娘にPRATIC

こんにちは、ばしです。

 

いつもユーズドばかりで申し訳ないな。

と思いつつも、自分のだけでなく家族の靴もついつい拾ってきてしまう私。先日は息子にスペクタスをゲットしました(前回記事)。サイズは少し大きめといいながらも、とりあえず日々履いてくれているようです。

今回はレディス靴。

オッサンがセカストのレディスコーナーを徘徊して、娘や家内に拾ってくるのですが、往往にして履いてもらえないことの方が多い。なのですが、めげない私です。今回は娘に「がち」なビンテージ拾ってきました。

こいつ。

 

 

PRATIC プラティック

おお、
ビンテージライクなソックシートの意匠です。
そそられます。

こいつ、仏軍モノ、もしくはその民生品のサービスシューズです。

旧い広告を見つけました。
いろんなモデルがあるようです。
今回のはどれかな。
って、年代合ってる?載ってる?
全部同じ形に見えます笑。

サイズ表記は「37」。レディスサイズです。その横の「6」は何の意味なのかな。レディスサイズの「UK6」ではないな、「US6」でしょうか?よく分かりません。

レディスサイズですが、しっかりとサービスシューズです。
カッコいいです。

なんだけれど、安いですね。
レディサイズとはいえ990円は安すぎる。
そう、安いには理由があるのです。

ありゃ、爪先が。

ありゃりゃ、ヒドゥンチャネルのふちがめくれてます。
乾燥しすぎてノリが剥がれてしまったようです。

爪先も剥がれた上にちぎれて出し縫い糸が見えてます。
ていうか、この伏せ縫い、とても綺麗に処理されていますね。状態が良ければそうとは分からない、セメント製法ではないかと思えてしまいそうです。

今回のPLATICなるペア、検索しますとちょろちょろとヒットします。旧いものだと1950sから。1960sと1990sのペアの流通量が多い。との情報もありました。

中央に刻印。「3」「65」。

今回のペア、おそらく1965年3月製と思われます。
娘が履くとなりますと、自分の父親よりも早く生まれた靴を履く、ということになります。革靴女子でもこのくらい旧い靴履く人は稀なんじゃないかな。履いてくれるのでしょうか。そもそもサイズは大丈夫なのか。ま、手入れしてからの話です。

まずはリペア&メンテです。
ソールの補修から行いました。

百均で刷毛買いました。

隙間にノリを塗りやすいよう短く、断面を斜めに切る。鞄職人だった叔父がそんな風に自分で道具を工夫してたのを思い出して真似てみました。

切り口、思うように仕上がりませんでしたが、まあいいや。
セメダインを塗り込みましょう。

突っ込んで、

貼り合わせる。
両足とも貼り合わせたら丸1日乾燥です。

 

 

☆★☆ COFFEE BREAK ☆★☆

JR桃谷駅前の「titi」のチーズケーキ。
チーズだから「titi・ちち・乳」らしい。
最近の家内のお気に入りです。

☆★☆★☆★☆

 

さて、翌日。

お~。

って、これだとよくわかりません。

どうでっしゃろ?

まあ、見た目はさておき、しっかりと貼りつきました。
あとで黒く色を入れよう。爪先にトゥスチール装着したいところですが、それはまあ、後々ということで。

よし、あとは通常の手順でメンテです。

 

 

ステインリムーバー

汚れもワックスもほとんどありませんでした。

 

LEXOL

いつもの手順で。

 

デリケートクリームもどき

旧いペアですし、たっぷりと保湿。

 

リッチモイスチャー

もちもちするやつ投入。

 

TAPIR レダーオイル

油分補給&捕獲。
しばし浸透、その間にソール手入れ。

ちっちゃくてかわいいです。

ソールトニック入れて、

トラディショナルワックスで磨く。

最近のマイブームです。
さて、アッパーも仕上げましょう。

 

トラディショナルワックス

アッパーにもトラディショナルワックス。
コロニルのムショクが切れたので今回はこいつで仕上げです。

右も同様の手順でメンテしました。

 

【BEFORE】

【AFTER】

もとから綺麗でしたが、艶感がアップしました。
さて、ディテールなど確認です。

内側。

かっちりしてます。

37のF。Fはウイズです。
先ほどの「6」=「F」、ということのようですね。
その横の「9811」は何かな。1965年3月製と思ってましたが、1998年11月製、という可能性もあるのでしょうか。

ですが、この釘打ちヒールは年代旧そうです。
1965年の可能性の方が高そうです。

傷一つないアッパー。

革質も抜群に肌理が細かい。

グラマラスかつスパルタンな雰囲気のヒールカップ。
角度を変えてみてみましょう。

えげつないですね。
お尻がきれいでグラマラスなペアは大体靴全体が素晴らしい。間違いないやつです。この造作で1990s、ってことはないよな。やはり1965年製ではないかな。

まあ、どっちでもいいんですけどね。

プレーントゥスタイルの靴は、メンズサイズよりもレディスサイズの方がチャーミングに思えます。

 

レディスのキレイめPTBは今回で2足目です。

左は「R.U. shoes」。
神戸のドメスティックな靴屋のペアです(過去記事)。

どちらもサイズは「37」。
ということは、どちらも少し娘には大きいかも。

RUは「履かない」とのことでした。で、
今回も「履かない」とのこと。なんでや。

 

こんなに、

こんなに、

こんなに、

こんなにカッコいいのに。

 

まあね、彼女の服の好みには少し合わないかな。
ですが、春から娘も社会人です。
いつまでもマーチンばかり履いてくわけにはいかんやろ。

きっとそのうち出番は来るはず。

 

 

なので、その時まで、
君ら二人とも我が家にステイな。

 

(おしまい)

 

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