フローシャイムのサンダルのリペア(その3「打つ」)

こんにちは、ばしです。

 

フローシャイムのサンダルのリペア(その1「貼る」)
フローシャイムのサンダルのリペア(その2「縫う」)

 

に引き続き、今回は「その3」、完結編です。

「その2」の最後の状況を振り返りますと、縫うつもりが縫えなかった。アッパーを分厚いラバーソールに縫い留めることを断念したわけですが、そもそも、「ドリル穴は貫通するもののドリル径通りの穴はうまく空かない」というラバーのソールの特性を逆手にとってみよう。ということで、ホームセンターへと足を運んだのでした。

向かったのはネジ釘コーナー。
多々ある中で選んだのがこれ。

長さ13ミリの木ねじと25ミリのスクリュー釘。

厚みのある踵はスクリュー釘で、それ以外は木ネジを打ってみようとの算段です。ゴムにねじ、だなんて、一般的ではありませんが、スクリュー部分がうまい具合に引っかかってくれるのではないか。

踵はこんな感じ。ネジよりもスクリューの凹凸は小さそうなので、垂直ではなく少し斜めに打つことでより強度を獲得できるのではないか。早速打ってみました。

位置決めの意味も兼ね、事前に数ミリだけドリルで穴を空けます。

こんな感じで少し外側に向けて打とう。

どんっ。

どどどどんっ。

あれま、斜め過ぎたものを発見。
抜いて、打ちなおす。

おお、左右ともにがっつり打てました。
踵を引っ張ってみたところ、かなり力を入れてもびくともしません。スクリュー釘がしっかりと効いてくれているようです。

 

さて、次は踵以外に進みましょう。

踵から前側はこいつで固定します。ソールの厚さ約15ミリに対して13ミリの木ねじ。しっかりと食い込んで効いてくれるのはないか。2袋買ってきましたので、けちらずがっつりネジ留めしましょう。

中敷きの革が結構硬くて分厚くて、事前に穴を空けておかないと作業が進みまないんですよね。先程同様に事前にドリルで数ミリ穴を空けます。

ドライバーでくるくる。ラバーに打ちますので力はさほど要りませんが、それなりに効いてる感覚が指先に伝わる。ような気がする。希望的観測でないことを祈る。

ネジの頭が多少はみ出しても上から中敷きを敷きますし、そもそも縁のギリギリですので履いても違和感はなさそうです。

打った個所を引っ張ってみました。しっかりと固定されているように思えます。沢山打ったら一本一本にかかる負荷も分散されるでしょうから結構いけるではないか。

じゃんじゃん打とう。

10~15ミリ間隔でネジ留め。

爪先側はサンダルの隙間から作業が可能です。サンダルゆえに可能なわけですが、この形状で無ければ苦戦してたかも。ラッキー。

だいぶ先まで打てた。

顔のようです。見えてるネジのさらに爪先側にももう1本打ってます。

360度中の320度くらいは打ち終えました。残りは爪先、トゥ部分なのですが、ここにはドリルもドライバーも届きません。

ネジ釘を打った部分は踵同様にかなりがっちりと固定されてます。これだけ効いてれば爪先はなしでも行けるかも。

いや、だ、だめそうです。
何もなしというわけには行かなそう。
思案しました結果、

登板を見送った太めの釣り糸。
爪先にはこいつを仕込むことにしました。

ドリルを何度も何度も出し入れして大きめの穴を空け、釣り糸を通す。写真撮れてないのですが、長めの糸を三分の一あたりで二つに折り、折れ目部分から穴に通す。反対の穴も同様に二つに折った糸を通したら、内側からその2本の輪になった部分に別の糸を通ししっかりと結ぶ。そうすることで、糸は二重になる、一重よりは強度が増すでしょう。というか、それ以外に爪先の先部分に糸を通して結ぶ方法が思いつかなかったわけですが。

