米国製のJ.PRESS中古シャツ

こんにちは、ばしです。

 

このところ電車通勤です。

コロナ禍の期間はクルマ通勤でした。明けたあとも「暑いから」「寒いから」「雨だから」と理由をつけてはクルマ通勤。だったのですが、ガソリン代も相当高くなっちゃったし、運動不足にもなるし、今年1月中頃から電車通勤に戻しました。

電車だと通勤時の徒歩だけで1日1万歩です。毎日のことですから積み重ねると結構な運動になるはず。なのですが、月に数度はクルマのことも。今週水曜日もちょっとした用事もあって久々にクルマ通勤。で、そんな時は帰りの道々パトロール、なわけですが、用事もあって帰り道ぞいの一軒だけ。ちぇっ。手ぶらはイヤだ。

 

こんなの拾ってきた。

前回記事の最後に登場したタグのアップ。メンズコーナーの入り口にこれ見よがしに吊られていたTシャツのものなのですが、嬉しいことに「MADE IN USA」の文字が。引きで見てみましょう。

 

 

J-PRESSのTシャツ

おお、少し引き過ぎましたね。
で、こいつ、J.PRESSです。

左胸にはロゴのプリントが。ロゴのあしらわれたモノを身に着けるのはあまり得意でない私ですが、まあね、たまにはね、堅いこと言わないで。

あらためてタグの写真の全体像です。

J.PRESSってどんな位置づけのブランド?昔からよく見かけるけど詳しくは知りません。ユーズドのスクールマフラーか何かを1本持っていたような気がする。売っ払ってしまって手元にはありませんが、あれは日本製だったような。今回は米国製造のJ-PRESSです。そんなのあるんだ。と思ったら、いやあ、もともとアメリカのブランドなんですね。

 

J.PRESS(Jプレス)は、1902年ジャコビー・プレス(Jacobi Press)によってアメリカ・ニューヘイブンで、アイビーリーグとして有名なイエール大学近隣に設立されたアメリカのファッションブランド。

(中略)

1916年にニューヨークのブロードウェイ、1931年にはケンブリッジのハーバード大学内にそれぞれ支店をオープンしており、長年に渡り有名私立大学の教職員や学生、そして卒業生のためのカスタムテーラーであった。現在は、株式会社オンワードホールディングスの子会社になっている。

MUUSEO SQUARE 用語集より

 

不勉強ですみません。オンワードが持ってるブランドの一つということはなんとなく知ってましたが、日本発のブランドだとばかり思ってました。なぜって、なんたって

「J」

ですからね。JAPANの「J」だとばかり思ってたら違ったみたいですね。お名前だったとは。この歳で初めて知りました。

タグの裏を確認。「オンワード樫山」とある。「マーク部分のアイロンはさけてください。」。ええ、大丈夫です。そもそも私Tシャツにはアイロンをかけない主義です。

同社のホームページを確認しましたところ、

J.PRESSの株式を取得したのは1986年。で、社名が「オンワード樫山」だったのは1988年から2007年まで。とのことなので、こいつは1988年以降の20年間のいつぞやに製造されたもの、となる。

そんなオンワード傘下のJ.PRESSですが、年代によってロゴが変遷するようです。n-projectさんのブログ記事“「J.PRESS」ロゴマークの変遷”によりますと、オンワードが日本でのライセンス生産を開始したのが1974年で、その後1988年までは「J.PRESS」の「S」の文字の下あたりに小さく「INC.」の文字があったらしい。運よく「INC.」入りのロゴ写真を見つけました。

日本製の赤いスタジャンについてたもののようですが、これが日本上陸以降の最初のタグ、のようです。この初代タグはライセンス生産時代の1974年から1988年初夏ものまで使用され、その後1988年秋冬物から2005年の秋冬ものまでが「INC.」なしの二代目ロゴとなるのだそう。その後2006年春夏ものからが日本における三代目となる現行ロゴ、ということのようです。

これが三代目のJ(笑)。

「SINCE 1902」の文字がエンブレムの中に配置されています。ほかの相違点はといいますと、都市名が異なる。

二代目はニューヘブン、ケンブリッジ、ニューヨーク、サンフランシスコ。三代目ではサンフランシスコがなくなりワシントンDCに置き換わってます。

実は、二代目ロゴの1988年時点でサンフランシスコの店舗はすでに閉鎖されていたらしいのですが、日本におけるロゴでは都市名は従前のままを踏襲していたのだそうです。

「日本における」と書いたのは訳があります。

現在は日米ともに日本における三代目のロゴが使用されているようですが、それ以前はそれぞれで異なるロゴが使用されていたのだそう。詳細は先ほどご紹介したブログ記事に詳しいので拙ブログでは割愛いたしますが、知りたいことは何かといいうと、

「日本製は日本のロゴ」で「米国製は米国のロゴ」というのが基本なのか。そうではなく、「日本製の米国ロゴ」や「米国製の日本ロゴ」の製品も存在したのか、ということです。思いますに、

「日本製の米国ロゴ」は、恐らくないかな。必要性がないでしょう。

「米国製の日本ロゴ」は、今回のがそれに当たる、ということなのか。

で、それって一体いつごろまでどの程度存在していたのかな。知りたいのはそれなんですけどね。よくワカラナイ。

ビンテージ・フリークな私としましては、

一応の目安としては30年以上前、1990年代中頃以前のものがありがたい。店で見かけた時点でサクッと調べてみたところでは、おお、こいつ1980~1990前半あたりっぽい、と思ったのですが、意外と2000sの可能性もあるという。それだとちょっと若いかもね。けどまあ、幸いにもダメージはない。なんだけれどそれなりに古びてます。

