何者か確かめたい

こんにちは、ばしです。

 

週末、今年最初の靴メンテの予定だったのですが・・・。

さぼってしまいました。土曜の雨に日曜の風と、天気がいまいちだったこともあり、何となく気乗りせず。年始の記事の2足、メンテも、履き下ろすのも、1週間順延です。

そんな先週、古靴が1足届きました。古い、ぼろい、シボ革のロングウイング。メルカリで、お気に入りに入れて経過を眺めていたところ、最終価格に値下がりとのこと。普段はスマホで見ることのほうが多いのですが、たまたま、自宅PCの大きな画面で出品中の写真を見てみると、インソールの真ん中あたり、ハウス型のユニオンマークのようなものが。

積極的に買うつもりでもなかったのですが、、、何者か知りたいな。一旦そんな風に思い始めると、「今年は買い控え」、なんて話はどこへやら笑。まあ、安いし、いいか。僕が拾ってあげよう。

ぽちっ。

 

 

アンノウン・ロングウイング 1960s

古そうです。で、思ったよりもぼろい。

出品時の写真ではわからなかったのですが、腰裏、修理痕つきです。
ロゴマーク、なんて書いてあるのでしょう? 判読できるかな・・・。
で、もう1か所。

ドッグテールを覆うように、履き口にも修理痕です。まあ、リペアして履くことはいいことです。すぐに履けるし、私的には全然オーケーなんですけどね。しかし、まあ、よくもこんなにリペアしたもんですね。ちょっと雑ですが笑。

で、爪先から続くロングウイングの端が、踵手前で上方にめくりあがっています。これもメルカリ出品の写真ではわからなかったのですが、1960sによくあるスタイルです。

おおっ、これは期待できるかな。
ちなみに、PCで見てた写真がこれ。

売り切れました。はい、私が買いました。4500円でした。で、左足の中央。どうでしょう?それっぽいですよね。ネットでなら買う前に、出品者に確認をすればよいのでしょうが、私は全くしません。

「中敷き中央のはハウス型ユニオンスタンプですか?」
「はい、そうですよ」

なんてやり取りをしてたら、それを見ているほかの人が、ここぞとばかり、私より先にかっ攫ってしまうかもしれないから。というか、以前それに類する経験がありまして。

なので、その件以降、何も聞かず&何も語らずゲットです。麻雀に例えるなら、リーチはかけない、闇でいきます。麻雀、しないけど。

さておき、確認してみましょう。

おー!ナイスです!
実は、違ってたらどうしようと、少しだけドキドキしてたんです。
これは、セラーに質問せずに買う私ゆえの喜びかもしれません(←バカ)。
さてさて、どこのシューメイカーでしょう? 何番かな?

なんと!読めません!
4X0?かな、9X0? 1X0? X30? うーん、わからん。わかりません。
中央の長靴はキレイです。その左には「UNION」の文字。右に「STAMP」とあります。本来なら、「STAMP」の下に番号があるのですが、ちょうどその部分が擦り切れて読めない。本来はこんなデザインです。

家の屋根みたいだから「ハウス型」。これはすでに旅立たせたペアのものです。長靴のデザインが若干違いますね。こちらの方がなんとなく雑です。で、「382」は「Leverenz shoe company」なるシューメイカーだそうです。(参考記事「UNION STAMP, FACTORY No.382」)

もうひとつ。

こちらはウエインバーグ。これも旅立たせて手元にないやつです。Factory No.130。長靴のデザインはこちらと同じ仕様ですね。

 

余談ですが、

ユニオン=労働組合のことで、このスタンプが付いているものは、組合員がつくった製品、すなわち、UNION MADEである証です。労働組合の力が強かった頃のアメリカでは、このスタンプのない製品=組合を認めない会社の製品、の、不買運動などもあったそうです。で、スタンプの形状も年代によって異なるため、年代特定の手掛かりにもなる。

