こんにちは、ばしです。
友に古靴をおくる。
なんだか大層なタイトルになってますが、なんのことはない、要はあまり履かないペアを友人に履いてもらおう、というものです。目的は常日頃のお礼と、靴数減らし。で、どちらかといいますと、
「前者(お礼)」<「後者(数減らし)」
です。お願いして履いてもらうわけですのでお代は頂きません。ええ、太っ腹な私です。まあ、太っ腹も何も安く拾ってきたものも多いし、すべて「ユーズド」の靴です。人様へのプレゼントが中古というのは流石にね。ビン靴好き同志でしか成り立たないわな笑。
なもんで、「贈る」というよりは「送る」。宅急便で、それも一方的に笑。ただ、売りつけるわけではないので「贈る」といってもおかしくはない。どちらにするか悩んだ末、結局ひらがなで「おくる」としました。
このところ売りに精を出している私ですが、
(関連記事「出品作業に取り組む」)
売り買いの収支の改善もさることながら、物理的な足数減らしにも注力せねばなりません。売れることで減るのはいいことですが、それだけだとペースが上がらない。なもんで、「友に古靴をおくりつけ作戦」を決行することで、手っ取り早く数を減らそうというものです。ターゲットとなる主な登場人物は2名。二人とも高校時代の友人で、かれこれ35年以上の付き合いです。
先日の海の日、一緒にラウンドしてきました。
大阪湾、その向こうは淡路島。
ラウンド中は、「お前靴買い過ぎやろ」とか「昼飯食べ過ぎちゃうか?」といった具合で、私が思ってた以上に二人が私のブログやインスタを見てくれていることを知りました。
ちなみに、このメンツでいつも一緒のもう1名は女子です。彼女は革靴は履かない。まあ、女子といっても元ソフトボール部の強打者で、ドライバーの飛距離も男性に引けを取らない大酒呑みのオッサンみたいな・・・、いや、やめとこう。
で、「あの靴かっこええな」「何なら買うで」「前から言うてるやん」などといった話があったこともあり、送り付けることにした次第です。何を送るかは、一応彼らの足のサイズや好み、または仕事での必要性等を加味した上で私が勝手に選定いたします。
これをきっかけに古靴に興味を持ってもらって、「ゴルフ場の帰りにみんなで古着屋を漁ろう!」なんてことになれば嬉しいな。ゴルフのついでに滅多に足を運べないセカストに行けて一石二鳥です。まあ、そうなるまでの道のりはまだまだ長そうですが。
そんなことで、今回は私が道連れにしようと目論んでいるターゲットと、そんな彼らへの「エサ」のご紹介です。
こいつら。
ターゲットA:サイカイ
高校だけでなく大学も一緒だったサイカイ。
背格好も足のサイズも私と同じクルマ屋の彼は、ラバーソールもしくはハーフラバーな革靴が好みです。春にエンジンの故障でお世話になったときに、1足プレゼントしました。
サイズはちょうどだったようです。そりゃそうです、下手なシューフィッターよりサイズ選びは手慣れてる筈な私です。
で、最近の私のインスタを見た彼曰く、「爪先がダブリューみたいになっててブツブツのあるやつ、あれ、かっこええなあ」とのこと。こいつのことのようです。
アッパーがアルカザール・レザーなこいつ。ソールはダイナイトで、洗車作業のときも底から水は染みません。爪先がダブリューみたいになっててブツブツのあるこいつは彼に履いてもらいましょう。足に合わなきゃ戻ってきますし、そうでなくとも必要な時は私が彼に借りればよい。
よし、そうであるならば、もう1足。
こいつも「爪先がダブリューみたいになっててブツブツのあるやつ」です。MASONのアッパーにウエッジソールが装着された雨の日がハレの日なこいつ。5年近く履きました。これからは晴れの日に履いてもらおう。ただ、こいつがいなくなると雨の日に私が困ってしまうわけですが、幸い梅雨も明けたばかりです。秋までに代わりのを1足調達しようかな・・・。
そんなこんなでサイカイにはこの2足。
もちろん、今月中に渡します。
「ゆくくる修理」の7月分でカウントです。
ターゲットB:かじやん
金融マンのかじやん。
