American Classic 2238(中古のリーガルその28)

こんにちは、ばしです。

 

金曜は所用で有給休暇を取得。

14時前に帰宅。17時から近所の映画館へ「シン・仮面ライダー」を一人で観てきました。仮面ライダーは大好きです。幼い頃はもちろん、大人になってからも「クウガ」「アギト」などなど、子供と一緒によく観ました。「555ファイズ」は劇場版も観に行ったな。

今回は事前情報なしで映画館へ。

勧善懲悪のアクションものと思ってたら、予想に反してヒューマンドラマっぽくて面食らってしまいました。僕にはよく分からない部分もあったけど、なんといいますか、続きができたらどうしよう。まあ乗り掛かった舟ですし、続編くらいは観に行こうかな。

そんな金曜日の午後。

映画館へ向かうまでの空き時間、靴を2足ほどメンテいたしました。今月は「転がす専用を3足売り買いする」との目標を掲げております(過去記事)。で、首尾よくすでに4足ゲット済みです。まあ、1足は史料で1足は息子用なのですが、他2足は順次メンテして売りに出さねばなりません。今回はそのうちの1足です。綺麗にしましょう。

へんし~ん。

 

 

REGAL American Classic 2238

1週間ほど前、近所のトレファクで拾ってきました。

実はこいつ、半年前は2480円(税別)だったのですが、先日見かけたら50%オフとなっておりました。そうなるのではないかと睨んでいた通りです。ええ、値下がりするのを今か今かと待ち構えておりまして、予定通り拾ってまいりました。

なんでこいつを狙っていたかといいますと、

昨年11月にゲットしたリーガルの旧いカタログ。1989-1990の日本製靴時代のカタログです。前頁をこちらにアップしております。で、その中の5ページ目。

この一番左のやつが今回のペアなのです。

「2238」というのがこいつの品番です。カタログと実物を突き合わせてみる、なんてのを一度やってみたかったんですよね。

サイズ表記は「24 1/2」と私にはやや小さめですが、履けるかどうかよりもどんなやつなのかを弄ってみたくて。

薄汚れて見えます。これじゃ売れないわな。
ですが、手入れが行き届いてないだけです。

ありゃ、売れない理由はこちらでしたか。サイズ調整のためのパッドが張り付けてあります。

うーん、このパッド、粘着のノリがこびりついちゃうんですよね。

折角のロゴの写真にも黒いのが入り込んでしまう。ですが、先日別のペアのをなんとか除去できましたので、今回も多分大丈夫でしょう。

 

と思ったら、

思いのほか簡単に外れました。

ノリも軽微。
というか、ほとんど残ってません。
ラッキー。

爪先側。それなりに履かれているっぽいな。

と思いきや、削れはそれほどでもない。

ソールもヒールもしっかり残ってます。

トップリフトは交換済み。

かなりかっちりしてますし、リーガルのオリジナルのソールっぽくないです。ソールもひょっとしてリソール済でしょうか。

うーん、どうなんでしょうね。
まあ、メンテしながら確認しましょう。

いつも通り、まずは左足から。

 

ステインリムーバー

アッパーはかなり分厚い&左足の履き皺がきついです。

あ、サドルの下側も。

 

LEXOL

いつも通り。で、汚れはほとんどなし。

 

デリケートクリームもどき

乾きの程度は不明ですが、空調の効いた室内に半年以上いましたので、それなりには、かな。よくわかりません。

 

リッチモイスチャー

まあ、こんなもんで。

 

TAPIR レダーオイル

油分補給&保革。

オイル入れましたので少しばかり浸透させましょう。いつも通りその間にソールの手入れです。

 

ソールトニック

あらためて、へたりはほとんどありません。

トラディショナルワックス入れてブラッシング。

ヒールの隙間の小石も除去です。

コバインキもぬりぬり。

色ぬけはなくなりました。
さて、何で仕上げましょう。

グラマラスなヒールカップ。
かなりいい感じです。

フォクシングステッチ。削れて色も剥げてます。

反対側も。補色しましょう。

 