何度かお世話になったことのあるネットのショップさんでこんなの見つけました。

RICURさんで売りに出されてたやつ。
スクショで画像拝借です。で、残念ながらすでにSOLDのようです。小さな手鏡なのですが、「WEAR UNION STAMPED SHOES」って。結構怖いよね笑。

で、ハウス型なのは1960年代~1972年頃までの製品とのこと。ヒールカップで巻き上がるロングウイングのスタイルと年代も符号します。

おんなじスタイルのロングウイング、もう1足持ってます。

STUART HOLMES Custom Crafted。こいつも恐らく1960s。お気に入りのペアです。ビンテージ靴好き同士だと一目でそうと分かる仕様ですね。

 

うーん、しかしまあ、困りましたね。どこのペアかすぐに分かると期待していたのに。まあ、番号が読めたかからといって、すぐにどのメイカーかわかるとは限らないんですけどね。

ただ、手に入れた以上、何者かを解き明かさずにはいられません。今日の時点では皆目見当がついてないのですが、今年の取り組むべきテーマのひとつとしましょう。

手掛かりになるかどうかは別にして、ディテールの写真をまとめてアップしておきます。

 

タン裏はフエルト。

随分剥がれてしまってます。
ちなみに、右足にもハウスマークがあるのですが、、、。

左よりも状態が悪く、こちらは全く判読不能です。

ライナーは布です。別角度から。

羽根の下、外側は抉ったような造作で切り替わってます。あまり注目したことはなかったのですが、判別の上での手掛かりになるかも。

腰裏リペアの所為で大半が隠れた内側の印字。

右足には「380」。これはサイズです。8.0のCウイズ。サイズはなんとかなりそうです。その下の「F4」はなんでしょう。製造年月でしょうか。1964年の6月製、かな?はたまた全く別のものを意味するのか。

左足はこんな感じ。リペア部分の切れ端が浮いているのは、私が中を覗こうとしたからです。見えませんでしたが。剥がしたら、ハウスマークや小窓が現れるかも。剥がしたい誘惑に駆られます笑。

踵。ドッグテールです。尻尾が長めでしょうか? ヒールカップは立体的で、シボが相当にきついです。モノは悪くはなさそうです。

爪先。ワックスが塗られていそうです。メダリオンの形状、手掛かりになるかも。で、ここで気が付いたのですが。

ウエルトに切れ目が入ってます。「ノッチドウエルト」というやつです。で、切れ目の角度がなぜか斜めです。初めて見る仕様です。で、このノッチドウエルトはといいますと、、、。

踵手前で止まっています。いわゆる、360度グッドイヤーウエルティッドではなく、270度です。英国靴で見かける仕様です。英国向けの米国靴?なのでしょうか。

ヒールトップはキャッツポウ。オリジナルはどんなだったのでしょうか。

 

ということで、特徴を取りまとめますと、こんな感じ。

◎ヒールカップで巻き上がるロングウイングスタイル
◎きつめのシボ革

◎尻尾が長めのドッグテール
◎サイズ表記は数字3桁
◎斜めに切れ目のストームウエルト(270度)
◎羽根下部分が特徴的な布ライナーの仕様
◎1960s~early1970s

 

さてさて、何者なのでしょう。
赤字部分が一番特徴的な部分かな、と。これを手掛かりに、ネットサーフィンです。似たような仕様のペアを探す旅の始まりです。チケット代は4500円笑。安いのか、高いのか。いずれにしても、うーん、これは骨が折れそうです。

お気づきなことがありましたら是非コメント欄にお願いいたしたく。

 

再度、全景です。

スタイルは細身でカッコイイです。
リペアだらけですが、履いたらわからんでしょう。
アッパーの質はどうでしょう? 
次の週末こそ、ほかのペアとあわせてガッツリメンテして履き下ろそう。

 

 

さてさて。

今年はどんなペアがやって来るのでしょう?

昨年買った旧チャーチがそろそろ届く予定なので、今月はもう買いません。
安易には買わない。買うときは吟味して買う予定です。
今年の「買っていいルール」を現在作成中です。

 

作成中。
作成中。
作成中。

 

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