じで馴染んでいたら嬉しいな。

前にも書きましたが、アンノウンブランド扱いで非常にお安く拾ってきたこのペア。相場より若干お安いくらいの値段でお買い上げいただけました。初めての個人間での取引に少々ドギマギしましたが、お互いにメリットのあるものとなったようで一安心です。

こちらも、大切に履いて頂ける方の元へ、何より、マナスルシューズファンの方に届けることができました。あー、よかった、よかった。

 

ビジネスではそうでもないのに、プライベートでの見ず知らずの方とのいきなりのやりとり、って、結構緊張しますね。メール等でのやりとりだけでしたが、CtoC初心者の私にとっては、お二方とも紳士的な方だったのがありがたかったです。いつもこうだと嬉しいな。

 

2足、旅立ちました。

どちらもブログがきっかけです。不思議なご縁であり、心底嬉しい驚きです。

今のところ、利益はそんなにはありません。僅かです。けれども、結構楽しめましたし、ブログのネタにもなってくれましたし、何より、気に入って大切に履いて頂ける方の元にお届けできたことがとてもとても嬉しい。

それ以前に、趣味への投資?浪費?で、損失が出てないこと自体凄いことなんじゃないでしょうか!? 俺って、ひょっとして凄い?!

って、売れた靴の何十倍もの売らない靴・売れてない靴を足元に置いたまま言うのもなんですが・・・。

ともあれ。私の手元にはまだまだサイズの合わないペアが沢山あります。

きっと、私でない誰かにとってのジャストサイズ。で、そんな方の手元(足元?)には、私にとってのジャストサイズなペアがあったりするんだと思います。

ビンテージ靴。持ち主の足のサイズと靴のサイズのミスマッチ。この世界には、まさに世界的規模でそのような事態がまだまだ沢山たくさんありそうです。

そして、このミスマッチの解消こそが神様から与えられし使命ーーー。

と、心に決めて、今日も大阪の片田舎で古靴漁りに精を出す、グローカルな私なのでありました(笑)

(関連記事)

旅立った靴たち(その2)

旅立った靴たち(その3)

旅立った靴たち(その4)

旅立った靴たち(その5)

旅立った靴たち(その6)

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です