こんにちは、ばしです。
貴重なペアを拾って来まして鋭意メンテ中です。
まあね、拙ブログで扱うペアはそんなやつが多いわけですが、今回もなかなかにレアかと思います。まだ途中なのですが、とりあえずメンテ前半の様子などご紹介。
ALAN FLUSSER by SHETLANDFOX
このロゴ、2度目の登場です。
1足目はスムーズレザーのウイングチップでした。
すでに手放してしまったのですが、あれから8年、2足目を入手した次第です。そもそもこいつが何者かと言いますと、服飾デザイナーでありスタイリストであり服飾研究家でもある「アランフラッサー」を冠した靴をリーガルがリリースしていた、という代物です。
まずは同氏について。
ALAN FLUSSER(アランフラッサー)
アラン・フラッサー(Alan Flusser・1945年生まれ)は、アメリカ出身の服飾デザイナー。1985年に自身の名を冠したブランドを立ち上げる。アメリカのブランドでありながらイングリッシュ・ドレープシルエットに傾注した作風で、創立当初から通な服好きの注目を集めた。
1987年公開のアメリカ映画『ウォール街(Wall Street)』のマイケル・ダグラス(Michael Douglas)の衣装を担当。1985年にはファッション界のアカデミー賞と称され、アメリカのファッション界では最も権威があるとされる「コティ賞」、1987年には「カティ・サーク賞」と、当時のメンズファッションの特別賞も受賞している。
また、『ヴァニティ・フェア(Vanity Fair)』誌が選ぶ「世界のベストドレッサー」に過去20年間にわたり登場している。日本ではオンワード樫山やリーガルコーポレーションがライセンス商品を展開していたが、1990年代以降は次第にニューヨークのアトリエでのビスポーク(カスタムメイド)に軸足を移し、今日ではそちらに完全に専念している。
(「MUUSEO SQUARE」記事より抜粋)
そんな御仁らしい。
1980s-90sに雑誌などでその名前をしばしば目にしました。ご自身名義のブランドを立ち上げておられたようですが、リーガルが同氏の名を冠したペアをライセンス生産していた、というわけです。位置づけは「プレステージライン」で、シェトランドフォックスと同等。
「シェトランドフォックス」は、
1982年にリーガルコーポレーション(旧:日本製靴)の最上位ブランドとして誕生しました。1990年代半ばに一度展開を休止しし2009年に復活。このペアはその20世紀の頃、ざっくり40年ほど前のペア、ということになります。
この時期のリーガルは他に「イーストコーストコレクション」や「ブリティッシュコレクション」など、米国ゆかりのリーガルが英国ライクなペアをリリースしておりました。バブルの好景気にリーガル好きな人がまさに「コレクション」してたのかも知れないですね。
アランフラッサー氏は米国人でありながら英国的なクラシック&トラディショナルなスタイル重視とのことですので、当時のリーガルにとっても親和性の高い人物・ブランドだった、のかもしれない。
全景。
2アイレットのショートウイング。
履き口が広め、ヴァンプが短めで、とてもチャーミングな顔つきのスエードのペアです。大変貴重なものと思うのですが、ただ、今となっては「兵(つわもの)どもが夢の跡」ではないですが、もうね、知らない人の方が多いかもしれない。けれども、当時のプレステージラインです。バブル経済期の日本製のアッパーラインですのでそのクオリティは折り紙付きです。
フルレザーソール&積み上げヒールには釘だく。
薄っすらと切れ目が。こいつ、縦どぶのヒデゥンのようです、この線の中に出し縫い糸が潜んでいます。
紐の先にはタッセルが。
英国靴らしくて大変よろしい。
なんだけれども、
兎にも角にもぼろいです。
羽根と側面にシミが。
右足は正面にも。
うげっ。毛羽立ちが酷いです。
なんといいますか。
捨て猫みたいです。
なもんで、
千円でお釣りでした。
安くてラッキー♬
いや、「♬」だなんて言うてる場合か。
うーむ。これはいかんです。出来る限り復活させたい。血が騒ぎます。とのことで、2週間ほど前に着手した次第です。
今回はシミが酷いわけですが、スエードは毛羽だちの奥に埃や汚れが蓄積しがちです。まずは「丸洗い」がよさそうです。早速やってみよう。まずは紐を外す。
紐の先はこのようにくくってあります。
これをほどいて紐を外す。
外れました。
ぼろさ加減が際立ちますね。
さて、風呂場へGO。
ぬるま湯をかける。
浸みてきた。
ぷかり、と水に浮いてます。
このまま15分ほど放置です。
☆★☆
15分後。
少し沈んだ。お湯は茶色くなった。
一旦きれいに濯いだら、石鹸で洗おう。
「つっぱってもなめらか」なやつで行ってみよう。
ぷしゅぷしゅ。
なでなで。
濯ぐ。
これを2度繰り返す。
2度目。
シャボンたっぷりで歯ブラシ擦るとこんな感じ。
しっかりと掻き出す。
すっきり!
型崩れせぬようシューツリーを入れて、
紙に湿気を吸わせながら乾燥させます。
1週間後。
オーマイガー。
カビです。全部拭って、紙に包むのをやめ、シューツリーを抜いて紙を詰め、再度じっくりと乾燥させよう。ここまで、先週末の作業です。
続きの作業は明日以降。
さてさて、どうなることやら。
(おしまい)





























