黒いLaszlo

こんにちは、ばしです。

 

いやあ、まだまだ寒いですね。

このまま暖かくなるのかと思ってたのに、このところ天気は荒れ気味、もしくは晴天でも気温がなかなか上がらない。

「メンテは屋外でやる派」な私としては、寒さがぶり返すのはなかなか辛いのですが、いつまでも冬眠してもいられない。ということで手つかずだった2月に届いた1足目。おととい日曜の午後、がんばってメンテしました。

こいつ。

 

 

Laszlo Budapest

「Laszlo Budapest」という東欧靴です。

東欧靴で「Laszlo」といえば、ブダペストの名靴職人であるラズロ・ヴァーシュ氏の「VASS(ヴァーシュ)」を連想される方も多いそうですが、これはVASSとは異なるシューメイカーです。

こちらの「Laszlo(ラズロ)」はドイツの風光明媚なアルゴイのシュバイガウという村が発祥で、ハンガリーに工房を構え、職人が昔ながらの技法でグッドイヤーの靴を作り続けているシューメイカーだそう。今も現存しておりホームページもあります。マイナーな東欧靴のブランドですが、最近少しばかり注目を集めたようです。

かつて、ラズロと同じくブダペストに工場を構えていた「ハインリッヒ・ディンケラッカー」。残念なことに工場が閉鎖されてしまいましたが、古くから働いていた職人の幾人かがLaszloの工場に移り、かつてのディンケラッカーを彷彿とさせるようなペアを作っているのだそうです。

厳密にはディンケラッカーはなくなったわけではなく、製造拠点がスペインに移った、とのことのようですね。なので、スペイン製のディンケの新品は今も買えます。ただ、ブダペストの工房は、ツォップナート職人の後継が育たなかったことや、コロナ禍の影響などが原因でクローズとなったらしいです。

 

参考まで、ツォップナートとはこれです。

コバの出し縫い部分を走る複数の編み込まれた糸。「辮髪(べんぱつ)編み」とも呼ばれるこの職人技が「ツォップナート」です。

写真はディンケラッカーの前、社名が「APOLLO」の時代のペアです。そんなディンケラッカーの製造拠点の移転は界隈では結構な衝撃だったわけですが、移転に伴ってスペインへと移った職人はほぼ皆無のようで、ブダペスト工場での職人の技は実質的に途絶えてしまったらしい。2022年のことらしい。この仕様のペアが新たに作られることはもう無いらしい。うーむ、残念。

 

さて、今回のペア。

こいつがいつの時代のものかは知りませんが、

そんなディンケの流れを汲んだ最近のペアではなさそうです。ま、別にディンケが欲しかったわけではないので特段構いません。ただ、ディンケの絡みで今後は値上がりするかもね。売る分にはありがたいのですが、手放す予定は全くない。むしろ3足目を、との思いもありましたので、もし値上がりするようなことがあれば、ほんと、有難迷惑ですわ泣。

ええ、そうなんです、今回のこのペアは私にとって2足目のラズロです。1足目(過去記事こちら)がいい感じだったので、その後もずっと探してまして、1足目から2年ぶりに良さげなやつを発見。マイナーブランドゆえに前回も今回もお買い得でした。

まあ、ディンケ、ディンケ、といっても、革靴好きの中のその中のごく一部方々に熱狂的な人気があるだけであって、世の中的にメジャーというわけではない。先々値上がりするかも、ですが、すぐという訳ではなさそうですね。現にこのペアの価格もディンケの余波はなかったようですし。むしろ、ブダペスト時代のものが「旧・ディンケ」てなことで値が上がるかも。とはいえ、3足目は早めに、鬼の居ぬ間にゲットせねばです。

 

 

さて、そんな今回のラズロ。

見ての通り大変ミントなコンディションです。
メンテといってもあまりやることなさそうです。

まあ、甲には皺もありますので全く履いてないわけではなさそうですが、

ソールはほんとキレイ。

フットプリントは皆無。
せいぜい1、2度履いた程度ではないかな。
なぜ手放したのでしょう。
サイズが合わなかったのでしょうか。

サイズ表記は「7 1/2」です。
US?UK?

