「iwt堺」の誂えのブルースエード

こんにちは、ばしです。

 

お盆休みに祖父母の墓参りにいきました。

堺の公園墓地にあるその墓へは、盆に正月、春と秋のお彼岸ほか、しばしば足を運びます。往路は高速道路で、帰路は一般道で、堺・松原・藤井寺・富田林界隈のセカストに寄り道しながら帰ってくるのですが、いつも何某かの出会いがある。

それを期待して墓を参るわけではないのですが(いや、ほんの少しだけ期待してるかも)、いつもそうだと「今回もまた」「今回は何かな」と、期待してしまうのもまた事実でありまして。

今年のお盆はこんなやつでありました。

 

ブルースエードどすえーど。
おっと、京都弁になってしまったわ。

900円(税別)。おいおい。ほんまかいな。

アウトソールはレザーです。
レザーソールのペアが千円とはさすがにどうよ。

ネイビーのスエードに白いステッチ。かなり攻めてますね。で、レザーソールがこれがまた、

凹んでいるのが分かるでしょうか?

矢筈仕上げ、ってやつです。手が込んでます。
どこの何者かといいますと、

iwt
sakai japan

とあります。調べてみましたところ、大阪・堺市に店を構える、スーツ・シャツ・靴等のカスタムオーダーのお店なのだそうです。

同店ホームページよりスクショ拝借。ソックシートと同じ鎧兜(ヨロイカブト)とiwtのロゴマーク。その下、左に「SHOES」、右に「WEAR」とあります。どちらかと言えば靴がメインのお店、なのでしょうか

熟練の職人と確立された技術と知識の出会いがあなたの靴選びをお手伝いします。

靴を買うたびに合うか合わないか心配なものです。iwtのオーダーシューズは、あなたのサイズでデザイン、カラー、素材の異なるシューズをお作りすることができます。履き心地は変わらないのに、TPOに合わせてイメージを変えた靴を履くことができる!きっと、あなたも毎日を快適に過ごすことができるでしょう。

とのこと。やはり靴に強みを持つショップさんのようです。地元堺の方がオーダーしたモノが何らかの理由で堺のリユースショップに持ち込まれた、と考えて良さそうです。

青いアッパーに真っ赤なソックシート。カスタムオーダーゆえのチョイスでしょうが、凄い色合わせですね。

フットプリントはそれなりについてますが「履き倒した」といった感じはしない。タン裏も真っ赤なこのライニングはレザーです。で、靴前方のオフホワイトのライニングもレザー。鹿?その手の類と思われます。手抜きはなしです。

レザーのアウトソールにも鎧兜のロゴ。土踏まずあたりはかなり絞り込まれています。

横から見ますと、結構甲が高いように思える。試しにシューツリー入れてみますとこんな感じ。

おお、凄いな。

隙間がかなり空きますね。外羽根はウイズの調整が利きやすいわけですが、特に甲高な方が甲高なゆえにカスタムメイドを買い求めた、のかもしれません。

いずれにせよ、初見のiwt堺。調べても得られる情報は少なくて詳しいことは分かりませんが、モノはかなり良さげに思えます。オーダーゆえサイズ表記はないのですが、足を入れたらちょうどいい感じ。秋口に履いてみようと持ち帰ってきた次第です。

秋ももう近い。さっそくメンテいたしました。いつも通りまずは左足から。

 

アウトソールの手入れ

今回はレザーのアウトソールからメンテを着手。
ソール用のクリーナーを入れ、

パレードグロスのニュートラルを塗り込み、

コロニルで仕上げる。

完了!って、見えませんねん。失敬。

次いでコバ周り。

 

LEXOL

歯ブラシにレクソル付けてコバ磨き。
おお、ごしちご。

わしゃわしゃ。

おお、僅かながらにも変化が認められます。芸能人は歯が命。本格靴はコバ周りが命であります。コバインクも入れたいところですが、このあとアッパーの手入れでクリーナー等を使いますので、コバインクはアッパーの手入れが完了したあと最後に行うこととします。

てなことで、アッパー弄ろう。

 

 

チャッカマン

スエードのメンテと言えばチャッカマン。
おお、ごしちご。

毛羽立ちを炙って整えましょう。

写真では見えづらいですが、炎でジリジリと音がします。特に、この踵の内側部分は靴同士があたって特に毛羽立ち易い箇所です。まずは踵周りで様子を見てその後全体へ。炎は同じ個所を炙るのではなく、左右に揺らしながら炎で撫でるように動かしつつ整える。

左足(向かって右)、炙り完了!