コロニル1909バーガンディ

全体的に入れてみました。

光りかたが鈍いです。
むしろ、底の方が光ってます。

ピカピカです。

「LEATHER SOLE」「MADE IN ITALY」とあります。出し縫い糸の溝もかなり深いです。やはりこいつ、リソールされていると思って間違いなさそうです。

さて、右も同じ手順で仕上げ、さらにいつもの「コロニル1909ニュートラル」を追加してメンテ完了です。

 

【BEFORE】

 

【AFTER】

やはりコバ回りがきれいと引き締まります。

ソールもきれい。

お尻周りも大変丁寧に仕上げられています。

これまで触ってきたリーガルのお尻のなかで最も素晴らしい形です。
売っぱらうのは惜しいくらいです。
自分で履けないかな。

あ、流石に素足でも無理ですね。

いやあ、もったいないな。
カタログにもありました通り、日本製靴時代のペアです。

 

そういえば、似たような形のリーガル時代(1990年以降)のローファーが1足ありました。比べてみよう。

左。サイズ表記25.5センチ。
息子に買ったローファーです(過去記事)。

どちらもハーフサドルで、

サドルと甲はどちらも縫われてません。

履き口の縫い目の位置も違います。

サドルに開いた窓の形も微妙に違う。
で、厚みは茶の方が分厚いです。
踵のライナーも茶の方が上質な感じです。

内側奥。黒は布たライナーに対して茶はオールレザーライナー。
レギュラーラインとの差は歴然です。

アッパーの革質は、黒もそんな悪くはありません。
で、甲の皺の入り方が似てて面白い。

印字のスタイル&フォントも似てます。
黒はレギュラーラインにしては上質なのですが、どうやら宮城興業製らしいです。今回の茶のペアも宮城さん製なのでしょうか。今回のペアはアッパーラインだったと思われます。ひょっとしたらアメリカンクラシックのラインすべてが宮城興業製、なのかもしれないな。

リーガルのローファー1号と2号です。
あ、はい、映画などに感化されやすい私です

さてさて、なかなかがっしりしたつくりで素敵なやつなのですが、ただ、懸念としましては、リーガルさんのペアって最近のモノの方が高値で売れやすいんですよね。

リーガルさんのビンテージの難点がそれです。アッパーグレードで、ハイクオリティで、宮城興業製で、なのに、その辺のことが取引価格に反映されないところが玉に瑕です。

この記事がそのあたりの状況を是正する一助にでもなれば申し分ないのですが、どうでしょうね。将来的にはそうなるかも。でも、直ぐには無理だな。今しばらくは手元に置いて、値上がりを待つか? 

いや、そうこうしてるうちに昨日ぽちったのが届いてしまいます。ええ、「旧いリーガル」、また1足買っちゃいました。今回は転がしません。「ふりーがるFREEK」な自分用、マイサイズのイーストコーストコレクションです。

今回もユーズドです。
ていうか、今更もう新品は買いづらいな。

だけど、

「American Classic」の第2弾として、こんなのがあれば話は別です。

「VIKING」とか、
「VARSITY」とか、
「RAMBLER」とか、
「STRATFORD」とか、

フローシャイムの名作を模したようなのラインとかリリースしてくれたら嬉しいしのにな。品番は例えば「F20305」みたいな感じでどうでしょう。で、その横には製造年月を表すアルファベット二文字・・・。

もうね、ビン靴愛好家でそんなのを待ち望んでいる人って結構いると思うんですよね。アーチケリーさんのペアよりも、もっと、そのものずばりに寄せた感じのやつ。で、リーガルクオリティでリーガルさんの価格帯で。

欲しい人、沢山いそうです。私もそれだったら欲しいな。買いますよ、新品でね。でも、早くしないと、リーガルさんがやらないなら、どこかほかのメイカーがやるかも。で、どこがやろうとも人気ですぐに完売、なかなか買えなかったりして。

 

そんときゃユーズドで我慢しよう。

 

(おしまい)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です