ケニアからハノーバー(前編)

こんにちは、ばしです。

 

今回&次回は2回にわたりハノーバーのペアのご紹介です。

 

ebayでぽちった茶色のハノーバー。

今月中頃に届きました。

このところの円安で海外からはなかなか買いづらいですね。加えて、特に送料がバカ高くなったアメリカからはなかなか買えません。なんせ、送料だけで1万円なんてのがざらです。ちょっとしたビン靴だと本体価格と送料の合計ですぐに2万円オーバー、となってします。これだと、モノによっては国内で買う方が安かったりします。

なので、それでもあえて海外から購入する場合は、本体価格ももちろん重要ではあるのですが、送料の安いエリアの出品者に限って検討するようにしてます。具体的には、3千円~5千円までで済むイギリス、カナダ、ウクライナ、そして、

ケニア。今回はケニアからハノーヴァー。

以前、ビンテージのパラブーツを購入したセラーから購入しました。なもんで、中に突っ込まれていた新聞もケニア国内の新聞です。2022年9月のものなのですが、スポーツ欄はケニア国内だけでなくアフリカ全体のニュースが掲載されているようです。ちなみに、ケニアの主要言語は英語とスワヒリ語なのだそうで、この新聞も誌面はすべて英語です。

パラブーツのときもそうでしたが、そんなケニアに、どういう経緯で(今回は)旧い米国靴が渡ったのか。不思議に思っていたのですが、調べてみましたところ、ケニアの首都であるナイロビはケニア最大の都市であるだけでなく、アフリカ有数の世界的都市でもあるらしい。なるほど、ヒトもモノも世界中から集まってくる、そういうことなのでしょう。

そんなハノーバー。今回はディテールについて、次回はメンテから履き下ろしの状況までをご紹介の予定です。と、その前に、

 

そもそもなぜ今、ハノーバーなのか。

実は理由があります。このところずっと「Crown Windsor クラウンウインザー」のペアを探しております。Bostonianの晩年の高級ラインなわけですが、その製造は実はハノーバーでありました。

Bostonianは早々に高級ラインから撤退し、廉価な大衆靴へと舵を切ったのですが、その後1980s頃に再度高級ラインのペアをリリースしました。それがクラウンウインザー。ただし、その時点で高級な製造ラインをなくしていた同社は、その製造をハノーバーに委託した、らしい。

随分以前に1足持っておりました(過去記事こちら)。サイズが合わず転がしてしまいましたが、「馬のロゴ」の初期クラウンウインザーをもう一度手に入れたい、それもマイサイズで。そう思ってebayをさまよっておりましたところ、たまたま出会ったのがこいつだったのでした。

たまたま、とはいえ、偶然とは必然でもある(ワケワカラン)。ボストニアン名義ではないこいつをなぜぽちったかといいますと、

コードバンだから。

コードバンのロングウイングが比較的安かった。かつ、サイズは【US8D】。どんぴしゃマイサイズです。これはこれでスルーしたら二度と出会えないかも。ちょうど6月はマイバースデイです。そんなこともあってぽちったわけですが、「自分への誕プレ」というには思いのほか早く届きました。なので、こいつは通常の5月扱いとしよう。

アッパーラインのL.B.SHEPPARDではないのですが、

青い小窓に土踏まずのアーチサポートはハノーバーのいつもの仕様です。

甲にひっかき傷があったり、

踵は粉が吹いたみたいに白くなってたり、

ストームウエルトの一部にダメージがあったりするのですが、

履きこまれた形跡はないうえに、

がっちり分厚いダブルソールは安心感満点だし、

何よりこのヒールカップ。

爪先から踵まで伸びるロングウイングの「W」の両端がこのように上に巻き上がるのは1960sの典型的なスタイルです。1970s以降には一切ないというわけではないようですが、おおむねこのスタイルは1960sであると考えて問題ないようです。

半世紀以上前と旧い割に状態は総じて良好です。

何より、ウイスキーか何かよくわかりませんが、この色目のコードバンは持ってません、初めての色目です。今回もまたお買い得なやつをゲットしてしまったようです。

折しも時は、「毎日違うタイクツ」のクライマックス間近のタイミング。出番です。ということで、メンテして、早速に履き下ろすことにいたしました。

 

(次回につづく)

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