そんなやつが2千円もした。

普段なら買わないものを勢いで買ってしまった。おお、MADE IN USAのパワーは恐ろしい。カモンベイビーなんちゃらパワーです。ちなみに、「マデイヌサ」ではない。「メイドインユーエスエー」です。あ、言わんでも分かりますね。

脇に縫い目はありません。

丸胴、ってやつですね。コットン100%の生地も「〇オンス」などといったこだわりのあるモノかもしれませんが、すみません、その手のことにはとんと疎くてよくワカラナイ。どの程度値打ちがあるのか、あるいはないのか、すら分からん。

まあね、他人が着てるものの価値なんて、ほとんどの人がそんなこと興味すらないでしょう。ましてやTシャツですし、そんなことどうでもいいんですけどね。あ、少しだけ嘘つきました。

 

ですがそんなことよりも、

靴も服も大切なのはサイズ感です。こいつ、サイズ表記がなくてちょっと不安でしたが、お店で新品のLサイズのTシャツと比較したところ、

丈はJの方がやや長いくらい、問題なさそう。

そうだ、こいつのことはJと呼ぶことにしよう。

 

米国製なのに「J」。
うーむ、やはりなんかピンとこないな。
胸にロゴなんかもついてて僕らしくはない。

けどまあいいや、気にせずに着よう。
いつもと違う、ということは、
きっといいことに違いない。

きっとそうだ。
カットソーだ。
いやいや、

Tシャツであります。

(おしまい)

8件のコメント

  1. こんにちは

    いやぁ自分もこれを読んで初めてJ PRESSが元々米国ブランドだと知りました。だって「J」ですやん(笑) 
    リサイクルショップでも良く見かけますがオンワード樫山だけあって質のいいものが多い気がします。

    僕が居並ぶTシャツをざっくり探す時は、袖と裾のステッチががシングルステッチかどうかで目星をつけます。おおよそ95年以前のものがシングルステッチとか言われていますね。Ralph Laurenや復刻物など一部例外はありますが。

    そしてそれがMADE IN USAだったりすると同じくテンションがあがってしまいます(笑)

    1. 三十郎さん
      こんにちは。ですよね、やはりJだと日本のブランドっぽいですよね笑。
      で、裾と袖の件、そんな判別方法があるとは!で、早速確認してみたら、
      シングルでした!おおむね30年以上前、ということですね。
      ビンテージのJと呼べそうです。ありがとうございます!

  2. 某ページから飛んできましたが、J.PRESSが米国ブランドと知らないビンテージフリークがいるとは衝撃です。コメントを見てもほかにもそういう人が結構いそうですね。
    J. PRESSは創業者のMr. Jacobi Pressからブランド名を採っています。
    最近はモノのスペックばかり詳しくて、ファッションの流れや映画・音楽など周辺のカルチャーに疎い人が増えている印象です。

    1. Dightさん
      コメントありがとうございます。あいすいません、勉強中ということでご容赦ください。
      またお気づきなことがありましたらコメントお寄せください。

  3.   ばしさん

    お疲れ様です。J.プレス、僕は好きですよ。1991年頃に大学入学したときに母親に買ってもらったブレザーとグレンチェックのパンツ、今でも現役です。
    ずっと米国製だと思ってましたが、今見たらオンワード樫山の日本製でした(笑)。池袋の東武で買いましたけど、お値段も上下で5万円くらい。でも、生地も縫製も良いし、theアイビーって雰囲気です。
    話飛びますが、ホールスチュアートは日本傘下だったような。J.クルーとかもかっこよかった。←ややこしいこと言ってすみません(笑)。

    1. しんのすけさん
      お疲れ様です。1991年当時のモノが今も着れるとはすごい!羨ましい。
      なんとなく風潮的に「米国製がかっこいい」なんて思ってましたが、
      そこはさすがの日本製、品質に関しては下手すりゃ日本製のほうが良い。
      当時の日本製を漁る海外の古着屋さんとかそのうち出てきそうです。
      で、ポールスチュアートは持ってませんが去年はJ.クルーの靴とニットをゲットしました。
      つい先日はNAUTICAとか、1990年ころの品は魅力的なものが多いですね。
      まだまだクローゼットのスペースは空きそうもありません笑。

  4. こんにちは。
    革靴や服と良い出会いがおありで羨ましい限りです。

    ばしさん同様、私もネクタイはほとんどセカストです。且つ、9割方ストライプです。(英国式、米国式は半々くらいです)
    今回、J.PRESSの記事を読ませていただき、1本ネクタイをセカストでGETしていたことを思い出しました。
    よくよくロゴを確認してみると『S』の下に『INC』の文字がありました。
    菱屋製のラルフローレンのネクタイ依頼の2本目のヴィンテージネクタイでした。
    新たに良いものを購入した訳ではないですが、気分があがりました。

    またこのようなおもしろい記事、楽しみにしています。

    1. HIROさん
      こんにちは。ほんと、出会いはとても多くてありがたい限りです。

      ネクタイは新品だとそれなりのお値段なので、安いし、品数も豊富だし目移りしますね。かくいう私もストライプに手が伸びがちです。今月またネクタイの記事をリリースするのですが、ほんと、ストライプだらけ笑。特に当時のBBとラルフローレンはついつい持ち帰ってしまいます。

      思いますに、靴も服もネクタイもこれだけ楽しめるのはリユースショップがこれだけ増えたおかげであり、当時大人だった方々がモノを大切に扱い今まで捨てずにいたからこそですね。二十~三十年後に若い人たちに着てもらえるようなものはどのくらい残ってるのか。私も見習って大切にせねばと思う今日この頃です。

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