こんにちは、ばしです。
七夕の先週日曜日は、息子の二十歳の誕生日でした。
プレゼントに腕時計を所望とのことですが、どれにするかまだ決めかねているようです。
せめて7月中には決めてね。
で、おまけというわけでもないのですが、こんなの拾ってきました。
こいつ。
TRICKER’Sトリッカーズ
内側の文字がにじんで読みづらいのですが、足を入れた感じではUK7ハーフくらいな感じ。
全体的に履きこまれていて、かなりお安く、雑多な靴コーナーの一番下段の一番端に追いやられてました。
そんな不憫なやつは、捨て置けませぬ。
メンズメルローズ別注のトリッカーズ。
泣く子も黙る、Made in ENGLAND。
1829年創業、現在も創立者の子孫が経営する当社は、吟味された素材と職人技を駆使し、伝統を守り続けております。現存するノーサンプトン最古のグッドイヤーウェルテッド工場としても有名。近年では映画の舞台としても使用されました。
(トレーディングポスト ホームページより抜粋)
おおっ! 10年後にはなんと創業200年ですか! 素晴らしい。
映画の舞台って、なんの映画なんでしょう。
で、思えば、初・トリッカーズです。
自分で履いても良かったんですが、息子に履くかと尋ねたら、履くとのことで、彼の誕生日にがっつりメンテしました。
ステインリムーバーで汚れ落とし
靴ひもの両端がミサンガみたく編み込まれてます。なもんで、つけたままで。汚れはないのですが、トゥが酷いことになってます。水が染みたみたいに色が変わりました。
次いで、
デリケートクリームで保湿
さらに水分を吸いこみ、色が濃くなりました。
トゥはさらにひどくなりました。
この後、どうメンテするか?
で、アッパーも問題ですが、コバはさらに酷いことになってます。
イッツシェイドのコマンドソール。その上のレザー部分が色も抜け、ボコボコになっています。
いくらアッパーを綺麗にしたところで、これは頂けません。
ということで、拒めんて、もとい、コバメンテ、です。
コバメンテ
まずは耐水のサンドペーパーでやすります。
まずは左から、#400。粗めのでがっつり、のつもりでしたが、もう一番手くらい荒くてもよかったかも。
次いで、以前使った残り、ローバスバチック投入。
本来はアッパーの染め替えやパティーヌで使用するものですが、コバインキ替わりにもなります。使い古しの歯ブラシで、都合2回塗り重ね。
右も同様にメンテ。
うーん、なんだか締りがありません。
ということで、黒のクリーム入れちゃいましょう。
まずは左から。
黒を入れても、真っ黒にはなりません。ちょうどいい焦げ茶に。
右にも黒を入れたら、アッパーに戻ります。
プレステージクリームナチュラーレ
ブーツですし、オイルアップしようかとも思いましたが、失敗したら後戻りができない。ということで、以前レッドウイング・ロメオのメンテで使った、油分多めのこのクリームにしました。
白っぽかったアッパーの色目が少し濃くなりました。
ですが、やはりトゥの白さは否めません。
最後に、こいつ。
サフィール ノワール クレム1925 ライトブラウン
ちょうどの色目のクリームをたまたま持ってました。
で、持ってることを失念しておりました。
最初からこれでもよかったのでしょうね。
うっかりさんです。まあ、良しとしましょう笑。
で、さすがのサフィールクレム。
色目も美しいですが、適度な光沢も素晴らしい。
右も同様に仕上げて、コマンドソールに挟まった小石を除去してメンテ完了です。
ビフォーアフター、こんな感じ。
バックシャン。
再度、全景。
うん、トゥの傷が良い具合に見えないこの角度が一番素晴らしい笑。
ブーツなんだけど5アイレットです。高さもそれほどありません。
色目も明るいし、コマンドソールだし、オールシーズン履けるでしょう。
息子よ。
これで足元しっかり固めて、人として大人として、正しい道を歩めよ。
でもって、
たまには貸せよ。