還暦フローシャイム

こんにちは。ばしです。

 

意図したわけではないのですが、フローシャイムが続いたのでもう一発。
「〇〇フローシャイム」第三弾は、齢(よわい)六十のこちら。

 

フローシャイム Uウィング

・SIZE:9 1/2 D
・品番:20318 D8(1958年4月製)
・フェルトのタン裏
・網目のヒールトップ

古靴をリサイクルショプで漁り始めて半年ほど経った頃。
ネットサーフィンしているうちに知識だけがつき始め、

「フローシャイムが欲しい」
「できれば古いやつ」

などと思い始めた頃に出会ったのがこいつです。

値段も1万円でお釣りがそれなりと、この年代のものとしては安かったこともあり、現物見ずにネットで購入。フローシャイムの1足目は、インペリアルケンムールロングウィング、というのが定番なようですが、マイファースト・フローシャイムはこいつなのでした。

 

 

フローシャイムの年代判定

何度も触れてますが、フローシャイムは製造年月が分かるのが魅力の一つです。
前回の「新入りフローシャイム」は、内側の印字が「CH」で1987年3月製。
前々回「おんぼろフローシャイム」は「BE」もしくは「EE」で64年2月か5月。
初回登場の「インぺリアルコードバン」は「LA」で70年12月。
1962年7月製の「THE DOVER」の印字は「GC」でした。

今回のペアは「D8」。
アルファベット2文字ではなく、アルファベットと数字です。
アルファベット2文字の組み合わせは、1960年代以降らしいです。
で、こいつ。「D」は製造月。Aが1月、Bが2月、Cが3月、で、こいつは4月製。
「8」は、そのままずばり、製造年の西暦の1ケタ目。ということで、1958年4月製のペアということのようです。

 

 

外観、ほか 

サイズは9ハーフD。
私には少々でかいです。中敷き入れでも少し大きめ。
靴は履いてなんぼ!と言いながら、こいつはまだ1度も履いてません。でかいから、ではなく、アッパー、結構消耗してます。それなりに履きこまれたのか、甲のあたりが少々薄っぺらい感じ。

ま、60年前の靴としては全然いい状態と思います。履いて履けなくもないのですが、息子のサイズなんで、彼に履いてもらいましょう。

Uウィング。
今は滅多に見かけないスタイルです。1950年前後は割と一般的だったみたいです。他メーカーも出してたみたいですが、なんでなくなったんですかね。

で、特筆すべきはステッチの細かさです。

2本線に見えますが、4本あります。1本ずつのステッチが非常に細かい。もの凄く丁寧な仕事だと思います。

古靴のメンテナンスで「グリセリン保湿」てのがありますが、このくらい細かいステッチのものには危険らしいです。革が乾く際、若干縮むみたいですが、この細かすぎるステッチが仇(あだ)となり、ステッチに沿って革がちぎれることがあるらしいです。
おお、こわ。
なので、こいつには施してません。

バックシャン。

フエルトのタン裏が見えてます。これも古い仕様です。
トップリフトはこんな感じ。

これも年代判定の手掛かりのひとつです。写真のような網目模様なのは50年代後半~60年代前半らしい。1958年製ですので、年代もドンピシャです。

高級ラインであるインペリアルが登場したのが1957年。
ですので、こいつはその翌年、1958年に製造されたのレギュラーラインのペアです。

来月還暦ですし、中敷きを赤に変えてみました。

うーん。

 

あまり、

似合わない(笑)

 

 

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