クロケット製のエドワードマイヤー

こんにちは、ばしです。

 

前々回更新の「マイファーストEduard Meier」。

記事の後半で触れていたクロケット製のマイヤーが届きました。

マイファースト・・・、のメンテを終えて早々ではありますが、セカンドに手を出しておりました。中古です、セカンドハンドです、これぞまさにセカンドなんちゃら・・・。なのですが、いつものリユースショップではありません。

 

今回もebayで購入。

マスキングしてますが、送料込みで95ドルでした。円安の今とはいえ、約11,000円ですから、お買い得なのは間違いない。まあね、安いには安いなりの理由があります。今回は一体どんな理由なのでしょう?

確認の意味も含めポチってから2週間。思っていたより早く到着いたしまして、一昨日の日曜日、晴天のもと、早速メンテしました。

 

 

Crockett Jones x Ed Meier “Braemar”

 

私にとって2足目となるエドワード・マイヤー。バイエルン国王御用達、1596年創業の現存する世界最古のシューメイカーです。

1足目のマイヤー、調べてみても情報が少ない。別のマイヤーを入手して比較等を行うことで何か分かることがあるかもしれない、とゲットした次第です。

マイヤー社のレディメイド(既成靴)の製造はクロケット&ジョーンズが担っているとのこと。それだけでなく、本国の店舗(といってもこれが唯一の店舗だそうですが)ではクロケットとマイヤーのダブルネームのペアも販売されているようです。

ところで、ヨーロッパのビスポークシューズメイカーの既製靴って、基本的に自社以外のファクトリーOEMなんですね。「グリーン製のジョンロブ」「クロケット製のポールセンスコーン」。フォスターのレディメイドはどこ製なのかな。同じ職人技とはいえ、ビスポークとレディメイドでは求められる技術の要素や優先順位がきっと異なるのでしょう。

 

さておき、

今回のこのペア、セラー曰くクロケット製とのことだそうです。そう言われましてもね。これまでほぼ見たことないんで、へーそーなの、としか言えない(笑)。

見た目も思ったより草臥れてますし、汚い。何がなんだか・・・。

 

ですが、そんなペアの内側。嬉しいことに手書きの文字です。

「8367」「7 1/2D」
「312」「BRAEMAR」

「8367」はきっとシリアルナンバーか何かなのでしょう。「7 1/2D」はUK表記でのサイズ。おそらくマイサイズでしょう、履いてみないと何ともいえませんが。

「312」は調べてみましたところ、どうやらマイヤー向けのクロケットの木型ナンバーかと思われます。

ドレスとコンフォートを両立させたマイヤー社の「ペドゥフォームラスト」。独特のスタイルです。似たようなマイヤーの靴の画像を調べてみましたところ、どうやらクロケット社のマイヤー向けのこの木型がどうやら「312」のようです。

 

で、最後の4つめ(写真再掲)。

 

「BRAEMAR」。

モデル名のようですね。「ブリーマー」あるいは「ブレマー」と発音するようです。スコットランドにある村の名前のようですが、なぜこのモデルにその名がついたのかは一切不明です。

 

あらためて、今回のロゴ。

1足目のロゴがこちら。

ロイヤルワラントはどちらも3つですが、まったく異なるデザインです。このロゴマークを手掛かりに、年代、製法、グレード等が分かればと思っておりますが、まあ、まだなあんにも分かりません。

そりゃあね、届いたばっかりですし。それに、そもそもネット等で調べてわかるのであれば1足目の時点で既に色々判明してるよね。え?じゃあ、そもそも何のために違うロゴのペアを買い求めたのか?と突っ込まれそうですが、まあ、気にしない気にしない。

左右ともにロゴの薄れは同じくらいです。それなりに履かれていたペアなのでしょう。おかげで、

ありゃりゃ、踵履き口のパイピングにダメージが。まあね、買う前から分かっていたことです。安い理由はおそらくこいつでしょう。サイズが良さそうなら、BONTAで修理してもらって履くつもりで購入しました。修理代かかっても、トータルでは安いし、靴なんてそもそも、修理しながら履くもんだし。

