こんにちは、ばしです。
米国ビン靴がメイン(のはず)の拙ブログですが、最近は英国靴がプチ・ブームな私。
というか、そもそもの私の革靴人生の始まりは、英国靴なんですよね。
(過去記事「僕の革靴人生の始まり」)
人生初めての海外もイギリスだったし。
ま、イギリスだから英国靴、ではなく、英国靴だからイギリス、なんですけどね。
なもんで、日常生活にも仕事にも何ら影響も関係もないのに、今月末に迫ったブレグジット(イギリスのEU離脱)が、一体どうなるのやらと気になってしょうがない。
ま、私個人としては、EU離脱して日米豪含む環太平洋経済圏に加わってくれた方が心情的には嬉しい。日常生活にも仕事にも何ら影響も関係ないんですけどね笑。
てなことで、今回はUKメイドでいきましょう。
先月の「4足まとめて拾ってきた~」、の、4足目。
先週末メンテしました。
こいつ。
GRENSON FOOTMASTER
・SIZE:UK6ハーフF
・3穴Uチップ
・MADE in ENGLAND
いわゆる旧ロゴ、OLD GRENSON、てやつですね。
今のロゴのやつは1足持ってます。
買ったものの、サイズ合わずに絶賛売り出し中ですが(これ)。
古いグレンソンは1足欲しいと思ってましたのでラッキーです。
あらためて、グレンソン。
こんなシューメイカーです。
・1866年、英国ノーザンプシャー州ラシュデンにて創業。
・当初の社名は創業者の名を冠して「GREEN & SON」。後に縮めて「GRENSON」に。
・1974年、映画「華麗なるギャッツビー」で衣装として取り上げられ注目を集める。
・1999年、日本本格上陸。
・2005年、シューデザイナーのティム・リトルをクリエイティブディレクターに抜擢。
・2010年、ティム・リトル、グレンソンを買収。
1866年創業と相当に古い英国老舗シューメイカーであるグレンソン。
業歴で言えば、チャーチより1年、クロケットより7年、グリーンより18年前長い。
本格上陸が1999年ということで、日本での知名度は今ひとつとのこと。
余談ですが、日本への本格上陸にあたり、大塚製靴とパートナーシップを結び、銀座の直営店をオープンしたとのこと。1866年創業のGRENSONと、1872年創業の大塚製靴。いい組み合わせだと思います。
(大塚製靴についての関連記事:「Burberrys Imperial Grade」)
とはいえ、私が大学生だった1990年前後でも、アメリカ村でちょこちょこ見かけました。三角公園の南側。今は知りませんが、当時は「BRUTUSビル」との名称だった新築の青いビルの靴屋に並んでいたグレンソン。
当時で確か4~5万円前後だったような。ま、学生の私には到底手が出ませんでしたけど、当時の雑誌「BRUTUS」にも紹介はされてはいたんですよね。
真ん中の茶のスエードがグレンソン。まあ、雑誌の後半に僅かに登場、てな扱いではありますが。
あれれ? 雑誌BRUTUSにBRUTUSビル。ロゴはおんなじでしたので、なんか関係あるんでしょうかね。
どこかの誰かが、同雑誌&マガジンハウスさんと組んで、隠れた英国本格靴を日本でローンチさせた、とかでしょうか?
残念ながら、日本のバブル景気のころの英国靴ブームには乗り切れなかったみたいですね。
原因は分かりません。色々あるのでしょうが、グレンソンの靴は他の英国メーカーと比べて華がない、地味、と評されることが多いようです。
ほっとけよ、って感じですよね。ただ、ほっといてはまずいとのことで、ティム・リトル氏をクリエイティブディレクターに迎え、変革を図りりつつ現在に至る、ということみたいです。
まあ、私はシンプルに、古いやつの方がいいです。
なもんで、ラッキーでした。
早速手入れです。
いつも通り、左から。
ステインリムーバー
バーガンディのアッパー。元々そうなのか、クリームの所為なのか分かりませんが、いい感じの色ムラです。このままでもいいんですが、がっつりクリーム落としましょう。
レクソル
マイムーブのハブラシdeレクソル笑。泡立てて、泡ごと拭き取ります。色ムラが若干ましになったような。
リッチデリケートクリーム
店頭に並んでいたのはおそらく1週間ほどです。だって、買った日の1週間前に覗いた時にはまだ入荷していなかった。古さの程度は分かりませんが、特に乾いているわけではありませんが、化粧落としたし、水分と栄養補給です。
コロニル1909
仕上げ。特に理由はなく、コロニル。
食ったら歯磨く、クソしたらケツ拭く。
くらい、当たり前のように最後はコロニルです笑。
そのうち、朝のトーストにもコロニル塗りそうです。
朝飯、食わんけど。
爪先に少し目立つ傷があったので、そこだけボルドー色のクリーム入れましたが、他は何もなし。何もなしで十分なアッパーの革質です。
右も仕上げて、ビフォーアフター。
うん、素晴らしいです。
まあ、スタイルは確かに地味目かも。ほっといたらまずい、と思われていた時代のやつです。
ですが、アッパーは柔らかで艶やか。ベネチアンレザーなどアッパーはイタリア製かと思いましたが、そうではなく、フランス・アノネイ社のカーフだそうです。
どっちにしても、上質感満載な柔らかい革質です。
ハーフラバーとトップリフトはビブラム。あんまり見たことのない模様のラバーです。デザイン的にも面白い。アンモナイトみたい。
サイズは6ハーフF。私には小さいね。転がそうか。
なんて思ってましたが、なんと!普通に足が収まります。ロングノーズではなく、捨て寸が僅かだから、でしょう。ロングノーズは苦手です。
で、こいつ。
素足が一番良さそうですが、薄手の靴下でも問題なさそうです。
うん、気持ち良い。
転がすつもりがマイサイズ。
このパターン、いったい何度目でしょう笑。
ですが、こいつは嬉しい誤算です。
マイサイズで良かった。
そう思わせてくれる、オールド・グレンソン、なのでした。
ああ、また増えたし。。
地味なグレンソン大好きです。
質実剛健な無骨さがグレンソンの味だと思っているので、かえって今のグレンソンには興味が薄いんです。
大塚がチャーチと離婚(プラダ買収の前くらいですか)して次に再婚(笑)したのがグレンソンだったと思います。どちらも無骨で大塚はいいメーカーを選んだなと思ったものです。
フットマスター、そしてマスターピースは素晴らしいと思います。
いいですねえ。
ありがとうございます。
発色が割ときれいなので、地味目な感じと相まって、ちょうど収まりもいい感じです。
小さいと思ってたのがすんなり履けて、かなり気に入ってしまいました。
マスターピース、素晴らしいみたいですね。
まだ実物みたことありませんで、楽しみにこつこつ探してみます。