炙った所為か、ほんの少し色目が濃くなったような気がする。ホワイトバックスやダーティバックスなど、薄い色目のスエードにはNGかと思います。まあ、やってみたい、試してみたい気もするが、当面は予定ありません。

続きまして、

 

スエードクリーム

クリームというか、泡で落とすタイプのクリーナーです。

泡が消えないままで、その間にブラシで擦って汚れを浮き出させ、泡ごと汚れを拭う、というのがこの手の道具の通常なのですが、今回はシュワシュワーっつ泡立ってすぐに消えていく。結構前に買ったやつだからでしょうか。それともこれはこれが本来の姿?

よくわかりませんが、とりあえず泡立ったら消えぬうちにボロ布で拭っていこう。結構あわただしいな。泡だけに。言うてる場合か。

とりあえず左足完了。

湿っているので色が随分濃くなりました。クリーナーが乾いたらどの程度の濃さに落ち着くのか。できるならこのくらい濃いブルーのままが嬉しいのですが、どうでしょう。

まあ、それは仕上がってからのお楽しみということで。
仕上げていきましょう。

 

 

コバインク(濃茶)

コバインクを入れる。

ツヤツヤ。なんだけど、アウトソールが真っ平です。今更ですがツリーがテンションかかり過ぎか。このあとワンサイズ小さめに交換します。

とりあえず、アッパーの手入れは次が最終ステップ。

 

 

防水スプレー

スエード靴には防水スプレーです。マストです。

プシューっ。たっぷりと振りかける。

どんっ。いい感じではないかな。

さて、乾いたらどうなるか。
右足も同じ手順でメンテしたら、

 

 

靴紐をアイロンがけ

抜き取った2本を洗剤を浸けて洗いました。ヨレヨレしているので、湿っている間にアイロンをかけてみる。

平紐なんで、アイロンがけも悪くない。びしっとさせよう。

下がビフォー。上がアフター。ほんとは糊付けしたらもっと良いのでしょうが、最近の一般家庭に洗濯ノリなど常備はないのであります。

とはいえ、少しはシャキッとしたかな。ほんとはダークネイビーの新品に交換したいところですが、傷みもないし、当面はこのままでいってみることにしよう。元通りに通したらメンテ完了です。

 

どんっ。

お、どうですかね。
なかなかに悪くないかも。

 

【BEFORE】

【AFTER】

くすみがなくなり鮮やかに。
少しだけですが色濃くなったようにも思う。

 

【BEFORE】

【AFTER】

履き口も整ったように思える。

「甲高だからカスタムメイドで」と思たけどそうではなく、甲高で足首周りが広い人が履いたからそうなった、のかもしれない。革は水分を含んだあと乾燥することで若干縮みます。クリーナーや防水スプレーで湿らせ乾く過程で本来のフォルムに近づいた、のかも。

 

【BEFORE】

【AFTER】

ネイビーが鮮やかに色濃くなったことで、白のステッチとのコントラストが一層際立ちます。さて、あとはサイズ感がどうかだな。足を入れてみた。

おお、いい感じです。靴下履いてジャスト位な感じ。

ダークネイビーのアッパーにダークブラウンのコバ。スエードと艶のある矢筈仕上げのコントラストもかなり素敵です。まあ、そこまで細かく見てくれる人はいないのですが、これぞ靴好きの元オーナーのこだわり、作り手のこだわり、なのだと思う。

鎧兜も誇らしげなように思えます。
で、お気づきかどうか、

当初のパラレルからオーバーラップへ、紐の通し方を変えました。カジュアル寄りの外羽根にはパラレルはあまり好まない私なのです。まあ、これもまた細かな話ではあるのですが。

 

そんなわけで、最後に再度全景。

 

 

うん、いいですね。
かなり素敵です。
とても素晴らしいペアだと思う。
このスタイルをオーダーされた方はかなりの洒落者だったのでしょうね。

ありがとう、堺の元オーナーさん。
素敵な靴を引き継がせてもらいました。

ありがとう、爺ちゃん婆ちゃん。
今回もまた素敵な出会いをありがとね。

 

次回もよろしく(^^)/

 

(おしまい)

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