Vintage Weejuns 750

こんにちは、ばしです。

 

10日ほど前のこと。

セカストでビンテージなローファーを拾ってきました。ローファーばかりそんなに沢山あってもしょうがないわけですが、ラッキーなことに探していたモノのマイサイズだし、安かったし。

 

今回はこんなやつ。

黒のオーソドックスなローファー。

WEEJUNS

とあります。ウイジュンズ。いわゆる、「バスのローファー」であります。かのマイケルジャクソンが愛用していたモデルとしても有名です。

かなり旧い個体であることと、【7.5D】と今回はマイサイズであったことが持ち帰って来た理由です。そう、「今回」はマイサイズ。ということは、「前回」があるわけです。

「前回」はこれ。

珍しいスタイルのバスのペア。

旧そうな表記。

爪先の反りが酷かったので板に打ち付けて矯正しました。題して、「磔(はりつけ)Weejuns」(過去記事こちら)。

もろもろ調べてみたところ、

このペアは1950s~1970sの個体であるようです。かなり年代に幅があります。実は、こいつのソックシートは別のモノに交換されていた可能性もあり、それ以上の年代判別はできず終い。

素敵なペアだったのですが、サイズは僕には小さくて知人にプレゼントしました(過去記事「友に古靴をおくる(その2)」参照)。それ以来、「僕も旧いWeejuns」が欲しいと思っていたのでした。

 

で、ようやく手に入れたのが今回の黒いやつ。

さて、こいつはいつ頃の品なのでしょう。
1950s?1960s?
まずはそのあたりを紐解いていきます。今回は、

 

①旧いAD(広告)
②商標登録の時期

 

この2点で特定いたしました。
まずは、

 

 

①旧いAD(広告)

1955年の広告。

こちらも1955年。

私同様ビン靴愛好家であるしんのすけさんのブログ記事より拝借させて頂きました。しんのすけさんはBASSの旧いADを材料に、ロゴの変遷や年代について考察をされておられます。

赤の下線部分。

黒のこのスタイルは品番「750」とのこと。

今回の私のペアもばっちし「750」です。
まあ、だからといって、広告と同じ年代とはかぎらない。

そこで、

 

 

②商標登録の時期

JUSTIA というアメリカの法律系ウエブサイトがあります。訴訟や判例などの情報検索サイトなのですが、特許関係の情報も網羅しており、商標登録の年代確認等でしばしばお世話になっております。

 

今回も「Weejuns」で検索してみたところ、いやはや、頼りになります。

ビンゴです。

赤字部分に着目。曰く、

Filing Date(出願日):1957-01-31
Registration Date(登録日):1958-01-14

ということだそうです。先ほどの広告は出願前の1955年のモノですので、意匠登録済を意味する「丸アール」(®=登録商標)のマークがないのも頷けます。で、登録日が1958年ですので、丸アールのないこの個体は1958年以前の品である可能性が高い。

ちなみに、

先ほどのADではWeejunsの右肩に「*マーク」がつけられています。今でいうところのTM(トレードマーク)の代わり、ということなんでしょうかね。

 

まあ、そんなことで、

今回のペアは九分九厘1950sということで間違いなさそうです。いやあ、ラッキーでした。欲しかったそんなのがマイサイズ。で、欲しかったそんなのが、

税別2300円。これは激安と言ってよいのではないか。安かった理由は様々あると思います。ひとつは、あまり手入れされてなくて古ぼけているから。そして、

古ぼけてはいるのだけれど、クラック等のダメージがないのでそこまで旧い個体とは認識されなかったから、ではないかと推察する次第です。ダメージはないとはいえ、

踵はそれなりにすり減っていたりする。
なんだけれども、

当の踵は「オウルアイ・クリート」仕様です。いやまあ、この踵を見て喜ぶのはオタクなビン靴フリークくらいですかね。一般の人にとっては「風変わりな踵だな」、といった程度なのかもしれない。

なんてラッキーな私。
ということで、さくっとメンテして履き下ろしてみた次第です。
いつも通りまずは左足から。

 

 

RenoMatリムーバー

暑いんで屋内で作業です。

強力リムーバーで汚れ落とし。マットな感じになりました。実は、黒いワックスが結構塗り込まれておりました。きちんと手入れしてもらいながら履かれていた、ということかもしれない。

 

デリケートクリームもどき

百均のヒト用クリームで保湿。

たっぷりと、

塗りたくってみた。

左右で比較しますと、シューツリーの効果がよく分かりますね。

 

TAPIR レダーオイル

油分で保革&追加の汚れ落とし。

テラっと光ります。

うん、なかなかによろしいのではないでしょうか。

さて、さらに油分補給。

 

 

マスタングペースト

浸透力抜群のホースオイルを投入。ブーツに使うことはあっても革靴にこのクリームを入れるというのは一般的ではないのかもしれません。が、ここ最近は「ビン靴にマスタングペースト」というのが私のルーティンであります。

指で直接とってたっぷりと塗り込む。

右足(向かって左)も同様の手順を踏むと、

こんな感じ。

右足を弄っていた僅か8分ほどの時間で左足のマスタングペーストはこんなにも染み込んだ。

両足ともに追いオイル。ここまで、一昨日、日曜の夕方のことです。このまま一晩寝かせてみる。

 

 

☆☽☆

 

 

翌日。昨日の月曜の朝。

すっかり浸透してマット調になりました。マット調なもんで、光が当たっても反射せず写真では分りづらいですね。いつもなら1週間ほど寝かせるのですが、もうね、早く履きたいし、これで良しとしよう。

ステインリムーバーで余計なオイルクリームを拭き取り、コロニル1909(ニュートラル)を入れて磨いてメンテ完了です。

 

【BEFORE】

【AFTER】

おお、いい感じで潤ったぽいな。

 

【BEFORE】

【AFTER】

すっきりしたと思います。

 

早速履き下ろしてみた。

仕事だけど素足で。まあ、誰も気づかんでしょう。また、気づかれないようにパンツの色をベージュにしてみた。

US7.5Dは素足の私の足にジャストであります。何より、

元の持ち主の足型(フットプリント)は私のそれとかなり似ているみたいで、爪先側の底の凹凸が面白いようにぴったりフィットします。

左から。

右から。傷やクラックはなし。

正面から。コバインク塗るの忘れたな。さておき、旧いモカシンの場合、爪先のこの部分はひび割れなどがあったりすることもしばしばですが、その手のダメージは皆無です。

少し短めなバンプがクラシックな雰囲気です。

70年前の品としてはかなりのグッドコンディションと言ってよいのではないかな。難を言えば、状態がいいがゆえに、とても旧いビンテージだとは誰も気づかない、思わない、といったくらいでしょうか。まあね、そもそもみんな他人がどんな靴履いてるかなんて興味ないわけですが。

リユースショップを漁り始めて十数年。

始めた当初と比較しますと、最近は1960-70s頃の品に出会うこともめっきり少なくなりました。そんな中、こんなに旧い個体に出会えるとは。

お店の人もそんな旧い年代物のビンテージだなんて、きっと思いもしなかったのででしょうね。だから安い。またもやラッキーな私です。

いやはや、あるところにはまだあるんですね。こいつは久々の「遺品整理」の品かもしれない。であるならば、今回もまたしっかりと引き継がせて頂きましたのでご安心ください。と、この場を借りてお伝えしておこうと思う。

リユースショップでビン靴はもう無理、

なんて風に思ってたけど、
いやいやどうして、
このところ僅かながら増えたような気が。
まだまだありなのかもしれないな。
もしそうだとすれば、

とてもとても嬉しい私です。

 

(おしまい)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です