こんにちは、ばしです。
前回に引き続き今回もカナダ靴です。
注文したのは昨年の11月半ば。実は先に今回のペアを購入、次いで1週間遅れで前回のMcHale、との順番だったのですが、1月半ばに2足同時に届きました。クリスマスの頃に届くかな、なんて思ってたのですが、想定よりもだいぶ遅かった。
あとで知ったことなのですが、昨年11月半ばから丸1か月の間、カナダの郵便局員の皆さんは絶賛ストライキ中だったのだそうです。再開したのが12月半ばとのことで、そこからようやく船積みされて太平洋をどんぶらこ、ということのよう。
ええ、船便です。カナダのセラーから買うときはいつも船便です。いつも4~5週間以上かかるので、待つことにはすっかり慣れましたし、何よりその分送料が安いのが良い。昨今の円安下に海外から購入するうえでは結構重要な要素です。
まあ、そんなことで、
今回も箱付きです。
今回も箱からご紹介。
FATHER AND SON
白地にネイビーの1色印刷。
箱はかなりぼろぼろになってます。
父子経営の靴店、なのでしょうか。けど、そんなこと言ったらそんな店ばかりなんですけどね。
黄色の値札には「CA$79.95」。
前回のマクヘイルが95カナダドルでしたので2割ほどこちらのほうが安いのですが、べらぼうな差があるほどではない。
SIZEは8.0M。
M=ミディアム、ということでしょうかね。それにしても落書きがひどいね。赤い×印はなんなのでしょう。ばつ?エックス?いずれにせよ、未使用の商品の外箱にそんなの書かないでほしいな。クレーム入れてやろうと思ったけど、たぶん店はクローズしてて連絡がとれない。ちぇっ。
けどまあ、中の靴は素晴らしそうです。
今回は茶色。取り出してみる。
取り出した。箱が残った。
今回はここまで。
としたいところですが、やめとこう。
おお、ビンテージっぽい顔つきです。
甲には三本線。
直角に曲がり落ちるサイドのステッチ。
内羽根6穴にデザインの入った羽根のステッチワーク。
そう、こいつ、FLORSHEIMのRamblerランブラーみたいなスタイルであります。ランブラー、持ってなくて、前々から欲しかった。ランブラーではないですが、似たようなビン靴がゲット出来て嬉しい。
そして、ランブラーといえば、
スクエアトゥであることも大きな特徴のようです。「フレンチトゥ」と呼ばれるのだそうです。ランブラーは持ってませんが、フローシャイムのフレンチトゥなら持ってます。
靴ではなくポストカードだったりしますが。
おお!似てます!
はがきのペアには羽根のステッチがありません。ランブラーではないみたい。というか、そもそも今回のペアはカナダ靴であります。どこのどんなかといいますと、
Father & Son SHOE STORE
ソックシートにも箱と同じ文字。SHOE STOREとありますので、こいつは靴店オリジナルのペアのようです。
内側の印字。サイズ表記は「80WM」。「WM」って初めて見る表記です。E BALL C HEELと同義、なのでしょうか。よくワカラナイ。
底にも「M」の文字。まあ、Medium、Dウイズ相当ではないかと思われる。で、タン裏はフエルト、ライニングは前方はファブリックのようです。旧い靴によくある仕様です。
次にアウトソール。
かっちりしてます。
ディテール確認。
CRAFTSMAN STYLE QUALITY
FLEXIBLE PROSESS
CAT’S PAW
なわけですが、このトップリフトは初めて見るデザインです。猫は猫でもヤマネコっぽい印象です。WON’S SLIPなわけですが、なんだか強そうな印象のトップリフトだな。
ソールはシングルソールなのですが、断面に凹凸があります。
なんていうんでしょうね、この仕様。めったに見ない仕様なように思えるのですが、なんか名称あるのでしょうか。このペア、FATHER &SONのオリジナルのようなのですが、製造は
Macfarlane LeFaivre
というモントリオールで創業したカナダのシューメイカーのものなのだそうです。何を根拠にそうなのか、は、わかりませんが、カナダのセラーがそういうのだからきっとそうなのでしょう。
ところで、なんて発音するんですかね?「マクファーレン・ルフェーブル」でいいのかな?ちなみに、同社はカナダのみならずアメリカへもOEM供給していたらしい。いつもの「古着屋ガレージセールブログ」から、青山店長情報です(こちら)。
1980年にはクローズしたらしいのでこいつはそれ以前。なわけですが、見る限り結構旧そうです。
セラー曰く、