彼の足は私よりほんの少しだけ小さい。本人曰く「25.5センチ」とのことですが、やや幅広めで「US7.5E」あたりがジャストと思われます。ただ、その辺のサイズのペアはあまり持ってません。「少し大きめ」は多々ありますが、小さめは大半を転がし済です。なのですが、彼の足に良さげなモノはあるにはあります。財閥系大手金融屋の一員に相応しいキャップトゥを2足ピックアップしました。
まずは黒。
ソールの意匠がサイコーなジャパンビンテージ。1980s~1990初頭のチヨダ製靴製と思われます。自分で履くつもりだったのですが、やはり少しばかり爪先が窮屈です。彼の足にならちょうどよいのではないか。試してみてもらいましょう。
もう1足は茶。
Punched Cap Toe Balmoral 1950’s
結局シューメイカー不明なままとなってしまいました。出し縫い糸が白な旧い米国靴です。商談での話のきっかけにでもなってくれて、ビッグビジネスにつながったりしたら嬉しいな。サイズは問題ないでしょう。おそらく、ジャストではないかと思われます。
で、この2足でと思っておりましたところ、おまけの1足拾ってきてしまった次第です。日曜日にメンテしました。
軽量タンクソールが装着されたダービーシューズ。
最近の日本製のペアです。激烈にお安く拾ってきたわけですが、どうしてどうして、分厚いのに柔らかですべすべなアッパー、なかなかのクオリティです。安い理由はちょっぴり難あり、だったのですが、対処いたしました。自分で履くつもりでしたが、ほんの少し爪先が窮屈です。どこの何者かは次回あたりでご紹介予定(このペアの記事こちら)。
ということで、かじやんにはこの3足を送ります。待っててね。
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旅立つ前の準備、ということで、簡単にですが一通りメンテしました。まあ、行先は友人の足元ですので、またこいつらに出会う機会はあるわけですが、それにしてもしばらくは会えないな。
まとめて記念撮影です。
オー、ワンダホー!
どれも素敵です。まあ、流石に私の一軍のペアをプレゼントすることは腰が引けてしまいます。「がち」なペアは彼らがビンテージ靴の世界へと足を踏み入れ、その価値を認識するようになって以降に検討することにします。
とはいえ、クズみたいなユーズドを人にあげるわけにはいかない。そんなのはプレゼントしない方が「まし」というものです。今回の5足は取り立てて上等とはいえなくとも、まあ、最低ラインはクリアしているといってよいのではないかな。
で、これで5足減ります。
7月も残り僅かですので、今週中には発送せねば。今月すでに7足買いましたが、買った7足の内2足は旅立つ予定がすでに立っています。それ以外にすでに3足が旅立ちましたので、7月は足数の増減としては【マイナス3足】は確定です。
おお、久々のマイナスです。嬉しい。見知らぬ人の元もいいのですが、友人に履いてもらう、というのは、靴を減らす方法としてはなかなかに良いアイデアだな。なんかあったら駆けつけてメンテもできるし。
実際、少しばかり増え過ぎました。
100足くらいまでは「沢山あって嬉しい」し、「増える過程そのものが楽しい」のですが、それを越えて130足近くになってきますと、そろそろ訳が分からなくなり始めます。今回は「あまり履かないペアを友人に履いてもらおう」とのことなのですが、実際は持ってる靴のほとんどの靴が「あまり履かないペア」となってしまっている。
コレクションとして愛でるのであれば、それ以上、例えば200足あっても構わないのでしょうが、「履きながら楽しむ」のであれば、80足から100足くらいをうろちょろするのがちょうどいいのかもしれない。
なんて言いながら・・・、
また買っちゃうかもね笑。
まだ十分に減ってもいないのにね。
ですが、出会いとは「運命」なのです。
で、
じゃじゃじゃじゃーーん ♫
と、突然やってくるのです。
ああ、また出会いの予感が・・・。
(おしまい)