黒いホースビットローファー

こんにちは、ばしです。

 

引き続き円が安いですね。

まあ、だからと言って、海外サイトでの買い物を意識的に手控えるなんてこともないんですけどね。円安を補って余りあるお買い得なやつは決して少なくない。そもそも、お買い得な品に、国内も海外も、円安も円高も関係ありません。

ただ、それでいて「マイサイズ」となりますと、国内でも海外でも、出会える確率は自ずと低くなります。ビンテージ靴は一点モノですので、同じモデルの色違いやサイズ違いはありません。

なので、欲しい靴のマイサイズは時間をかけて探さざるを得ない。探すというよりも、出物をひたすら待つしかない。で、そんなやつに出会ったら、国内外関係なく、これはもう行くしかない。

 

行っちゃいました。

 

 

 

GUCCI ビットローファー

夏場になるとローファーが欲しくなる。まあ、そうなのですが、そんなローファーだから買ったというわけではありません。このGUCCIのビットローファーは、長年、ほんとに長きに亘りマイサイズを探して求めておりました。

とはいえ、GUCCIのビットローファーならなんでもいいわけではなく、「黒」で、「ビブラムソール」のマイサイズを探しておりました。なぜかと言いますと、

色違いの茶のペアを持っております。1997年春に新婚旅行で立ち寄ったシドニーの免税店で買ったペア。丸25年を超え、だいぶ草臥れてきましたが、バリバリの現役で大のお気に入りです(過去記事こちら)。

 

同じ仕様の黒が欲しい。

そんな風に思い始めたのは、今のこの古靴趣味に足を突っ込んでほどなくした頃のこと。あれから5年。ようやく手に入れた次第です。

今回は国内のビンテージサイト「AWESOME」さんにて購入。AWESOMEさんのサイトはほぼ毎日アクセスしてます。トップ画面の「New Arrivals」に変化がないか、気になって毎晩チェックしてまして、今回のペアも出品されて割とすぐにぽちっと行かせて頂きました。今回で4足目の買い物ですが、フリマサイトのような極端なお買い得品はないものの、良心的な価格設定で販売されているとの印象です。

今回のペア。

5月に「FRIEDMAN」のペアを購入した際に、10%分のポイントが付与されていたことも有り、送料税込8000円ちょっとでゲットできました。GUCCIのホースビットのペアとしてはかなりお買い得価格かなあと。

ま、少しばかり草臥れてはいるんですけどね。

あ、いや、少しではないかも笑。特に、右足。押しつぶされたようにへしゃげてます。市場に出るまでの保存時の状態がよろしくなかったのかも。とはいえ、傷やクラックの類は無さそうです。

同じく右足の踵内側。腰裏にダメージあり。これは購入前に写真で確認済で承知しておりましたが、事前に想像していたよりも程度は軽微です。写真だと即リペアが必要な状態に見えましたが、当面はこのままでも問題なさそうです。

さて、他は大丈夫でしょうか。

左足内側。ま、お世辞にも綺麗とは言えませんが、ダメージは無さそう。素足で履きますので、内側もしっかりと綺麗にしよう。

右足。こちらはソックシートが剥がれかけてます。メンテの最後にボンドか何かで貼り付けましょう。

今回のこのペア、ダメージが右に集中してます。右足が左より大きい人に履かれていたのかもしれません。あるいは、右手に重い営業カバンを持って歩いてたとか。

まあどちらでもいいや、綺麗にしましょう。

この夏、ガンガン履くべく、三連休にメンテナンス着手しました。

 

 

 

ステインリムーバー

汚れはそれほどでもなく。黒いワックスかクリームが塗り込まれていたようです。一応ケアはしてもらってたみたいです。

色が抜けてます。みすぼらしいですが、このみすぼらしさはメンテ後に見違えるパターンのやつかも。楽しみ笑。

 

LEXOL

コバ周りを念入りにゴシゴシと。アッパーもごしごしと。

目立つキズやクラックはありません。それなりに履かれたあと、ツリーも入れられず放置されてたような感じです。

 

