たまにはイタ靴、たまには布タグ(その5)

こんにちは、ばしです。

 

12月ももう半ば。

先月の「ゆくくる」をそろそろと思うのですが、何分先月はたくさん拾って来てしまっていて、メンテに時間がかかっております。全部とは言わないまでも、ある程度こなした上でないとなんとなく心地が悪い。てなことで、このところ週末はギヤを上げて取り組んでおります。

今回は11月に拾ってきた何足目か。マイサイズっぽい税込二千円でおつりなやつ。とりあえず自分で履いてみたい、とのことで拾ってきまして、先週の土日でがっつりメンテいたしました。

 

 

MARIO VALENTINO

「マリオヴァレンチノ」の靴です。ヴァレンチノってネクタイや小物などの服飾雑貨のブランドとのイメージだったですが、靴もあるんですね。というか、勉強不足ですいません、もともとは靴からスタートしたブランドなのだそうです。

こんなブランドらしい。

 

マリオ・ヴァレンティーノ(MARIO VALENTINO)は、イタリア・ナポリで誕生したファッションブランド。マリオ・ヴァレンティーノ氏が1952年、ナポリで父親が営む靴の工房を引き継ぎ、マリオ・ヴァレンティーノ社を設立したのが始まり。1954年にローマのオートクチュールコレクションで発表した「珊瑚の靴」が注目され、イタリアだけでなく、欧州各国やアメリカでも人気となった。

1958年には初のショップをローマに開設。マリオ・ヴァレンティーノ氏はコレクションに参加しながら、ニューヨークとナポリを行き来していたが、1965年にはナポリに戻り、靴だけでなく、バッグ、レザーウェア、香水などを企画、開発。トータルブランドへ成長させた。

繊研新聞社WEBサイトより引用

 

「珊瑚の靴」って、どんな靴なのでしょう。調べてみたけどワカラナイ。そんなマリオ・ヴァレンティーノ氏は1927年ナポリの生まれだそう。そういえばサルヴァトーレ・フェラガモがイタリアに戻って同社を開業したのが奇しくも1927年です。まあ、全く関係ない話ではあるのですが。で、ヴァレンチノって、私の父の世代が身に着けていたオジサンっぽいブランドな印象です。耳にはよくしたけれどあまり馴染みはありません。

で、方や「ヴァレンチノカラヴァーニ」という全く別の「ヴァレンチノ」というブランドもあるそうで、この二つはしばしば混同されがちとのことらしい。ええ、そうですね、私には違いがさっぱり判りません。きっとロゴなども別モノなのでしょうね。そういえば、今年か去年か、中古のヴァレンチノのネクタイを一本買ったような気がしますがあれはどちらのヴァレンチノなのだろう。あとで確認しよう。

ですが、まあね、私にはどうでもよい話です。

そもそも、ロゴを見せびらかせるのは苦手だし、靴もネクタイも、身に着けてしまえばどこの何者かなんてわかりません。ヴァレンチノ・ブランドに惹かれて持ち帰ってきたわけでもない。

薄手の柔らかなアッパー。甲にはかなり履きこまれたような皺が多数、なのですが、かなり手が行き届いている。

薄いシングルソールに薄いコバ。この手の靴って持ってません。一度履いてみたい。そんな気がして持ち帰ったきたわけですが、

オールレザーのライナーに縫い目が、かなりギリギリを攻めている印象です。コバの薄さはきっとこの所為なのでしょう。

踵の履き口付近。ノーダメージ。

サイズ表記はは7.5。UK?US? 

いずれにせよ、ジャストなサイズ感です。底には黒い布タグ。かなりすり減ってます。ですが、個人的な印象ですが、「黒い布タグのイタリア靴」はクオリティの高いものが多いとの印象です。草臥れて見える今回のこいつも、実は元のクオリティは結構高いやつだったりして。

「たまにはイタ靴、たまには布タグ」記事一覧

 

なぜそう思ったのかといいますと、

淵のギリギリを走る細かく正確なダブルステッチ。

ストラップの縁取りもダブルです。きちんと手がかけられている。

ただのぼろい古靴、とみせて、実はそれなりにアッパーラインないい塩梅なやつかもしれない。キレイにして履いてみたい。てなことで拾ってきた次第です。メンテして履いてみようと思います。

いつも通りまずは左足から。

 

 

 

LEXOL

あまり汚れは落ちない。ワックスもなしか。

ピカピカ艶々してますがガラスレザーなのでしょうか?

