こんにちは、ばしです。
最近、茶色の靴が気になります。
買う方ではなく履く方です。あれれ、メンテしたはずなのに、なんだか色が少し白っぽい。明るい茶はそうでもないのですが、濃い茶の靴の際にしばしばそんな風に感じます。
靴のメンテナンス、私はあまりワックスを使いません。クリーナーで汚れを落とした後、栄養クリーム(ムショク)をいつくつか投入して、軽くオイル入れて(ムショク)、最後には大体いつもコロニル1909のカラーレス(ムショク)で仕上げておしまい。
今年は新たな試みとして、鏡面磨きに取り組んでみようとワックスもいくつか準備しましたが、買った直後に試した程度、その後はほとんど使ってません。せいぜい、爪先にリンカーンワックス(ムショク笑)を2度塗りするのが関の山です。
より綺麗に光るとか、小傷の防止とか、防水効果があるとか、ワックスには意味や目的もあるようですが、あまり使わない。なぜかといいますと、見た目に限った場合、ワックスなしでもそれなりに光るから。
手持の靴はビンテージが中心です。何分、古いペアです。厚化粧するよりはナチュラルメイク程度の方が革にも優しいような気がします。なもんで、革に良さそうなクリームやらオイルやらをあれやこれやと買い揃え使ってみたところ、別にワックス塗らんでも十分光る。
実際、手に入れた時点ではワックスが厚く塗られたものも少なくないですが、すっぴんにしてもろもろクリーム入れたら、ビフォー&アフター・ワックスあり&なしで見た目にそんなに変わらないことも多い。
もともと鏡面磨き派でもないですし、そもそもワックスで上手く仕上げるスキルを持ってない。替わりにという訳ではないですが、ワックスを入れるまでの前工程で、いろんなクリームやオイルを沢山投入しているわけです。特に、TAPIRのレダーオイルは目から鱗でした。メンテした直後は色目も濃くなって、濃茶のアッパーには特にいい感じなのです。
なのですが、それでも、乾きづらいオイルとはいえ、時間の経過とともに深みは徐々に薄れていく。
そうそう、こんな感じ。
左は古いBostonians。「s」がつくやつです。
右は復刻チャーチ。SHANGHAIの「Ⅱ」です。
どちらも別に手入れをさぼってるわけでもないし、薄汚れてしまったわけでもないのですが、白っぽくなって茶色に深みがないので、くすんで、みすぼらしく見えます。イケてません。
なもんで、たまには補色です。濃茶のクリームゲットしました。
コロニルの【darkbrown】ダークブラウンです。濃茶の靴用に購入。先日、チャーチのアザラシに投入しました。
見慣れた緑の蓋を開けると、中にはまんまチョコレート。思わずトーストに塗ってしまいそうです。ギヴミーチョコレー。いや、食べられません。で、分かりづらいですが、トロっとしてます。かなり水分多めです。固いワックスでなく緩いこいつを選んだのには訳があります。
Bostoniansの甲。表面がひび割れて、下地の革の色が時々顔を覗かせます。保湿などするのですが、一旦こうなってしまうともうどうしようもないかな。表面だけなので使用する分にはなんら支障はないのですが、これ以上酷くならぬよう&できれば目立たぬようにしたい。
ということで、このダメージのメンテのために購入したのでした。で、せっかくなんでチャーチも一緒に2足まとめてに投入です。
左のBostoniansから、いつも通り左から、メンテしました。
ステインリムーバー
そんな頻繁に履かないので、汚れはほとんどありません。
爪先にもひび割れ?傷?
まあ、1960s頃の古いペアです。多少のことは目をつぶってやってください。
LEXOL
まあ、いつも通りの手順を踏みましょう。
あらためてモカ縫いが美しい。で、水分を与えると色は濃くなるんですけどね。乾くと白くなる。
ブートブラックリッチモイスチャー
しっかりたっぷり保湿。
全体に色濃くなって、艶感が増しました。
ですが・・・。
表面のヒビの下の地色。目立つんですよね。ヒビは目立たなくしたいし、全体の茶もしっかりとした濃茶にしたい。
ということで、補色も兼ねてこの濃茶のクリームを投入です。
アッパー全体にならクリームでも硬めのワックスでもどちらでもOKでしょうが、先ほどの割れ目にしっかり色を入れたい。毛先の細かい歯ブラシで、伸びも良く浸透もしやすそうなこいつを塗り込む、刷り込む。
コロニル1909シュプリームクリームデラックスダークブラウン
薄く延ばして、、、ではなく、ガッツリ投入しました。
クラックはもうどうしようもない。ひび割れが開いた状態で中までしっかり塗り込みます。履いた時に目立たぬよう、かつ、これ以上酷くならぬよう、栄養分たっぷりの色付きクリーム。となればやはりコロニルでしょう。効果あるといいな。
全体にしっかり塗り込み、拭き取ってウエスで磨く。
うん、濃くなりました。いつもならTAPIRでオイルアップで濃くするのですが、時間が経てばオイルとはいえ乾く。今回は物理的に色で濃くしましたので、いつもよりはもつのではないかな。
爪先の傷も目立たなくなりました。
コロニル(カラーレス)
必要があるのかどうか分かりませんが、いつも仕上げはこいつなんで。
ほとんど変化なし。当たり前か。まあ、おまじないみたいなもんです。
サフィールビーズワックス
たまには爪先だけワックス入れましょう。
濃茶ではないが、まあ良い。冬場はがちがちに硬かったビーズワックス。夏場は暑さでゆるゆるです。
サフィールミラーグロス
最近はリンカーンワックスばかりだったんで、久々の登板です。
右も同様の手順で仕上げてメンテ完了。
しっかり色濃くなって、しっかり光りました。
【BEFORE】
【AFTER】
うん、白っぽいのがすっかり改善しました。
これまで補色したことは全くありませんでした。たまにはやった方が良さそうですね。コロニルの濃茶。効果は期待通りです。
チャーチも同じ手順でメンテです。こいつもまずは左から。
うん、グッドです。もっと早くにしてやればよかったな。ワックスのおかげで爪先の小傷も少しですが目立たなくなったような。
あらためて、ビフォーアフター。
【BEFORE】
【AFTER】
うん、オッケーでしょう。
すっきりと色濃く引き締まりました。
さあ、これでいつでも旅立てます。
そう、何度も転がそうかと悩んでは思い止まってきたこの2足。
ついに出品することに決めたのでした。
おお、淋しくなるな。涙。
って、売れるとは限らんし、泣くには早すぎる。
未だ出品もしとらんし笑。
我が家に来て、シャンガイは2年半、ボストニアンは4年半。どちらも手元に置いとくつもりでしたが、まあ、たまには他の人の足元で、これまでとは違う手入れなどしてもらうのも一興でしょう。
売ったことを後悔したらまた買いなおせばいい。とはいえ、Bostoniansは同じモデルを入手するのは相当に難易度高そうですね。ですが、靴は履いてなんぼ、年に数度の登板ではかわいそうです。また会えても、会えなくとも、それはそれでまた運命というものです。
まずは一歩踏み出そう。
靴だけに。
(おしまい)