 

横道逸れました。

さて、クロケット製であること以外は今回も分かったことがあまりありませんが、まあ、ビン靴を買い求めるとよくあることです。ぼちぼちと気長に調べていきましょう。

ともあれ、ウエルカム!
クロケット製のマイヤー!!
早速儀式です。

いつも通りまずは左から。

 

 

ステインリムーバー

色が明るくなりました。

拭いても吹いてもウエスに茶が。ワックスがかなり塗り込まれてました。

 

LEXOL

ストームウエルトのグッドイヤー。

コバ周りを入念に掻き出す。アッパーもガシガシいきました。

 

デリケートクリーム

100均の「もどき」ではないちゃんとしたほうで。

皺がきつい。ツリーでピンと伸ばしたいのですが、前方にゆとりがある形状ゆえ、思うようにならない。

 

リッチモイスチャー

ブートブラックのもちもちになるやつ。

皺部分には入念に指でしっかりと塗り込みました。

皺はなくなりませんが、幸いにもクラックはなし。まあ、破けたら破けたでチャールズパッチしようと思ってたんで、ある意味残念だったりして。

 

TAPIL  レダーオイル

油分補給が主目的ですが、残った頑固な汚れもそこそこ落としてくれます。

おお、赤みがぐっと増しました。次のステップに行く前にソールをメンテ。約15分寝かせて、最終ステップ。

 

コロニル1909ニュートラル

今回はムショクにしてみました。

うん、見違えました。アッパーは分厚いのに柔らかで、履き心地はかなり良さそうです。

 

LINCOLN STAIN WAX

折角なんで、爪先だけ少し光らせよう。

ああ、全くのスキル不足です。まあ、許せ。

さて、替わりにと言ってはなんですが、コバインキ塗り込んでメンテ完了です。

うん、いい感じです。

ぐっと引き締まりました。

右も同様に仕上げてメンテ完了です。

 

【BEFORE】

【AFTER】

うん、まずまずいい感じ。

ぺドゥフォームゆえかどうか分かりませんが、こいつ、PTBの割にショートノーズです。変ではないけれど、なんか独特。まあ、履けばまた雰囲気変わるでしょうが。

で、右のソール。

「Ed Meier」の刻印の横に大きく「✕」の殴り書き。これはリジェクト品なのでしょうか? だとしても、何が原因なのか、今となってはもう分かりませんが笑。

 

【BEFORE】

【AFTER】

アッパー、すっきり綺麗にはなりました。
靴紐も新品に交換。そして何より、「芸能人は歯が命」(←古い)ではないですが、「靴はコバ周りが命」だなと。

 

バックシャン。

英国製ですが、グッドイヤーのウエルトは270度ではなく360度。ダブルウエルト、ってやつです。

因みに、靴の内側はと言いますと、

爪先までレザーライナー。ソールからはそれなりに履きこまれた様子が垣間見えます。

サイドビュー。

分厚いダブルソール。好みです。爪先はブダペスタースタイルほど切り立ってはいませんが、適度にぽっこりしてます。好みです。

ダブルソール。結構分厚いです。
おぬし、分厚いソール好きの拙者と知ってのことか?なかなかにやりおるわ。
いや、知ってて買ったんですけどね。

 

 

さて、総じて私好みなのはお分かりいただいた通りです。
2足目として買いましたので、1足目と比べてみましょう。

まずは長さ。

踵を揃えました。黒が若干大きい。

今回の茶が7.5D。

黒のこの表記はやはり「8.5B」なのかも。ですが、7.5と8.5ほどの差は無いような気もしたり・・・。

 

アウトソール。

どちらも湾曲の具合が独特です。ソールは1号の方が細い。これは確かに、BとDくらいの差はありそうですが、黒い方のフィッティングはBウイズというほどには細くはないんですよね。