グリセリン保湿

特段乾いていた様子もなく、履き口が裂ける懸念もありませんでしたが、念のため、フルメンテです。

保湿ももちろんなのですが、一番の目的はずばり、「リシェイプ」です。草臥れてだらしなくなったアッパー全体を濡らした後、ツリーを入れて乾燥させることで、適度に縮んで形が整います。

整うはず。

 

☆★☆★☆★☆

 

1週間後。

整いました。それなりに。サウナには入れてはいないんですけどね。

さて、仕上げていきましょう。

 

リッチモイスチャー

モカ部分の色抜けはどうにもならないので後でクロを入れましょう。

モカ部分以外も必要かな。

 

TAPIR レダーオイル

油分補給&保革。

モカ部分、ほんの少し黒くなりましたが、そう見えるだけでしょうね。

 

コロニル1909(クロ)

補色を兼ねて、全体的にクロのクリームをしっかりと。

サドル下の部分もしっかりと。

サドル部分、金具の下も念入りに。

なんだけれども、モカ部分を中心にまだ黒さが足りません。

 

サフィールクレム(クロ)

別のクロを投入。

おお、予想に反してまだクロが足りないな。

 

サフィールビーズワックス(クロ)

手持ちのクロをなんでも投入。

まあ、だれもそんなジロジロ見ないでしょう、きっと。

そんなこんなでメンテ完了です。

 

【BEFORE】

【AFTER】

まあ、最悪な状態からは抜け出せた感じです。

 

【BEFORE】

【AFTER】

カタチは整いました。

ですが、モカ部分、まだ少し色抜け感があります。都度クリームなどを入れつつ改善に取り組みましょう。色もクロだけでなくネイビーとか濃茶とか、色々試してみましょう。いろんな色を塗り重ねたら最後は黒になります。深みのあるリッチブラックを目指そう。

色はさておき形はだいぶスッキリしました。

日曜日に早速に履き下ろしてサイズ感など確認してみました。

お、こうして見ると結構黒いな。

あ、いや、実はね、画像DATAを少しばかり黒く色補正なんかしてみたりして・・・。で、サイズ感ですが、前の持ち主は恐らく私よりも幅広な足の方だったのではと思われます。やや横に広く伸びている印象です。ですが、幸いなことに甲はそれほど高くはなかったみたい。甲周りは伸びてブカブカなんてことは一切なく、しっかりフィットしていて程よいサイズ感です。

 

茶と比べてみました。

クロの方が革が厚いのか、モカ部分や履き口はクロの方がごつい。

サイズはほぼ同じです。

ていうか、まったく同じと言っていいかも。表記は異なるんですけどね。

今回の黒。品番は「111」、色は「6030」でサイズ表記は「7.5D」。
茶の方は、品番は「111」、色は「6020」でサイズ表記は「40.5E」。

「6030」が「スムーズレザーの黒」で「6020」が「ペッカリーの茶」なのでしょうか。で、最後にサイズ表記。普段はUS8D=26.0センチがマイサイズな私。素足で履くローファーはUS7.5=25.5センチがジャストです。今回の黒の「7.5」は「US7.5」ということのようです。

ウイズは「D」と「E」で異なりますが、どちらも履きならした中古です、新品時にどうであったかは今となってはなんともかんとも。

ですが、内側、特にソックシートの前方を見る限り、確かに茶(E)の方がほんの少し幅広なよう・・・というのは気のせいでしょうか。まあ、五十歩百歩でしょう。

まあね、ソールはビブラムだし(なぜだか茶の左足だけ「vibram」表記)。

雨の日も晴れの日もOKです。

五十歩でも百歩でも、
何歩でもOKです。

 

ビンテージ靴は一点モノですので、同じモデルの色違いやサイズ違いはありません。なのですが、だからこそ、お気に入りのマイサイズの色違いが手に入りますと、とてもとても嬉しい。

まあ、こいつらはどちらも25年ほど前のペアですから、ビンテージというにはまだ日が浅い。あと20年か25年、真にビンテージと呼べるその日まで、こまめに手入れしながら大切に履きます。

 

ジジイの足元がグッチ、ってのも、案外悪くないかも。

 

(おしまい)

 

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