団子結び。
ホントは数カ所留めたほうが良いのかもしれませんが、まあ、これで不具合出たらその時にやり直しましょう。今回はこのままで。

まあ、確認したところではかなりがっちりと固定はされているようです。大丈夫なんではないかな。さて、仕上げです。

中敷きをセット。元は接着されていた中敷きですが、万一不具合が発生したときに備えて今回は接着はなしで。

濃茶のクリームで磨く。糊の跡が目立つコバ周りにも歯ブラシで濃茶を入れたらすっかり目立たなくなりました。

最後に、

シューグーで補強しておこう。

団子結びした釣り糸をこいつでしっかりと覆います。これですぐに擦り切れることはないでしょう。ただ、爪先部分だけが盛り上がるね。

ついでに、少し薄くなったソール全体を補強しておくことにしました。

以前使った透明のシューグーの残りを使いましたが、透明なんで盛り具合も分かりやすいです。踵以外なら黒よりも透明の方が使い勝手いいかもね。

屋外にて撮影。結構盛れました。爪先の縫い目の保護もこれで十分ではないかな。グッドアイデア、グッジョブ、俺。あとは焦らず、しっかり乾かす。

 

翌日朝。

うん、中までしっかり固まってるな。

見た目もさほど悪くない。
まあ、底なんて誰も見ないんですけどね。

当初縫った黒い糸が少し残ってますが、まあ、誰も気づかないでしょう。このままで。見た目はこれでオーケー。あとは強度的に足りているかどうか。

 

早速確認です。

この日は8月15日。

早起きして墓参りに出掛けました。

墓にて。今のところ不具合なし。
まあ、ほとんど車での移動なんで、これで不具合でたら笑うしかありません笑。墓参りのあとは墓の近所の喫茶店でモーニングを食べ午前中には帰宅。夕方、近所のスーパーへ買い出しに出掛けましたが足元は再度このサンダルで。

晩飯は鶏の唐揚げにしました。

スーパーではあれやこれやとそれなりに歩いたけど全く問題なし。どうやら機能面での回復は達成されたようです。履き心地についても問題はなし。お盆休み中の再登板が叶って、こいつもきっと喜んでくれてることでしょう。課題は、そうだな、強いて挙げるとするななら、ネジ釘の重量分だけ靴が重くなったこと、かな。

って、そんなの気づくわけないし。

 

 

☆★☆★☆

 

 

そんなこんなで、

ニ年越しの懸案事項がようやく解消されました。復活できなければ他のサンダルを購入せねばと下調べもしていたのですが、余計な費用をかけずに済みました。まあ、気に入ったものもあまり見当たらなかったわけですが。焦ってとりあえずで購入しなくてよかったです。

週末に奈良のセカスト巡りに出掛けた際もこいつを履いていきましたが、どうやらソールはきちんと留まってくれてるみたい。願わくばこのまま不具合なく、今年、来年、その先も、私の夏の相棒として活躍して欲しいな。今回は自分でリペアは無理かとあきらめかけもしましたが、いやはや、最後まで粘ってよかったです。

 

 

ミッション☆コンプリート。

 

(おしまい)

4件のコメント

  1. こんにちは

    ここからどうするのだろうと思いましたが、ねじ釘で止めるアイデアは予想できませんでした。すごい!
    でもアウトドア用の堅牢なブーツだとネジが打たれているものもありますし、革靴だと釘は普通ですもんね。

    手縫いミシンは僕も一度だけスニーカーのリペア用に購入して使いましたが、意外と上手く縫えたので持っていて損はないかと思います。

    あとシューグーの透明も重宝しますね。すり減った部分の補修だけでなく硬化した底の滑り止めに薄く塗ったりして使っています。色を選ばないのでありがたいです。

    グルカサンダル、来年用に僕も一足さがそうかな。

    1. 三十郎さん
      こんにちは。ほかに考えが浮かばずやってみましたが、予想外になんとかなりました。結果オーライ。
      ただ、今後も問題なく過ごせるかはまだまだ未知数です。とはいえ、駄目になったとしてもソールだけでしょうし、
      そうなったらプロに新しいソールをマッケイ縫いしてもらおうかななどと考えとります。
      とりあえず行けるとこまで修理しながら行ってみます笑。

  2. お疲れ様です!
    力技でいきましたね〜
    直って良かったです。
    ハンドミシンは、次の機会のお楽しみですね!
    私も、NIKEエアモックの補強に使用した経緯がありましたf^_^;
    じゃんじゃんネタバレ病でよろしくお願いします(笑)

    1. としさん
      こんばんは。
      とりあえず直りはしましたので、あとは長持ちしてくれることを願うばかりです。
      まあ、素人のDIYリペアですので、玄人の技術にはかないません。
      素人は素人らしく、プロが行う一般的な技以外の方法論も含めて自由闊達に試してみようかな、と笑。

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