EU表示では「41」ですので、UK7.5です。
ジャストマイサイズ、だといいのですが、
東欧靴は表記より大きめな造りなんですよね。

中敷きでサイズ調整かな。
けどまあ、そこまでしても履きたいやつです。
サクッとメンテして履き下ろしましょう。

いつも通り、まずは左足から。

 

 

ステインリムーバー

ワックスはなしでした。

目立った傷もなし。

 

デリケートクリームもどき

いつものLEXOLは割愛。

栄養補給&水分補給。

 

TAPIR レダーオイル

油分補給&保革。

白っぽさがなくなりました。

 

ソールに色々

いつも通りいろいろぶち込む。
キスできる程度にピカピカに。

さて、仕上げ。

 

コロニル1909

いつもの無色のクリーム投入。

おお、きめ細かなアッパーですね。
いい感じです。
右も同じ手順で仕上げましょう。

 

どんっ。

 

【BEFORE】

【AFTER】

まあ、大して変わらんです。

 

【BEFORE】

【AFTER】

まあ、艶やかにはなったかな。
コバにもインク入れといたし。

うん、いい感じではないかな。

 

よし、1号と2号と並んで記念撮影です。

1足目は茶色でした。
2足目の今回は黒にしました。
ていうか、たまたまですが。

茶のソックシートのロゴ、やや薄れてきました。
ひゃー、消えないでー。

サイズは黒の方が大きいです。
まあ、木型は異なりそうですし、茶は捨て寸無い感じですが、それにしても黒の方が長いです。

そう、サイズも微妙に異なります。

1足目の茶は「UK7」=「EU40.5」。
ジャストです。
2足目の黒は「UK7.5」=「EU41」。
足を入れるまでもなく大きいね。

よし、こいつの出番です。

布タグリーガル。

自分で中敷き作りました(過去記事)。
こいつを借りましょう。

良さげではあるが、

さて、どうでしょうね。
昨日早速履いてみました。

シンプルな4穴PTB。
ジャケパンでもスーツでも、どちらでも嵌りそうです。履き心地はといいますと、

大変良い感じです。

何が良いかと申しますと、

まずはサイズ感。中敷き入れた上で、の、話ではあるのですが、1足目の茶よりもドンピシャなサイズ感となりました。

そして何よりもフィット感が素晴らしい。アッパーとソールが一体となって足全体を包み込むような感じ。加えて、土踏まず辺りが適度に突き上げられる。これも1足目ではそれほど感じなかった点です。ラストのせいかな。

少し補足しますと、ハノーバーやウエインバーグなどのビン靴で見かける「アーチサポート」のように内側だけがフィットするのではなく、蒲鉾を土踏まず辺りの位置で足裏全体で踏んづけたような感じです。米国靴とも英国靴とも異なるフィッティングです。

手持ちの靴の中で一番感じが近いのがこいつ。

【ビスポークのEduard Meier】

ぺドゥフォームラストは足の内側が直線的に固定されるような独特な感じなのですが、それは異なるのですが、足全体が包まれるような雰囲気と土踏まずのあたりの突き上げが割と似ているように思えます。

東欧靴のフィッティング、なのでしょうか。

とはいえツォップナートのAPOLLOはこの雰囲気ではありません。「VASS」とかは似た雰囲気なのでしょうか。確認してみたいな。次はマイサイズのVASSが欲しいな。まあ、それはさておき、

 

 

見た目もフィッティングもグッドなこいつ。

分厚いソールが少しばかり硬めです。ベリーミントコンディションゆえのことと思われます。ヘビー気味にローテーション登板させて、足にしっかりと馴染ませていきたいと思います。中敷きはしばらくリーガルと共用でと思ってたけど、折角なんでこいつ用にお手製のを作りましょう。で、そいつに私のフットプリントがしっかりついた頃、3足目を探す旅に出掛けよう。

 

おお、ガンガン履かねばなりません。

 

(おしまい)

 

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