別角度から。

アウトソール、爪先から踵まで、黒の方が緩やかにS字のカーブを描いています。ハンドソーンゆえのこと、なのでしょうか。全長はほぼ同じなんですよね。

ただ、黒の方がコバがせり出しが少ない。若干ですが、黒の方が大きいことは間違いない。

で、今回のペアも分厚いソールと思ってましたが、黒の方がさらに分厚い。
や、やるな、おぬしら。拙者が・・・、いや、それはもう要らん。

正面から。似たようでいながら非なるものです。クロケット製の茶も素敵なのですが、並べて比べてみますと、総じて、右のペア、ハンドソーンと思しき黒の方が総じてクオリティは高そうです。まあ、茶も負けてはいないのですが、黒が、なんというか、圧倒的な存在感です。

 

足、入れてみました。

はは、これまた見た目の変化が激しい。

ですが、サイズ感は良さげです。黒よりいい感じ。

茶のPTB。カジュアルでもいいかな、と思ったけど、いやはや、履いてみたら、思った以上にドレス顔です。

今回のペア、Dウイズです。東欧の靴にしては細身の部類かと思うのですが、そもそも踵周りのサイズが小さめな私にはちょうどよいホールド感です。爪先側はそもそもゆとりあるラストの設計ゆえ、程よいゆとり感で何ら問題なし。中敷き等でのサイズ調整は不要そうです。

 

日曜の午後は春らしいいい陽気でした。

折角なんで、太陽の下で記念撮影。

 

うん、いい感じ。羽根の半円のステッチがチャーチのSHANONっぽい、なんて風にも思いましたが、

SHANONはこんなBananaではない笑。ま、バナナ、嫌いではない。

 

よし、1号2号で記念撮影。

茶がクロケット製。黒がおそらくハンドソーン。違いはあれど、どちらも素晴らしい。

 

余談ですが、

今回はケニア・ナイロビのセラーからでした。中に突っ込まれていあた新聞紙「DAILY NATION」の日付は2013年5月16日。だから何、っていうわけではないですが、そんなでした。

余談(その2)ですが、

靴磨きの際の椅子、以前のがつぶれてしまいリニューアルしました。今回はグレードをアップしまして、寝椅子みたいにもなるやつです。これからの季節、大活躍しそう。そして、靴磨きタイムが昼寝タイムになりそう(笑)。

で、余談(その3)。

コバ・フェチです。

あ、ご存知でしたか。すんません。
コバはしっかりメンテします。逃れられません。コバメンテは拒めんて。
ま、別にコバだけが好きなわけではないけど、ないけれども、やはりコバは大事です。

 

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マイセカンドEduard Meier。

私の足に大きければ息子に、と思ったけど、私にちょうど良さそう。
とりあえず一度履いてみてから、久々にBONTAさんに足を運んで履き口巻き直してもらおう。

今回、同社の靴に関して追加情報をとのことで買い求めましたわけですが、まあ、分かったことはあまりない。まあね、こんなオチになるとはわかっていた、というか、買うための口実にしたというか笑。

ですが、流石のエドマイヤー、今回もなかなかの満足感です。
クロケット製ということで、普通のグッドイヤーの靴かと想像してましたが、いい意味で予想を裏切られました。

クロケット製の靴は1足持ってます。

 

クロケット製のポールセンスコーン

今回比較はしてませんが、するまでもなく全くの別物でした。

 

 

長い永い歴史を誇るマイヤーの靴。

 

オリジナルであれOEMであれ「ぺドゥフォームラスト」こそが今のマイヤーをマイヤーたらしめている、ということなんだと実感した次第です。

 

それにしても、東欧靴の世界もなかなかに楽しいです。

今回も良い買い物できました。神様に感謝です。出来れば次はVASSかルーディックライターあたりをと思ってるのですが、お安いVASSなんてないでしょうし、早々拾いモノもないでしょう。加えてこのところの円安です。海外からの購入は少しばかり腰が引けます。国内にも目を向けるしかないな。

ともあれ、今回のペアが加わって東欧靴は計5足になりました。
あと2足で「東欧靴WEEK」ができます。
あともう少しだけ。

 

東欧の沼の深淵を覗いてみようと思う次第です。

 

(おしまい)

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