このペア、製造は「Late 1950s」とのこと。根拠は不明ですが、店の倉庫1軒分ほどのデッドストック百足の中の1足ですので、店がCLOSEになった時期など、靴以外の情報からもある程度の年代特定ができるのかもしれない。
(参考:「ETSY」内「Canadian Vintage Shoes」)
上の写真は昨年11月時点のものですが、今もまだたくさんのペアが売り出し中です。で、どれも年代は1950s-60sあたり。1960s-70s初めころに店がクローズとなったのかもしれないな。
で、いくら貴重な箱付きデッドとはいえ、100足ともなりますとそんな簡単には売れ切れにはならないみたいですね。6~7割くらいがまだ出品中のように思えます。少し値の張るモノの中で欲しいものもあるのですが、思い切るべきか、悩み中。
そんな中から選んだ2足。
左はCA$150+送料CA$30。右はCA$111+送料CA$30。箱付きデッドでこの価格はかなりお買い得ではないかな。実際、今回の100足あまりの出品物の中ではこの2足は価格帯が低かったです。海外では「US8」相当サイズというのは小さめサイズで需要が少ないのでしょうかね。それが安い理由だったら、US8Dな私としては嬉しいな。
さて、あとはこいつのプレメンテが必要です。
「履き下ろす」ことを前提に購入しましたので、こいつは頑張って履き下ろさねばなりません。春になったら、もう少し暖かくなったら履き下ろそうかな。梅雨の季節までには履き下ろそう。いや、梅雨が明けてからのほうが良いだろうか。
まあ、なんかいろいろ悩ましい。
(関連記事)「カナダ靴の世界」
(おしまい)
突然のコメント失礼します。ふじと申します。
ばし様のカナダのセラーさんの記事を見て、一足購入しました。
そして、もう一足靴を買おうかどうか、悩んでいたところでした。
ちょうど買おうか悩んでいた靴の記事でしたので拝見させていただきましたが、これ箱と中身が入れ替わってると思います。
下記URLリンクの靴は8Eと紹介されてますが、靴の印字は幅がD、踵がBで、長さは80Мです。
https://www.etsy.com/jp/listing/1813014322/kanada-zhikfurez-chizerutou?ga_search_query=8&ref=shop_items_search_15&logging_key=fda95bb402593adc60afca1a7e48906edc8263f4%3A1813014322
紹介文と印字が合わないから買うのを躊躇ってましたが、ばし様の下に入れ替わって届いてたように見受けられます。そちらはE/Cの80W表記ですので。
間違い勘違いでしたら申し訳ありません。
ふじさま
2度目のコメントですよね、ありがとうございます。
ふじさんも1足買われたんですね。記事にした甲斐がありました!
箱と中身の入れ替わりの件ですが、確認したらほんとそのようですね。
私のE/Cコンビネーションのペアですが、その割には幅が狭そうです。
まだ足を入れてないのですが、甲が高いのかもしれません。
いずれにせよ、E/CでこれならD/Bだと私には少し窮屈かもしれない。
・・・このまま履いちゃうことにします笑。
ご返信ありがとうございます。
8E/Cコンビでばし様でも窮屈となると、私にはなお窮屈そうですね。無理に購入せず、良かったです(笑)
購入した靴は色味はよく、形が面白かったので履けないだろうけど、コレクション用にと購入してたので、次は履けるのがいいな、と物色してました。
ばし様のサイズ感覚は参考になります。
ブログ更新楽しみにしてます。引き続き頑張ってください。
ふじさん
こんばんは。ありがとうございます。
ビンテージ靴はメイカーによっても年代によってもサイズ感が異なりますから、
同じ趣味仲間での情報が互いに参考になりますよね。
これからもお気軽にコメント&情報交換などよろしくお願いします!
甲の三本線、こんな意匠があるんですね!
シワがそこに入ってくれるから安心して履けますね…。しかも、不思議にカッコいい。
セラーさんの写真だけでは分からなかった魅力が沢山感じられます。
ebay のセラーさん確かに英国の方がなんだか手頃な感じですね。教えて頂きありがとうございました!
探していた靴が手頃な値段で見つかってポチりました^ ^今頃、注文した靴が船に乗っているかもです。
shuさん
こんばんは。三本線、最初観たときは違和感でしたが、
この手の意匠ってすぐに見慣れますよね。
良い目印のもなってよいかな、と。
で、ebay、早速英国で成果あったみたいで良かったです!
円安でみな控えがちでしょうし、
日本人向けサイズは競合も少なく手狙い目かもしれないですね。
到着は桜の頃でしょうか?楽しみですね笑