この手の靴ってよくワカラナイ。

 

 

RnnoMatリームバー

強力リムーバー投入してみた。

うぎゃっ。

結構色が落ちました。アッパーの艶も減りややマットな感じに変化しました。どっちがいいかは好み次第。私は、あまりピカピカし過ぎた足元は苦手であります。

 

 

デリケートクリームもどき

百均のヒト用クリームでまずは内側から。

次に外側から、アッパー全体に。

乾燥の過程で皺が伸びる、ことが多い。なもんで、これでもかというくらいたっぷりと塗り込みました。

 

 

クリストフポーニー・レザークリーム

いつものクリームという名のオイルを指でしっかりと塗り込む。

しっとりした印象。

ではある。

右足も同じ手順を踏んでクリストフポーニー。

先に施術した左足は早くもマットな印象に変化してきました。深く刻まれた皺はどの程度回復するのでしょう。

この日の作業はここまで。
丸1日ほどクリームの浸透を待ちましょう。

 

 



 

 

翌日曜日。

左右ともに似たような雰囲気になりました。ちなみに、甲部分をしっかり伸ばすため、別のシューツリーに差し替えて丸一日放置しました。

お陰でそれなりに伸びたような。
とりあえずクリームは十分に浸透したような気がする。

よし、メンテに戻りましょう。

 

 

LEXOL

余分なオイルを除去します。

おお、なんかいい感じ、っぽいな。

 

 

KIWI パレードグロス(茶)

たまにはワックスなど入れてみた。

二本指で塗り込む。ちなみに、他のハードなワックスよりも適度に柔らかくて、私としては一番扱いやすいのがこのワックスです。

結構しっかり塗り込みました。

お、まあまあいんじゃね?

 

 

コロニル1909(ブラウン)

茶のコロニル入れて仕上げましょう。

おお、かなり光が蘇りました。

 

まあ、いい感じではないか。
右足も同じ手順で。

しっかりと光った。

それが正しい使い方かどうかは別として、「ワックス」のあとに「コロニル」という手順がお気に入りです。ワックスの凹凸がコロニルによって溶け出してなだらかになる、とかでしょうか。理屈はどうか知りませんが、ワックスだけよりもその方が綺麗に光るような気がする。

 

最後に、細部の調整。

薄いコバにコバインク(濃茶)。

積み上げたヒールにも。
で、踵がそろそろやばいです。
履き下す前に手立てを講じよう。

ハーフラバーの下、レザーのソールも磨く。

見えないところにこそ手をかけるべし。
てなことで、メンテ完了いたしました。

 

 

【BEFORE】

【AFTER】

自然な光り方で好みです。

皺も一旦は伸びた。

まあ、ツリーが入ってますからこの状態。
抜いてみたらどうか。

薄い柔らかい革なので、多少は、ね。履けばまた拾ってきた当初の状態にもどるのかもしれない。まあ、それはそれで構わないしょうがない。

なぜならこいつ、ブーツではないけれど普通の短靴よりも背が高いです。こいつ、いうなればミドル丈のシングルモンクストラップブーツなのであります。甲部分の皺、と言いながら、甲は足首付近まで伸びてますので面積が大きい分だけ皺も入りやすいし目立ちやすい、のではないか。

 

ちなみに、セカストで拾ってきたのですが、

同じサイズの同じ持ち主のモノ、

と思しき靴が他にも多数並んでおりました。遺品整理でしょうかね。写真の3足はBALLY。イタリア製かスイス製かは知りませんが、6~7千円の値札が付いてます。今回のペアは税別1600円。

一番安いわけですが、この中で一番履いてみたいと思ったのがこのペアでありました。まあ、今回の茶のペアが5千円とかであれば間違いなく持ち帰ることなくスルーしていた訳ですが、ま、それも含めて「ご縁」なのでしょう。

さて、履いたらどんな印象なのでしょう。

すぐにでも履き下したいところなのですが、今週来週はテーマが、すでに履く靴が決まっております。こいつな出番は年末の最終週もしくはそれまでの週末の予定です。登板させましたら、事後となりますがその時の写真を追加しておきます。

 

最後に、いつもと違う角度から全景。

ぱっと見には「旧いイタ靴」であることは想像つきますが、それ以上のことはわからない。「タニノクリスチーのペアです」と紹介したら、へえそうなのねやっぱりTANINOは素敵ね、なんてことにもなりそうなエレガントな佇まいです。

 

どんなパンツに合わせよう。

履き下すのが楽しみです。

 

(おしまい)

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