FREEMANでごじゆうに

こんにちは、ばしです。

 

自分への誕生日プレゼント、今年は何にしよう。

4月からずっと考えてました。
去年は布タグのSTETSONでした。今年は何がいいかな。まあ、今年も変わらず、靴であることは決まっているんですけどね。折角の誕生日です、何か記念になるような、いつもとは違うスペシャルなやつがいい。予算もいつもより少しくらい高くても良いかな。

ディンケラッカーが欲しいのですが、新品で買うにはさすがに高価過ぎて手が出ません。中古のビン靴が軽く5足以上買えてしまいます笑。ebayで中古を漁ってみたところ、サイズがでかいのばかり。よし、ここは、今までにないやつにしよう。春先に見つけ、手を出すかどうかずっと悩んでいたやつに白羽の矢が立ったのでした。

 

ということで、

今回もビンテージです。が、中古ではありません。デッドです。かつ、箱付きです。
デッドなペアは一度だけ手に入れたことがありました(カナダ製フローシャイム)が、箱付きは初めてです。今回はそういった意味で、誕生日に相応しいスペシャルなペアになりました。

 

なんて言いながら、実は、届くまで結構ドキドキでした。

セラー撮影の写真には箱が写ってますが、ほんとに、ほんとに、ほんとに箱付きで届くのかな。疑うわけではないですが、今回は過去に一度も購入実績のないセラーです。

箱付きだとして、輸送時に破損とかしたら嫌だな。そもそも靴の状態はどうなんだろう。クオリティも写真だけでは実際のところはよくわからん。そして、何より、サイズ。大丈夫だろうか。折角買ったのに小さい、履けない、なんて、辛い・・・。

注文してから届くまで10日。
結果的には杞憂に終わりました。
良かった、ドキドキした甲斐がありました。
Birthday present to myself。

 

こいつ。

 

 

FREEMAN / new old stock with box

 

自身初の箱付きニューオールドストックです。嬉しい、想像していた以上に嬉しいです。時間と空間を超えて、まさにタイムカプセルみたいです。
届いた時の気持ちを、長年続くジャパニーズアニメ風に言いますと、

「箱モン、デッドだぜっ!」

てな感じ。あ、すみません、届く前からずっとそれが言いたくて・・・。
なおかつ、FREEMANです。FREE=自由です。
昨日、6月10日で52歳になりました。

「フリーマンでごじゆうに」

そうそう、そういうの好きです。今回のペアがフリーマンで良かった笑。
ま、いい歳ですし、そんな御馬鹿な話はこのくらいにしとこう。
日曜日にプレメンテしましたので、詳細をご紹介です。

 

 

外箱

心配したダメージもなく、古さは感じますが綺麗です。

左から「4247」「BLACK」「SLIP-ON」「8 1/2C」の印字。そう、今回のサイズは8.5Cです。スリッポンなら7.5Dか8Cがベストです。8.5Cは少し大きめですが、古いペアは表記よりも少し小さめであることが多い。今回もそれを期待です。

ビン靴ショップさんの昔のブログ記事で同じような箱のデッドをいくつか発見しましたが、どれも1960sと紹介されていました。このペアはセラー曰く、「1940S-1960s」とのことだったのですが、実際のところどうなんでしょうね。まあ、1940sはおおげさかな。Late1950s~1960sくらいが妥当なような気がします。まあ、それでも十分に古いです。

 

全景

シャープなフォルムです。名称わかりませんが、甲の足首側、角張ってます。直角です。特徴的かつ独特なフォルムかと思うのですが、検討中にパソコンで何度も見ていたので、当初感じた違和感がどっかに飛んでいってしまいました。

 

アッパー

シボ革です。履き口とパーフォレーション部分はダブルステッチ。甲の部分はシングルですが、細かく丁寧なステッチです。

 

ソックシート

ロゴは古いものについてあるやつのようです。色目は黄緑っぽく変色している模様。ソックシートも乾燥はなし。パリパリな薄いせんべい状態みたいかと懸念してましたが、大丈夫でした。

 

内側の印字

「SPLIT LEATHER QTR & SOCK LIM」
ライニングと履き口のゴム引きみたいな仕様のことかと思われます。

「LEATHER FIBRE BONDED INNNER SOLE」
革屑粉砕物を樹脂でシート状に固めた再生革を使用した中敷き、とのことのようです。年代判別に何か役に立つのか否か、よくわかりませんが、まあ、そんな仕様らしい。

右下の「A7」、製造年月っぽいのですが、どうなんでしょうね。フリーマンの年代判別方法とかありそうなもんですが、なかなか見当たらない。

 

履き口(SOCK LIM(?))

レザーからゴムびきしたゴムみたいなのに切り替わってます。これが「SOCK LIM」ていうやつなんですかね。たまに見かけたことありましたが、未使用なのは初めて目にしました。

 

中敷き

奥に見えるベージュ色のが、「LEATHER FIBRE BONDED INNNER SOLE」てやつなんでしょうね。フットプリント、皆無です。当たり前なのですが、新鮮です笑。

 

アウトソール&トップリフト

真っ黒。カラス仕様です。うーん、きれいすぎて履き気が失せる。

トップリフト。「GOODYEAR」部分がFREEMANのロゴのを見かけますが、どちらが古いんでしょう。いずれにせよ、フローシャイム風に言いますと「網目の釘穴あり」という感じです。綺麗です。カッコイイ。

 

トゥ

羊みたいなメダリオンです。

ありゃりゃ、左右で大きさが違う、というか、位置がずれてる?
はは、ご愛敬、ご愛敬。そんなこともあるわな。

 

 

見た目にはそうでもないのですが、何分にも古いペアです。乾いていたりして、履き口が割れたりしたら大ごとです。軽くプレメンテです。

 

ステインリムーバー

 

デリケートクリームもどき

 

ブートブラックリッチモイスチャー

 

TAPIRレダーオイル

 

コロニル1909 シュプリームクリームデラックス(ムショク)

 

メンテ完了です。

サイドビュー。

細身で、甲の低い、まさにアメリカンクラシック、といったスタイルです。

ライナーは踵部分だけ履き口ギリギリまで伸びています。外側からステッチも、ダブルステッチがライナーの形状に合わせて交差した上で二本に分かれています。丁寧かつ、美しい。繊細な印象です。

 

繊細なのですが、この角張った意匠によって、繊細過ぎない、適度にシャープな印象に仕上がっているように思います。

 

古いアメ車のオープンカーのようなスタイル。ですが、道だけでなく空をもスピーディに駆けそうです。で、きっと、直角部分で切る風が靡く、そんなイメージです。
よし、こいつのニックネームは「トビウオ」にしよう。

 

 

写真撮ってないのですが、足を入れてみたら素足でドンピシャ・ジャストサイズでした!当面は素足で、少しアッパーが伸びたら靴下履いてもいいかな。

しかし、ドキドキします。新品の本格靴は久しぶりです。ましてや、自分と同じかさらにオッサンなペアです。さてさて、このペア、何に合わせて履きましょう。いつ、どのタイミングで履き下ろしましょう。

 

まあ、慌てることはないな。
じっくり考えます。

それまでは履かずに、愛でていよう。
いやー、いろいろと、目出てえよう。

 

そんな五十二歳の初夏なのでした。

 

(おしまい)

 

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